カリフォルニア州がRussian Riverの水を霜防止用に使うことの禁止を提案しており,これに対してWilliams Selyemが20億ドルの影響があるという研究を発表しています(Williams Selyem Releases Study on $2 Billion Impact of Proposed State Regulation to... -- HEALDSBURG, Calif., Oct. 26 /PRNewswire/ --)。
ワイナリにとって春の霜害は収穫に大きく影響するもの。それを防ぐために,霜が発生しそうな晩には畑に水を撒くことが一般的になっています。この水をRussian Riverから取ることを禁止しようというのが今回の規制案で,SonomaやMendocinoの畑が影響を受けます。
これによって直接影響をうけるのは収穫量ですが,ワイナリの収入が減ることによる雇用の減少や税金の減少,観光への影響など派生的な影響も数多くあります。それらを全部加えると20億ドルの影響があるとしています。
ワイナリにとって春の霜害は収穫に大きく影響するもの。それを防ぐために,霜が発生しそうな晩には畑に水を撒くことが一般的になっています。この水をRussian Riverから取ることを禁止しようというのが今回の規制案で,SonomaやMendocinoの畑が影響を受けます。
これによって直接影響をうけるのは収穫量ですが,ワイナリの収入が減ることによる雇用の減少や税金の減少,観光への影響など派生的な影響も数多くあります。それらを全部加えると20億ドルの影響があるとしています。
Wine Enthusiast誌が11回目となるWine Star Awardsを発表しました(プレスリリース)。
以下が受賞者一覧。
Man of the yearのWilliam Foleyは近年,買収でカリフォルニアワイン界の寵児となっていますが,今年はChalk Hillの買収で注目を集めました。William Foley自体がここに居を構えるということで,かなり力が入っている様子です。
Winemaker of the YearのGenevieve JanssensさんはRobert Mondaviとありますが,日本では自身のブランドであるPortfolioのワインメーカーとしてもある程度知られているような気がします。
American Winery of the YearのJ. Lohr Wineryというのもなかなか渋いところです。J. Lohrは日本ではあまり知られていない(米国でも?)ですが,シリコンバレーにもテイスティングルームを持っているので出張者などには案外なじみがあるかもしれません。非常にコストパフォーマンスの高いワインを作るワイナリです。
こういう発表があると年の瀬が近づいているなあという感じがします。
以下が受賞者一覧。
- Lifetime Achievement Award: Baron Eric de Rothschild, Château Lafite-Rothschild
- Man of the Year: Bill Foley, Foley Family Wines
- Winemaker of the Year: Genevieve Janssens, Robert Mondavi Winery
- Retailer of the Year: Sherry-Lehmann Wine & Spirits, Chris Adams
- Restaurateur of the Year: Tyler Florence
- American Winery of the Year: J. Lohr Winery, Jerry Lohr
- European Winery of the Year: Sogrape Vinhos, Salvador Guedes
- New World Winery of the Year: Bodega Catena Zapata, Nicolas Catena
- Wine Region of the Year: Rhône, France
- Distiller of the Year: Cooper Spirits for St. Germain, Robert Cooper
- Innovator of the Year: Alain Juppé, Mayor of Bordeaux, France
- Importer of the Year: TGIC Importers, Alex Guarachi
Man of the yearのWilliam Foleyは近年,買収でカリフォルニアワイン界の寵児となっていますが,今年はChalk Hillの買収で注目を集めました。William Foley自体がここに居を構えるということで,かなり力が入っている様子です。
