Napa Valleyで旅客サービス用に鉄道を使うという案が持ち上がっています(Wines & Vines - Wine Industry News Headlines - Napa)。既存のWine Trainのレールを使うということで、協議が始まりました。
Highway29の渋滞の軽減やワイナリ観光促進という点ではメリットの大きなこの案、実は当初はNapa Valley Wine Trainも目指していたものでした。そのときは、観光に列車を使うのは、よくないという意見が大勢であり、Wine Trainは乗客を途中で降ろさないという条件でようやく始められたのでした。
今回の案、遅きに失した感は否めませんが、ぜひ実現してほしいと思います。さらに、現状、公共交通機関が乏しいSonomaも、何とかしてほしいようにも感じます。
Highway29の渋滞の軽減やワイナリ観光促進という点ではメリットの大きなこの案、実は当初はNapa Valley Wine Trainも目指していたものでした。そのときは、観光に列車を使うのは、よくないという意見が大勢であり、Wine Trainは乗客を途中で降ろさないという条件でようやく始められたのでした。
今回の案、遅きに失した感は否めませんが、ぜひ実現してほしいと思います。さらに、現状、公共交通機関が乏しいSonomaも、何とかしてほしいようにも感じます。
映画「ヒトラー 〜最期の12日間〜」のパロディで、ヒトラーが色々なものを怒っている字幕を付けた動画がいろいろとあります。例えば、
日本だけで流行っているのかと思ったら、ロバート・パーカーがWine Advocate誌のカリフォルニア担当を降りてしまったことにショックを受けるワイナリの人たちといったやり取りにしたものが出ていました。
最後はおいおい、といった感じで結構笑えました。
日本だけで流行っているのかと思ったら、ロバート・パーカーがWine Advocate誌のカリフォルニア担当を降りてしまったことにショックを受けるワイナリの人たちといったやり取りにしたものが出ていました。
最後はおいおい、といった感じで結構笑えました。
ナパで一番古いワイナリであるCharles Krugが創設から150年を迎え、記念イベントを開きました(Peter Mondavi leads Krug’s 150th anniversary celebration)。
Charles Krugというと、その名前を担ったオーナーの時代よりも、Robert Mondavi一家がナパに足場を築いたワイナリとして歴史に名を刻んでいます。記事では1943年にMondavi家がここを買ったときの様子をRobertの弟であるPeterが振り返っています。
Robertと仲違いして分かれたPeter。その後、訴訟に負けて苦しい時代を過ごすなど、歴史的にはRobertの引き立て役になってしまいました。しかしRobertが大成功もしたものの、最後はワイナリを手放して、息子二人も喧嘩別れ。Peterはいまだに家族で、このワイナリを経営しています。どちらが幸せだったのだろうと思うと不思議な感じになります。
Charles Krugというと、その名前を担ったオーナーの時代よりも、Robert Mondavi一家がナパに足場を築いたワイナリとして歴史に名を刻んでいます。記事では1943年にMondavi家がここを買ったときの様子をRobertの弟であるPeterが振り返っています。
“My brother and I, along with my dad and Paul Alexander, the local banker, went to San Francisco to meet Mr. Moffit, who owned the property,” he said. “The price was $75,000 … of course, God knows what the value is today.”
After some “back and forth” between his father, Cesare, and Krug owner James Moffit, Mondavi said that Moffit interrupted the meeting to take a phone call. After a few minutes, Moffit hung up the phone, turned to the three Mondavis and said “It’s yours.”
“Just like that,” Mondavi recalled. “That was really a surprise!”
