「無敵のカリフォルニアワイン講座《ナパ編》」ご購入の方への他の地域版無料アップデート優待は、5月31日までと書きましたが、ちゃんと書いてなかったので米国西海岸時間とさせていただきます。
日本では6月1日の朝8時まで。よろしくお願いします。
まずはこちらのページから
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5月29日~31日に香港で開かれるVinexpo Asia Pacificにカリフォルニアのワイナリが大挙して出展しています(Largest-Ever California Winery Delegation Embarks On China-Hong Kong Trade Visit)。
2011年にはワインの輸出が記録を作り、アジアのマーケットが伸びていることによるもの。Vinexpo後の6月4日~8日にはWine InstituteがCalifornia Wine Export Program China Tourを開催するため、併せて参加するところが多いようです。
VinexpoのCalifornia Wines Pavilionでは120のワイナリ250のブランドが出展する予定。その後のツアーでは上海、武漢、北京を100のワイナリが周る予定です。
前にも書きましたがワインの世界でもジャパン・パッシングが始まってしまうことがちょっと心配です。
2011年にはワインの輸出が記録を作り、アジアのマーケットが伸びていることによるもの。Vinexpo後の6月4日~8日にはWine InstituteがCalifornia Wine Export Program China Tourを開催するため、併せて参加するところが多いようです。
VinexpoのCalifornia Wines Pavilionでは120のワイナリ250のブランドが出展する予定。その後のツアーでは上海、武漢、北京を100のワイナリが周る予定です。
前にも書きましたがワインの世界でもジャパン・パッシングが始まってしまうことがちょっと心配です。
このタイトルでブログ記事書くのは久しぶりです。古くはSea SmokeやAugust Westなどを紹介してきました。今回は珍しくナパのカベルネ。「無敵のカリフォルニアワイン講座《ナパ編》」にも未紹介のものです。
Vine Hill Ranch(VHR)はナパのOakvilleにあるワイナリです。北西にHarlan Estate、南東にDominusと、超有名なワイナリの畑に挟まれたところに畑があります。1884年からブドウ栽培をしてきた土地で、現在のオーナーのPhilips Familyは1959年からブドウを作って来ました。2008年に初めてワインを作り始めました。
ワインメーカーは長年Araujoでワインを作ってきたFrancoise Peschon。畑管理はMichael Wolfという人。作るワインはカベルネソヴィニヨンだけです。
2008年のデビュー作がいきなりWine Advocate誌(レビュアはAntonio Galloni、以下同)で95点と高く評価され、2009年は96、2010年は94-96とコンスタントに高評価を得ています。このほどGalloniが公開した2011年のナパの記事でも、Abreu、Araujo、Screaming Eagleなどと並んで紹介されており、2011年のワインに「吹き飛ばされた」と書いています。
当初から150ドルと高価なワインではありますが、カベルネ好きであれば、チェックしておく価値がありそうなワイナリです。
Vine Hill Ranch(VHR)はナパのOakvilleにあるワイナリです。北西にHarlan Estate、南東にDominusと、超有名なワイナリの畑に挟まれたところに畑があります。1884年からブドウ栽培をしてきた土地で、現在のオーナーのPhilips Familyは1959年からブドウを作って来ました。2008年に初めてワインを作り始めました。
ワインメーカーは長年Araujoでワインを作ってきたFrancoise Peschon。畑管理はMichael Wolfという人。作るワインはカベルネソヴィニヨンだけです。
2008年のデビュー作がいきなりWine Advocate誌(レビュアはAntonio Galloni、以下同)で95点と高く評価され、2009年は96、2010年は94-96とコンスタントに高評価を得ています。このほどGalloniが公開した2011年のナパの記事でも、Abreu、Araujo、Screaming Eagleなどと並んで紹介されており、2011年のワインに「吹き飛ばされた」と書いています。
