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Date: 2011/0531 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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世界最大のワイナリであるGallo創設者の孫Gina Galloが双子の女の子を産んだそうです(Twins for Boisset, Gallo - Wine Enthusiast Magazine - Web 2011)。

ご主人であるJean-Charles Boissetはブルゴーニュ最大のワイナリであるBoisset家の末裔。2009年に二人が結婚したときは,米仏の巨大ワイナリが手を組んだということで話題になりました。

GinaはGalloのワインメーカーであると同時に同ワイナリの広告塔的存在。今回の双子誕生は両家にとって喜ばしいことであるようです。
Date: 2011/0530 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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ナパの初夏を彩る風物詩Auction Napa Valleyが今年も6月2日~5日に開かれます。それに先駆け,インターネット上でオークションに参加できるE-Auctionが始まっています。E-Auctionは全世界から参加可能。あなたにも落札権があるのです。

ロットは全部で150。ワイナリ名のアルファベット順に並んでいます。普通に売られているワインだけということはほとんどなく,ZD Winesのように9Lのボトルが入っていたり,Silver Oak Cellars and Twomey Cellarsのように,ワイン12本と6人でのランチとツアーや,Viaderのように10人でのランチ権だけといったものもあります。ここで落札してナパに遊びに行ったらかっこいいと思いますよ。
Date: 2011/0528 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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前にお知らせしたように,Nichols WineryのKeith Nicholsさんのワイン会に出てきました。ワインライターとして有名な葉山考太郎さんも出席。Keithさんのワインの説明や,葉山さんとのQ&Aの通訳を私が担当しました。Keith(親しみを込めて敬称は略させていただきます)も葉山さんもフレンドリーで楽しい晩でした。

以下がワインリスト
1, Sauvignon Blanc Vina Robles Vineyard 2005
2, Pinot Blanc Arroyo Grande Valley La Colline Vineyard 1998
3, Chardonnay Arroyo Grande Valley Talley Vinyeyad 2000
4, Pinot Noir Reserve Pisoni, Edna Ranch, Paragon Vineyards 1998
5, Meritage Vinas Del Sol Vineyard 1999(Keithは98年て言っていたけど99年でいいですよね?)
6, Syrah D’anbino Vineyard 2002
7, Cabernet Sauvignon Reserve Vinas Del Sol Vineyard 1998

1991年にワイナリを始めたKeith,当初はシャルドネ,そしてピノ・ノワールを作り始めましたが,その後どんどん品種を増やしていき,現在では19品種のワインを作っているとか。それだけでなくシャルドネだけで4種類など,種類の多さには圧倒されます。どうやら色々な品種を作るのは趣味のようで,まだまだ増やしたそうでした。

これほど多様なワインが作れる一つの理由としてはNicholsのワイナリがあるPaso Roblesという土地の特性があるとか。ワイナリから50km圏内にシャルドネやピノに向いた冷涼な土地から,ジンファンデルに向いた温暖な土地まで様々な気候の土地があるそうです。それらの気候の違いのせいで,ブドウが熟す時期も少しずつ異なっているのが,多くのワインを作れる理由だとも,言っていました。

また,Nicholsのワインの特徴の一つがワインが完全に熟成してから出荷すること。この日のラインナップは2000年前後のものが多いですが,大部分が現行最新のワインです。ワインを買って飲んだ人が一番おいしい状態であってほしいというのが,それだけ出荷を延ばす理由だとか。この日,Keithは何度も「ボトル詰めしてから,今日みなさんに飲んでもらえるように,ず~~~っと待っていたんだ」と言っていました。

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Date: 2011/0526 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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1976年5月24日のパリ・テイスティング(パリスの審判)から35年。このときに赤ワインでトップの称号を得たStag's Leap Wine Cellarsがボトルのキャップに35周年のエンブレムを入れることになりました。

