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Date: 2012/0424 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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カリフォルニアでは高級ワインの市場が、昨年後半あたりからようやく回復してきている様子です。今年はワインが足りなくなるといった観測が出てきています(Wine Prices Set to Rise Amid California Grape Shortage - US Business News - CNBC)。

2012年になってから不況前ほどではないにしろ、ワインの価格が反転して値上がり傾向が見えており、今後のワイン不足でその状況が加速するかもしれません。

コンシューマーにとってはワイン値上がりは残念なニュースですが、おいしいワインを飲むためには、ワイン業界が健全な状態であることも必要です。今後この動きがどうなっていくのか要注目です。
Date: 2012/0418 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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Earth Dayがある4月はカリフォルニアワインの「down to earth」(地に足がついた)月間ということです。4月22日のEarth Dayにはイベントを行うワイナリもいろいろあります。
down to earth

カリフォルニアのワイナリは環境への意識という面では、かなり進んでいます。「カリフォルニアワインがエコフレンドリである10の理由」というドキュメントによると
1. カリフォルニアの「持続可能なワイン栽培プログラム」(SWP)によって、土地からグラスまでエコの標準が定められている。
2. 太陽光発電や風力発電、バイオ燃料の採用が進んでいる。
3. 畑に様々な動物や鳥を放って、害虫や病気対策をしている。
4. 長期的な環境へのインパクトを抑えた「グリーン・アーキテクチャ」が進んでいる
5.自然に買える素材を使うなどさまざまな点でエコシステムができている
6. 春先のマスタードなど、cover crop(被覆作物)が普及している。
7. リサイクルに取り組んでいるワイナリも多数。
8. 水の無駄使いを防ぐワイナリも多数。
9. 炭酸ガスの排出を減らしている。
10. 研究開発に投資している。
とのことです。

私の印象でも、ワイナリのサイトで環境について言及しているところがすごく増えたなあという感じがします。
Date: 2012/0416 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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昨年12月、「Wine Advocateのレビュワー訪問で2万ユーロ?が大波紋」という記事でWine Advocate誌のJay Miller(現在は同誌から引退)がスペインでレビューするワイナリから金銭を受け取っていたという疑惑があることを紹介しました。

同誌主宰のロバート・パーカーは第3者機関に調査を委ね、このほどその結果が公表されました。

それによると、(1)Jay Millerが金銭を受け取ってレビューを書いたという事実は発見されなかった、(2)しかし、レビュー用のテイスティングと、ワイナリが金銭を払って参加するプライベートのイベントの境がはっきりしなかった、(3)それはJay Millerがスペイン語を解さないことから、スペインでのアレンジを依頼したPancho Campoによるものであった、とのことでした。また、Jay Millerが同誌をやめたのは、この件とは無関係であると結論されています。

また、このレポートではWine Advocate誌がこれを受けて、(1)パーカー以外のレビュアーの倫理基準を明確にするべきであり、(2)2011年6月末以降のMillerのレビューは掲載するべきではない、などの動きを取ることを勧めています。

このうち倫理基準については既にアップデートされたものがサイトに掲載されています。

Date: 2012/0407 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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Kendall-Jacksonが建物の屋上に太陽光発電兼太陽熱温水器を設置しました(K-J taps sun for heat and power)。昨年の記事では再生可能エネルギーを購入したということで表彰された件を書いていますが、いよいよ自社での設置に踏み切ったということでしょうか。

太陽光発電自体はいまやワイナリでは珍しくなくなりましたが、太陽熱温水器と兼用のものというのはまだあまりないようです。また、コストは明らかにしていないものの、これで年間30000ドルの節約になり、5年でコストを回収する見込みだとのことです。

太陽光発電のコスト見合いはどうしても補助金頼りになりがちなのですが、これだけで費用回収が見込めるのであれば、もっと普及が進むでしょうね。
Date: 2012/0401 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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カリフォルニアのワイナリ、特にシャルドネやピノ・ノワールを作るところが、以前よりもバランス志向を強めているという話が出ていました(Richard Jennings: California Wine Gets More Diverse: The Balance Movement)。

サンフランシスコでは3月にIn Pursuit of Balanceといイベントまで開かれたそうです。

これまでもCalera、Arcdian、Mount Edenなど、一部のワイナリはバランスを重視してきましたが、その動きが広がっているとのこと。ワイン作りにはさまざまなパラメーターがありますが、例えばピノ・ノワールでDijonクローンが増えていることなどが、バランス重視の動きに呼応しているようです。

昨年、このブログでも、最近のカリフォルニアのシャルドネで美味しい物が増えていると書きましたが、それもこの動きと関係していそうです。