当初から150ドルと高価なワインではありますが、カベルネ好きであれば、チェックしておく価値がありそうなワイナリです。
一頃に比べると買収の話をあまり聞かなくなったBill Foleyですが、ナパのRutherfordにあるSawyer Cellarsを買収しました(Wines & Vines - Wine Industry News Headlines - Foley Acquires Sawyer Cellars)。
ナパではMerus、Kuletoに次ぐ3つ目のワイナリ。合計すると年間54万3000ケースを作っているとのことです。なお、うち30万ケースはSebastianiだとか。
ナパではMerus、Kuletoに次ぐ3つ目のワイナリ。合計すると年間54万3000ケースを作っているとのことです。なお、うち30万ケースはSebastianiだとか。
ロバート・パーカーのサイトでパーカーが今月アントニオ・ガローニとナパを訪れて2002年のワインを試飲したビデオが公開されています。4回に分けて公開ということで、現在パート2まで計13本分が掲載されています。2002年は2000年代でも非常にいい年の1つであり、今回の結果は次のWine Advocate誌に載ると思いますが、かなりの高得点になりそうです。
第1回では最初のAraujoがむちゃくちゃおいしそう。点数は明らかにしていないものの「欠点がない、100点に近い」と言っています。
あと、興味深かったのはChateau Montelena。パーカーは「ワイン界のカル・リプケンだ」(カル・リプケンはメジャーリーグで2632試合連続出場の大記録を持っている人)と、コンスタントに素晴らしいワインを作っていることを褒めており、このワインもかなりおいしそうです。
実はこの年のMontelenaは曰くつきであり、Wine Spectatorでは72点という低い点が付いています。同誌のJames Laubeがブショネだと判断したためですが、当時からその判断には多くの人が疑問を呈したものでした。
おそらく、99%以上の人にとっては検知できないレベルの汚染を感じたのでしょう。しかし、パーカー、ガローニといったレベルの人が気がつかない程度ということは、やはりその判断は間違っていたのではないかと思いました。
パーカーのビデオ、会員でないと見られませんが、なかなか面白いです。
PS. Part1の3本目、Beckstoffer Vineyardのワインのワイナリがどこだかどうしても聴き取れません。分かった人教えてくださいませ
第1回では最初のAraujoがむちゃくちゃおいしそう。点数は明らかにしていないものの「欠点がない、100点に近い」と言っています。
あと、興味深かったのはChateau Montelena。パーカーは「ワイン界のカル・リプケンだ」(カル・リプケンはメジャーリーグで2632試合連続出場の大記録を持っている人)と、コンスタントに素晴らしいワインを作っていることを褒めており、このワインもかなりおいしそうです。
実はこの年のMontelenaは曰くつきであり、Wine Spectatorでは72点という低い点が付いています。同誌のJames Laubeがブショネだと判断したためですが、当時からその判断には多くの人が疑問を呈したものでした。
おそらく、99%以上の人にとっては検知できないレベルの汚染を感じたのでしょう。しかし、パーカー、ガローニといったレベルの人が気がつかない程度ということは、やはりその判断は間違っていたのではないかと思いました。
パーカーのビデオ、会員でないと見られませんが、なかなか面白いです。
PS. Part1の3本目、Beckstoffer Vineyardのワインのワイナリがどこだかどうしても聴き取れません。分かった人教えてくださいませ
Santa Lucia HighlandsをPinot Noirの産地として有名にしたのがPisoniであることは誰しも疑わないこと。元祖であるPisoniの畑、刎頚の友であるGary Franscioniと共同で営むGarys'、Rosella'sと、誰もが欲しがる名前が続きます。近年はさらにSierra Marという畑も追加されています。
そこにさらに加わったのがSoberanes。2006年に作ったという新しい畑でGarys'の近くにあるそうです。
最初のワインはシャルドネ。このほかSyrah、Pinot Noirが植えられています。柳屋に入荷していますが、かなり美味しそうな雰囲気が出ています。
そこにさらに加わったのがSoberanes。2006年に作ったという新しい畑でGarys'の近くにあるそうです。