Winemaker of the YearのGenevieve JanssensさんはRobert Mondaviとありますが,日本では自身のブランドであるPortfolioのワインメーカーとしてもある程度知られているような気がします。
American Winery of the YearのJ. Lohr Wineryというのもなかなか渋いところです。J. Lohrは日本ではあまり知られていない(米国でも?)ですが,シリコンバレーにもテイスティングルームを持っているので出張者などには案外なじみがあるかもしれません。非常にコストパフォーマンスの高いワインを作るワイナリです。
こういう発表があると年の瀬が近づいているなあという感じがします。
ナパのスパークリング・ワイン専業ワイナリDomaine Chandonが新しいラベルのデザインを明らかにしました。ワイン自体の変更はなく,2011年のバレンタイン・デーあたりから新しいデザインのものになるとのこと。
新しいデザインではシャンドンのロゴがよりモダンな形になり,ラベルの中央に存在感を持って据えられるなど,視認性などをかなり重視したものになります。
Chandonの場合,全世界向けのマーケティングがあり,日本向けなどのデザインもそれぞれ違うので,今回の変更はおそらく日本で売っているワインには影響ないだろうと思いますが,シャンドン全体がこういう方向にかわろうとしているのかもしれません。
Wine Enthusiast誌のサイトに,サイドウェイズの原作者であるRex Pickett氏のインタビューが掲載されており,続編「Vertical」を今年11月に発売することが明らかになりました(Sideways Goes Vertical - Wine Enthusiast Magazine - Web 2010)。
Pickett氏のエージェントは続編ではなく全く別のものを書く事を期待していたそうです。しかし,どこに行っても「続編はどうなるのか」と聞かれたため,続編を書く決意をしたとのこと。そのせいかどうか分かりませんが,今回はAmazon.comから自費出版の形で出すようです。
主人公のMilesには作者自身がかなり投影されているようで,前回の後Milesは作家として成功し,オレゴンで行われるIPNC(International Pinot Noir Celebration)に向かいます(作者もIPNCに招かれた経験あり)。一方,Jackは離婚しており飲み過ぎで仕事もできない状態。Milesの母親はウィスコンシンにいる妹のところに身を寄せようとしており,みんな一緒くたにオレゴンに向かうというストーリー。
前回はワイナリーはSanta Barbara周辺だけでしたが,今回は最初にBuelltonのHitching Post(前回の舞台)に立ち寄り,Paso RoblesのJustin,ナパのDomaine Chandon,SonomaのGary Farrellと登場し,オレゴンでもワイナリツアーをするようです。
気になるのは今回も映画になるかどうかですが,基本的には監督であるAlexander Payne待ちの状況だとか。ただしPickett氏のパートナーであるTim Mooreは楽観的なようです。
映画を待つか,先に小説を読むかもちょっと悩ましいところです(多分小説を読んでしまうでしょう)。
Verticalの公式ホームページはこちらです。
Pickett氏のエージェントは続編ではなく全く別のものを書く事を期待していたそうです。しかし,どこに行っても「続編はどうなるのか」と聞かれたため,続編を書く決意をしたとのこと。そのせいかどうか分かりませんが,今回はAmazon.comから自費出版の形で出すようです。
主人公のMilesには作者自身がかなり投影されているようで,前回の後Milesは作家として成功し,オレゴンで行われるIPNC(International Pinot Noir Celebration)に向かいます(作者もIPNCに招かれた経験あり)。一方,Jackは離婚しており飲み過ぎで仕事もできない状態。Milesの母親はウィスコンシンにいる妹のところに身を寄せようとしており,みんな一緒くたにオレゴンに向かうというストーリー。
前回はワイナリーはSanta Barbara周辺だけでしたが,今回は最初にBuelltonのHitching Post(前回の舞台)に立ち寄り,Paso RoblesのJustin,ナパのDomaine Chandon,SonomaのGary Farrellと登場し,オレゴンでもワイナリツアーをするようです。
気になるのは今回も映画になるかどうかですが,基本的には監督であるAlexander Payne待ちの状況だとか。ただしPickett氏のパートナーであるTim Mooreは楽観的なようです。
映画を待つか,先に小説を読むかもちょっと悩ましいところです(多分小説を読んでしまうでしょう)。
Verticalの公式ホームページはこちらです。