Seal

2007年にWarren Winiaskiが同ワイナリをイタリアのAntinori家とワシントンのSte. Michelleに売却してから4年。今年は新オーナーになってから作った最初のCask23などが登場する年であり,オーナーたちも力が入っているようです。

Date: 2011/0525 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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Paso Roblesが4月上旬に大規模な霜害に見舞われたこと,以前にも書きましたがだんだん被害状況が明らかになってきています(Wines & Vines - Wine Industry News Headlines - 30% Winegrape Crop Loss Expected)。

収穫は最大30%減を見込んでいるといいます。前の記事にも書きましたが,この地域では霜対策としてもっぱら扇風機を準備してきました。ところが今回は暖気の層がなく,扇風機では対策にならなかったそうです。スプリンクラーを設置しているところは少数派でした。
Date: 2011/0523 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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ワイングラスから,その特徴とも言うべきステム部分を大胆にも取ってしまったリーデルの「O(オー)」シリーズ・グラス。扱いやすさから大ヒットしました。ただ,一つ難点が明らかになってきました。

ステムがないため,手が小さい人にとっては持ちにくいグラスになってしまったのです。

この問題を解消すべく,リーデルが新たに投入したのが「Swirl(スワル)」グラス。ガラスの中央に窪みを持たせることで,ワインの味わいを損なうことなく,持ちやすいグラスになりました。

容量380ccの白ワイン用と580ccの赤ワイン用があります。どちらも2個セットで2940円。

夫婦茶碗という文化がある日本としてはスワルと普通のオーとのセットも作ってほしかったところ(笑)。

Date: 2011/0519 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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Paso Roblesを中心に4月上旬にセントラル・コーストが大規模な霜の害に会いました。TempletonのDana Merrillという生産者によると、最大2万7000エーカーのブドウが被害にあっており、1エーカー当たりの生産量が2トンとして5万4000トン、ワインにすると500万ケースが失われた可能性があるそうです。

YOMIURI ONLINEにも昨日記事が載っていましたが、当初のタイトルが「ヒョウ害」となっていました。たしかにヒョウも降ったのですが、ブドウの被害は凍結によってつぼみがやられてしまい、実をつけなくなるのが大部分です(現在は霜害に修正されています)。

また「生産者は、暖気を循環させる送風機や、水でブドウ樹を凍結させるスプリンクラーで対策している」とありますが、スプリンクラーはブドウの樹を凍結させるのではなく、表面だけは凍っても内部は凍らないようにするために使います。ただし、この設備を持っている畑はPaso Roblesあたりでは少ないことが大きな被害につながりました。

送風機はより簡単に使えますが、今回の寒気は非常に強く、上空に温暖な空気の層がなかったといいます。したがって、空気を循環させても温度が上がらず対策にならなかったそうです。

Tablas Creekのブログには今回の写真が載っています。不謹慎かもしれませんが、大変美しい写真です。
Date: 2011/0513 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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第9の使徒が明らかになった「神の雫」ですが,併載されている葉山考太郎さんの「今夜使えるワイン談義」にilovecalwine社と,同社が輸入しているワインが取り上げられ,激賞されています。

カリフォルニアワイン・インスティテュートが主催した試飲イベントで同社のワイン4種をテイスティングした葉山氏「3秒後に背中と腕に鳥肌が立った」といいます。アレルギーが出たわけではありません。

「私の狭いストライクゾーンと完全に一致した喜びと,社長に対して偏愛的な嗜好に走ってビジネス的に大丈夫なの? との心配が混じり合」ったのだそうです。

さらにワインメモのコーナーでは試飲したAugust West, Knightsdale, Sandler, Luciaについて「『セクシー系ピノ四人娘』はみんなフランスかぶれして,ちょっと生意気で,超絶イイ女。溜息しか出ない。中でもオーガスト・ウエストは品があって官能的。リシュブールに対するカリフォルニアの答えが,これだ」とまで褒めています。