Robertと仲違いして分かれたPeter。その後、訴訟に負けて苦しい時代を過ごすなど、歴史的にはRobertの引き立て役になってしまいました。しかしRobertが大成功もしたものの、最後はワイナリを手放して、息子二人も喧嘩別れ。Peterはいまだに家族で、このワイナリを経営しています。どちらが幸せだったのだろうと思うと不思議な感じになります。
Decanter誌の記事によると、1930年代や40年代の貴重なInglenookのワインが9月24日、ニューヨークのクリスティーズでオークションにかけられるそうです(Rare Inglenook wines up for auction)。
このワイン、Inglenookの現オーナーであるFrancisco Ford Coppola監督がワイナリを買ったときに付いてきたもの。すなわち、Inglenookに60~70年間保存されていたまさに蔵出しのワインです。Wine Spectator誌のJames Laubeが「これまで作られてきた中で最も偉大なワインの一つ」と評した1941年のワインも2本含まれるとか。これの落札は8000ドル~1万2000ドルを見込んでいるようです。
Inglenookは、歴史のところでも紹介したように、この時代には稀有といっていい、品質にこだわり抜いたワイナリでした。個人的にも生まれ年のInglenook、いつか飲んでみたいなあ、などと思っております。
このワイン、Inglenookの現オーナーであるFrancisco Ford Coppola監督がワイナリを買ったときに付いてきたもの。すなわち、Inglenookに60~70年間保存されていたまさに蔵出しのワインです。Wine Spectator誌のJames Laubeが「これまで作られてきた中で最も偉大なワインの一つ」と評した1941年のワインも2本含まれるとか。これの落札は8000ドル~1万2000ドルを見込んでいるようです。
Inglenookは、歴史のところでも紹介したように、この時代には稀有といっていい、品質にこだわり抜いたワイナリでした。個人的にも生まれ年のInglenook、いつか飲んでみたいなあ、などと思っております。
カリフォルニアのデザートワイン、最高峰が何か一つだけ挙げろと言われたら、意見がわかれるかもしれませんが、二つならまず衆目が一致するでしょう。一つはRobert Parker絶賛のSine Qua Non。もう一つがDolce(ドルチェ)です。
DolceはFar Niente、Nickel & Nickel、およびソノマのEnRouteとオーナーが共通の兄弟ワイナリ。イタリア語で「甘いもの」を意味するワイナリ名そのとおりのデザートワイン専門ワイナリです。セミヨン主体の貴腐ワインで、フランスのソーテルヌのデザートワインとお内じような作りといっていいでしょう。稀少性でもSine Qua Non以上かもしれません。
DolceはFar Niente、Nickel & Nickel、およびソノマのEnRouteとオーナーが共通の兄弟ワイナリ。イタリア語で「甘いもの」を意味するワイナリ名そのとおりのデザートワイン専門ワイナリです。セミヨン主体の貴腐ワインで、フランスのソーテルヌのデザートワインとお内じような作りといっていいでしょう。稀少性でもSine Qua Non以上かもしれません。
Jancis Robinsonのページに少し情報がありました(MWs now number 300 | Tasting Notes & Wine Reviews from Jancis Robinson)。
それによると
ということなので、元々金融系の方のようです。論文のテーマもワイン・ファンド関連。現在はフリーランスのワイン・コンサルタントということですが、おそらくファンド関係なのでしょうね。
それによると
Formerly with the Financial Services Authority in London, Mai is now a freelance wine consultant. She is the first Japanese MW.
Dissertation topic: To assess whether regulation of wine investment funds would better protect investors and enhance business opportunities for fund providers in the UK.
ということなので、元々金融系の方のようです。論文のテーマもワイン・ファンド関連。現在はフリーランスのワイン・コンサルタントということですが、おそらくファンド関係なのでしょうね。
ワイン業界で最大の資格とされているのが英国のThe Institute of Masters of Wineが選ぶマスター・オブ・ワイン(MW)。全世界で約300人しかいません。今年の合格者わずか11人の中に初めて日本人が入っていました(11 New Masters of Wine Announced)。
ただ、この方についてはこれ以外にほとんど情報がありません。唯一見つけたのがSarah Ahmedという人のワイン学校の生徒だったらしいというだけ。
どんな方なんでしょうね?
Mai Tanaka MW (Japanese living in UK)
ただ、この方についてはこれ以外にほとんど情報がありません。唯一見つけたのがSarah Ahmedという人のワイン学校の生徒だったらしいというだけ。
どんな方なんでしょうね?