ガロがフランスからピノ・ノワールだとして輸入したワインにMerlotやSyrahが混入していた詐欺事件(過去記事)について,GalloのワインメーカーであるGina Gallo(創設者の一人であるJulio Galloの孫)が初めて語りました(Decanter誌の記事)。
それによると「私たちは企業として清廉潔白であろうとしており,アルコール度の表記など正しくやっている。したがって今回の事件には困惑した。問題のワインはあまり試飲したことがなかったが,Galloはラングドック地方,とりわけLimouxを信頼していたので今回のことは最悪の事態だった」としています。
Gina Galloは昨年ブルゴーニュのプロデューサーBoissetのJean-Charles Boisesetと結婚しており,ブルゴーニュでピノを作るのは立場上好ましくないとのこと。「まだシャンパーニュだったらありえるかもね」という。
それによると「私たちは企業として清廉潔白であろうとしており,アルコール度の表記など正しくやっている。したがって今回の事件には困惑した。問題のワインはあまり試飲したことがなかったが,Galloはラングドック地方,とりわけLimouxを信頼していたので今回のことは最悪の事態だった」としています。
Gina Galloは昨年ブルゴーニュのプロデューサーBoissetのJean-Charles Boisesetと結婚しており,ブルゴーニュでピノを作るのは立場上好ましくないとのこと。「まだシャンパーニュだったらありえるかもね」という。
Loring Wine Companyは,これまで多種多様な畑のピノに専念してきたピノノワールの専業ワイナリでした。そこがついにピノ以外のワインを作りました。一つはシャルドネ,もう一つはなんとカベルネとMouvedreのブレンドです。
後者はDivergenceという名前。3本パックで300ドルと強気の値段設定です。Cabernet Sauvignonが55%でMouvedreが45%という構成。Paso Roblesのブドウを使っています。飲んだ人のコメントによるとSaxumが好きだったらこれも好きだろうということなので,”意外と”おいしいのかもしれません。
シャルドネも実に挑戦的。最近のはやりはステンレスのタンクで醸造したりマロラクティック発酵をしなかったりとあっさりとした方向に向かっていますが,Loringはあえて「バターっぽく,焦げ臭く,樽香の強い」シャルドネを作ったとのこと。ソノマのKeefer RanchとSanta Lucia HighlandsのSierra Marという二つの畑のシャルドネがあり,アルコール度数はそれぞれ15.2,15.1%と確かに最近の作りとは一線を画しています。値段はどちらも35ドル。125ケースずつという少量です。
どちらも購入は可能なのでもし希望があれば連絡してください。
ちなみにタイトルはパーカーの掲示板から。
後者はDivergenceという名前。3本パックで300ドルと強気の値段設定です。Cabernet Sauvignonが55%でMouvedreが45%という構成。Paso Roblesのブドウを使っています。飲んだ人のコメントによるとSaxumが好きだったらこれも好きだろうということなので,”意外と”おいしいのかもしれません。
シャルドネも実に挑戦的。最近のはやりはステンレスのタンクで醸造したりマロラクティック発酵をしなかったりとあっさりとした方向に向かっていますが,Loringはあえて「バターっぽく,焦げ臭く,樽香の強い」シャルドネを作ったとのこと。ソノマのKeefer RanchとSanta Lucia HighlandsのSierra Marという二つの畑のシャルドネがあり,アルコール度数はそれぞれ15.2,15.1%と確かに最近の作りとは一線を画しています。値段はどちらも35ドル。125ケースずつという少量です。
どちらも購入は可能なのでもし希望があれば連絡してください。
ちなみにタイトルはパーカーの掲示板から。
ナパ・ヴァレー・レジスター紙のハーベスト・リポートです(Harvest in full swing in Carneros)。
全体に遅れ気味の今年の収穫ですが,Carnerosは「in full swing」ということで今が最盛期。シャルドネやピノはそろそろ収穫の終りに近付いているようです。
今週はLAでは45℃を記録するなど熱波がカリフォルニアを襲っていますが,これでブドウの熟成も急に進み始めているようです。これまでのところCabernetなどは沈黙を続けていましたが,そろそろタイミングを見るところが増えてきそうな感じ。
全体に遅れ気味の今年の収穫ですが,Carnerosは「in full swing」ということで今が最盛期。シャルドネやピノはそろそろ収穫の終りに近付いているようです。
今週はLAでは45℃を記録するなど熱波がカリフォルニアを襲っていますが,これでブドウの熟成も急に進み始めているようです。これまでのところCabernetなどは沈黙を続けていましたが,そろそろタイミングを見るところが増えてきそうな感じ。