ご存じの方が多いと思いますが,ilovecalwineの社長takuyaさんは無類のカリフォルニアのピノ好きで,趣味が高じて脱サラしてインポーターを始めてしまった方。取り扱いラインナップを見てもtakuyaさんが好きなワインを集めているのだなあというのがよく分かります。これで取り扱いが増えるといいですね。

また,August Westは当ブログでもたびたび取り上げており,私も一番好きなワイナリの一つです。リシュブールなんて高級ワインは飲んだことないので,それとの比較は考えたこともないですが,飲むと幸せな気持ちになるワイン。ここが褒められたことは我がことのようにうれしいです。

ちなみにAugust Westワイン会の第2弾も開きたいと思っています。多分6月半ばあたり。

Date: 2011/0512 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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先日Kendall-JacksonのJess Jacksonが亡くなったことをお伝えしたばかりですが,今度は同じくソノマの雄として知られるKenwoodの創設者Mike Leeが亡くなりました。66歳という若さ。ゴルフ中の急死だったそうです(Kenwood Vineyards co-founder Mike Lee dies | PressDemocrat.com)。

KenwoodはChateau St. Jeanなどと並んでSonoma Valleyを代表するワイナリ。Mike Leeは1970年に兄弟,従兄弟とともに,Pagani Brothersというワイナリを買収し,Kenwoodを設立しました。当時はまだソノマでは葡萄栽培はとなりのナパと比べても盛んではなく,一番の生産物はプルーンでした。

Leeは1996年,1998年と2段階に分けてKorbelのオーナーであるGary Heckにワイナリを売りましたが2003年まではワインメーカーとして残りました。その後はPatianna Organic Vineyardsというメンドシーノのワイナリで有機栽培に取り組んでいたとのことです。

また,ナパではHess Collectionの創設者であるDonald Hessが引退を発表しました。75歳。今後も会長の座には残るものの一線は退くそうです。Hessのグループは8個のワイナリからなり,オーストラリアのピーター・リーマンなども含まれています。

Donald Hessはスイスのビールおよびアップルジュース製造業を父親から引き継ぎ,その後はミネラルウォーター会社を作ってスイス最大のブランドに成長させ,コカコーラに売却,カリフォルニアでワイナリを始めました。ワイナリに併設した美術館でも知られています。
Date: 2011/0510 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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香港のWineFutureというサイトがロバート・パーカーにインタビューしています(Interview with Robert Parker at WineFuture Hong Kong)。

内容はこれまで見たことがあるようなものが大部分ですが,現在ワイン・セラー管理のソフトを開発中であることや,コルクとスクリューキャップだったらファイン・ワインはコルクを使うべきだとしていることなどでしょうか。それから普段は一日にボトル半分以上飲むことは稀だそうです。

引退関係とかもう少し突っ込んで欲しかった感じはしますが,最近のインタビューということで一読の価値はあるでしょう。
Date: 2011/0506 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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Wines & Vinesにソノマにおける最近のワイナリ買収をまとめた記事が載っていました(Wines & Vines - Wine Industry News Headlines - Analysis: Winery Acquisitions on the Rise)。このブログでも既に取り上げたものもあります。

取り上げられているのは
・Patrick CampbellがLaurel Glen Vineyardを売却
・Buena VistaのブランドがAscentia Wine EstatesからBoisset Family Estatesへ
・Gary Farrellのブランドと不動産がAscentia Wine EstatesからVincraftに
・Frazier Wineryの資産が中国のZhang Wineryに
・FoleyのCrushpadへの資本参加とCrushpadのSebastianiへの移転

この時期にワイナリの買収が増えているのは,コンシューマーのワイン需要が不況の時期を抜けて増大しつつある一方で,資産価値が下がって買収が起こりやすい状況になっているのが理由の一つであるようです。不況で手放すというよりも,買い手が積極的になっているのかもしれません。