繰り返しになりますが、年に1度のセントラル・コースト特集。さらには、Wine Advocate誌のカリフォルニア担当がAntonio Galloniに代わって最初の特集でもあります。
100点が付いたワインはなく、98点がSine Qua Non Dangerous Birds Syrah 2007とSaxum James Berry Vineyard Proprietary Red 2009の2本でした。96点以上に入ったワイナリではRidge、Alban、Varner、Tablas Creekがほかにありました。日本でも最近評価が高いMount EdenのEstate Chardonnay 2008も95点となかなかの高得点。Neely Chardonnay Holly's Cuvee 2009も95点。
特筆するポイントは三つ。VarnerとRidge、それからAu Bon Climatです。
ちょっとわかりにくいのですが、VarnerとNeelyは同じワイナリで、ポジティブセレクションでいいものを選んだのがNeelyになっているとのことです。また、VarnerとNeelyが自社畑なのに対し、購入したブドウで作っている低価格なラインがFoxglove。こちらも今回カベルネ・ソヴィニョンの2009が89点、シャルドネの2010が90点と、高得点です。Antonio Galloniは「Foxgloveの2つのワインを試飲して吹き飛ばされた。Varnerは間違いなく魔法の手を持っている。これらはコスト・パフォーマンスのいいワインの中では世界でも最良だ」と言っています。Varner、Neely、Foxgloveは今後も注目高そうです。
RidgeではMonte Belloの2008年が97+だったのに加え、Lytton Springs 2009が95点、Geyserville 2009が94点、Chardonnay 2009とChardonney Monte Bello 2008が95点など、高得点が連発しました。Lytton Springs、Geyservilleともに飲み頃を2029年までと長熟型に評価したのも、Parker時代にはなかったこと(ParkerもLytton Springs 2008が2020年までなど、Zinfandel系としては異例に長熟型に評価していましたが)。なお、ChardonnayのMonte Belloは2009年は作られず、すべてのブドウがEstateに入ったとのこと。柳屋はこれを今回一番の目玉と評していました。
最後にAu Bon Climatは2008 Isabelleが93点。あまり高くなく思うかもしれませんが、Wine Advocate誌とは相性が悪いのか、これまでこのワインで90点以上ついたことはありませんでした。これもかすかな変化と思ったところ。
100点が付いたワインはなく、98点がSine Qua Non Dangerous Birds Syrah 2007とSaxum James Berry Vineyard Proprietary Red 2009の2本でした。96点以上に入ったワイナリではRidge、Alban、Varner、Tablas Creekがほかにありました。日本でも最近評価が高いMount EdenのEstate Chardonnay 2008も95点となかなかの高得点。Neely Chardonnay Holly's Cuvee 2009も95点。
特筆するポイントは三つ。VarnerとRidge、それからAu Bon Climatです。
ちょっとわかりにくいのですが、VarnerとNeelyは同じワイナリで、ポジティブセレクションでいいものを選んだのがNeelyになっているとのことです。また、VarnerとNeelyが自社畑なのに対し、購入したブドウで作っている低価格なラインがFoxglove。こちらも今回カベルネ・ソヴィニョンの2009が89点、シャルドネの2010が90点と、高得点です。Antonio Galloniは「Foxgloveの2つのワインを試飲して吹き飛ばされた。Varnerは間違いなく魔法の手を持っている。これらはコスト・パフォーマンスのいいワインの中では世界でも最良だ」と言っています。Varner、Neely、Foxgloveは今後も注目高そうです。
RidgeではMonte Belloの2008年が97+だったのに加え、Lytton Springs 2009が95点、Geyserville 2009が94点、Chardonnay 2009とChardonney Monte Bello 2008が95点など、高得点が連発しました。Lytton Springs、Geyservilleともに飲み頃を2029年までと長熟型に評価したのも、Parker時代にはなかったこと(ParkerもLytton Springs 2008が2020年までなど、Zinfandel系としては異例に長熟型に評価していましたが)。なお、ChardonnayのMonte Belloは2009年は作られず、すべてのブドウがEstateに入ったとのこと。柳屋はこれを今回一番の目玉と評していました。
最後にAu Bon Climatは2008 Isabelleが93点。あまり高くなく思うかもしれませんが、Wine Advocate誌とは相性が悪いのか、これまでこのワインで90点以上ついたことはありませんでした。これもかすかな変化と思ったところ。
もう7年連続になる「California Wine Month」が今年もやってきました。
なくなったら、ちょっと寂しいけど、何をやっているのか分からないこの月。とりあえずこちらからイベントでも追ってみるといいのではないかと、思いますよ。
なくなったら、ちょっと寂しいけど、何をやっているのか分からないこの月。とりあえずこちらからイベントでも追ってみるといいのではないかと、思いますよ。
Wine Advocate誌のカリフォルニア担当レビュアーがRobert ParkerからAntonio Galloniに変わって初のカリフォルニア特集(セントラルコースト)が入った196号が登場しました。
とはいえ、レイティング上位にはSine Qua NonやSaxumといった常連が入り、コメントも概ね似たような感じです。ちょっと珍しいところだと、Au Bon ClimatのIsabelleに93点という割と高い点がついているあたりでしょうか。
詳しくは今晩にでも。
とはいえ、レイティング上位にはSine Qua NonやSaxumといった常連が入り、コメントも概ね似たような感じです。ちょっと珍しいところだと、Au Bon ClimatのIsabelleに93点という割と高い点がついているあたりでしょうか。
詳しくは今晩にでも。
Robert MondaviのワインメーカーであるGenevieve JanssensさんがTo Kalonの土壌について説明したビデオがあります。これによるとMayacamas山からの川によって場所ごとに土壌が大きく異なっているというのが、ここの特徴だとのこと。また5%程度のスロープになっていて水はけがいいことも、よいカベルネを作るのに役だっているとのことです。