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Date: 2007/0130 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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ナパ・バレーの偉人Robert Mondaviの新しいブランドが明らかになりました。次男でワインメーカーのTim Mondaviと共同でContinuumというワイナリを始めます。

造るワインは一つ。Cabernet Sauvignon,Cabernet Franc,Petit Verdotのブレンドで1500ケース。2005年から作り始め,来年春にデビュー予定です。

ちょっと楽しみです。
Date: 2007/0126 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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FermentationのTom Warkによると,Stephan Tanzerが最新のInternational Wine Cellar(IWC)誌で,カリフォルニアワインのスタイルの変革が始まっていると指摘しているそうです。
"Happily, current evidence suggests that many producers in California are finally backing away from X-treme wines."

Fermentation: The Daily Wine Blog: The Turning Tide of CA's X-Treme Wines?

引用部分はIWCからの孫引きですが,ここ数年「ビッグ」なワイン(いわゆるパーカー好みのワイン)を作っていたワインメーカーが,そのできに不満を持ち,より飲みやすいワインに戻っていく傾向が出ているとか。

なんとなく,かつてカリフォルニアのシャルドネが樽をコテコテに効かして,マロラクティック発酵を十分にしたバタリーなものに偏った後,ABC(Anything But Chardonnay)と呼ばれる反動を経て,今の多様な形になってきたのを思い出しました。
Date: 2007/0125 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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シャープの太陽電池のTVコマーシャルに,ソノマのクラインが登場したのは今年早々取り上げましたが,ワイナリでの太陽電池はかなり普及期に近付いてきている感があります。今度はナパの老舗Grgich Hillsがニュースに出ていました。
"SPG Solar announced today the commissioning of Phase II of the 170 kilowatt commercial photovoltaic (solar energy) system for the Grgich Hills winery in Napa Valley, California. Together Phase I, completed in 2005, and Phase II of the Grgich Hills PV installation will produce 170.08 kilowatts DC of electricity during peak production hours. With the completion of Phase II, the PV system is expected to meet 100% of the winery"

Napa Winery Grgich Hills Partners With SPG Solar on 170 kW Solar Energy System

全然関係ありませんが,前の記事で紹介した柳屋のピノ・セール。今日はKosta Brown登場で3万円近くというべらぼうな価格なのにあっという間に売り切れていました。買い得という意味では一番上のMuellerの方がずっと良さそうですが…。
Date: 2007/0124 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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Uncorkedは米国のワインブログの中でも代表的なものの一つ。オハイオ州デイトン(ライト兄弟の出身地ですね)でDayton Daily Newsという新聞のライターをしているMark Fisher氏が書いています。このブログで先日Kendall-JacksonのChardonnayのスタイルが変わったのかという話が載ったところ,「プチ」炎上。「24個ものコメントが来た」そうです。
"But my post of last last week entitled A Kendall-Jackson wine-tasting experience took on a whole new life — and I do mean a whole new life — on Monday when it was featured and linked to on WineBusiness.com, a newsy and influential web site read by many folks in the California wine industry."

Kendall-Jackson post triggers ‘a tsunami’

元の記事ですが,なかなか面白かったです。Kendall-Jacksonの一大ベストセラーといえばVintner's Reserve Chardonnay。コンシューマへの綿密な調査から糖分を残したわずかに甘く,トロピカルフルーツのような味わいのシャルドネです。これが最近スタイルが変わったのではないかという質問を受け,Kendall-Jacksonの協力も得てテイスティングをすることになりました。ワインのラインナップは近所の酒屋で買ったもの,ワイナリから直送したもの,一つ上のGrand Reserveの三つ。5人がブラインドでテイスティングしたところ,意外にも近所で買ったものが「フレッシュ」に感じられたり,Grand Reserveが「Vintner's Reserveの味はこうだ」というものに感じられたりしたそうです。

で,実際にはGrand Reserveには残糖はないとか,近年Vintner's Reserveは幾分アルコール度を下げている,といったことがワイナリへの取材で分かったとか。

最近おいしいシャルドネ飲んでないなあ…
Date: 2007/0122 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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昨年辺りから,カリフォルニア中部のPaso Robles周辺のワインの話をよく聞くようになってきました。先日も,その旨書いていますが,地元でもその実感はかなりあるようです。San Luis Obispo(この辺りの中心の市の名前であり郡の名前でもあります)のTribune紙に2006年のトップ6ニュースが取り上げてありました。
"— and the region has received a lot of national attention, and it looks like that trend will continue into 2007."

San Luis Obispo Tribune | 01/05/2007 | SLO County’s top wine stories of 2006

それによると,1位がそのものズバリで「パソの台頭」。California Wine Club(CWFCではありません)で"the next up-and-coming California wine region"に選ばれ,この6年間でワイナリ数が4倍の200になるなど急成長は明らかです。以下,2位がAVAが認知されてきたこと,3位は荒天,4位は収穫が減ってむしろ収入的にはプラスになりそうなこと,5位はローヌ系ワインの台頭,6位は次世代ワインメーカーの続出,となっています。3,4位を除くとどれもこの地域への注目が集まっていることを裏付けています。

なお,この地域の注目のワイナリとしては,ここでも何回か取り上げているSaxum,パーカーの本にも載っていたAlbanのほかRobert Hall, Denner and Eagle Castleなどが記事に取り上げられています。覚えておくといいかもしれません。
Date: 2007/0117 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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コルク臭(ブショネ)の発生を抑えるため,世界的にコルクからスクリューキャップに移行する流れが生まれています。この動きに水を差すような衝撃的なニュースが出ていました。
"The annual International Wine Challenge event tested tens of thousands of wines from around the world including around 9,000 with screw caps. It found 2.2 per cent of screw top bottles suffered from sulphidisation and other problems connected with the wine not breathing."

Telegraph | News | Screw tops on wine bottles 'can lead to rotten eggs smell'

International Wine Challengeで9000本のスクリューキャップのワインを調べたとき,約2.2%のワインで腐った卵のような臭いがしたとのこと。これは「sulphidisation」(硫化?)といい,スクリューキャップのワインは外部の空気から完全に遮断されてしまうことが原因だとか。

スクリューキャップ先進国のニュージーランドのワインではこの比率は1.8%とやや低かったそうなのですが,それがニュージーランドのボトリング技術などと関連するのかどうかは不明です。

比率からするとコルク臭と比べて大分低いので,どちらかというとまだスクリューキャップを選択するのかもしれませんが,アンチスクリューキャップ派にとっては大きな材料になるのかもしれません。

今後この問題が拡大するのか,今回だけの話題で終わるのか注目です。
Date: 2007/0102 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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テレビを見ていて,カリフォルニアのブドウ畑みたいな映像だなあと思っていたら,シャープの太陽電池のCMでした。使われていたのはSonomaのCline。2006年7月に全面的に太陽電池化しています

環境保全意識が高いせいか,ワイナリが太陽電池をインストールする話はときどきニュースで読みます。Clineを手がけた米SolarCraft社はMerryvaleのStarmontシリーズ製造設備にも太陽電池を導入したと,最近発表しています。

CMは映像がきれいなのでごらんになることをお勧めします。