最初のワインはシャルドネ。このほかSyrah、Pinot Noirが植えられています。柳屋に入荷していますが、かなり美味しそうな雰囲気が出ています。
7月27日(金)に、ナパのワイントレインで、マボロシ・ヴィンヤードの私市(きさいち)友宏さんを招いたランチ・イベントが開かれます(Maboroshi Vintner's Lunch)。
これは通常のランチのワイントレインのコースに、マボロシワインがグラスで3種(スパークリング、シャルドネ、ピノ・ノワール)付き、さらにマボロシのワインの試飲やサイン会などが行われるというもの。ワインメーカーも同乗するので、直接質問することも可能です。
価格は1人当たり169ドル。ワイントレインの中では最高級のVista Domeカーを使っており、通常スパークリング・ワインが1杯付くだけのものが139ドルしますから、ワインメーカー・イベントはかなりお得です。限定人数なので予約はお早めに。
なお、ワイントレインではほかにもワインメーカー・ランチを開催しています。詳しくはこちら。
これは通常のランチのワイントレインのコースに、マボロシワインがグラスで3種(スパークリング、シャルドネ、ピノ・ノワール)付き、さらにマボロシのワインの試飲やサイン会などが行われるというもの。ワインメーカーも同乗するので、直接質問することも可能です。
価格は1人当たり169ドル。ワイントレインの中では最高級のVista Domeカーを使っており、通常スパークリング・ワインが1杯付くだけのものが139ドルしますから、ワインメーカー・イベントはかなりお得です。限定人数なので予約はお早めに。
なお、ワイントレインではほかにもワインメーカー・ランチを開催しています。詳しくはこちら。
昨年、Coppolaが悲願だったInglenookブランドの買い取りに成功したというニュースを書きましたが、復活したInglenookをラベルに記したワインがこの春45ヴィンテージぶりに登場します(Coppola releases first Inglenook since 1964)。
Inglenookはナパの名門として、禁酒法後の厳しい時代にも品質を最大限に優先したワイナリであり、この記事にも「1941年のInglenookカベルネはこれまで作られたカリフォルニアワインの中で最もすばらしいものの1つと考えられて」います。しかし、1964年にJohn Daniel Jr.がワイナリを売却して以降、安ワインのブランドに貶められてしまっていました。Coppolaが旧Inglenookのワイナリを買い取ってNiebaum-Coppola(後にRubicon Estate)を作った後も、そのブランドは使えなかったわけですが、ついにその復活が叶ったのです。
元記事にある新InglenookのラベルはInglenookの文字の下にシャトーの絵が入ったもの。これまでCask Cabernet Sauvignonと言っていたカベルネ・ソヴィニョンの2009年のものが最初のワインです。
Inglenookはナパの名門として、禁酒法後の厳しい時代にも品質を最大限に優先したワイナリであり、この記事にも「1941年のInglenookカベルネはこれまで作られたカリフォルニアワインの中で最もすばらしいものの1つと考えられて」います。しかし、1964年にJohn Daniel Jr.がワイナリを売却して以降、安ワインのブランドに貶められてしまっていました。Coppolaが旧Inglenookのワイナリを買い取ってNiebaum-Coppola(後にRubicon Estate)を作った後も、そのブランドは使えなかったわけですが、ついにその復活が叶ったのです。
元記事にある新InglenookのラベルはInglenookの文字の下にシャトーの絵が入ったもの。これまでCask Cabernet Sauvignonと言っていたカベルネ・ソヴィニョンの2009年のものが最初のワインです。
ソノマで急斜面の畑開墾が困難になるような条例ができました(Sonoma Hillside Vineyards Face Tough New Rules | News | News & Features | Wine Spectator)。
新しい条例では、最も急な斜面で木を抜いてはいけないことになり、不安定な斜面から50フィート以上離れたところでないと新しい畑は作れないことになっています。また、樹を植えてから3年間視察が入ることにもなっています。
畑の開発という面では、これまでより余計な時間やコストがかかることは明白であり、一方環境保護という面ではもっと踏み込んだ規定が欲しかったという意見もあるようです。
ところで、ソノマで一番急斜面な畑はどこだかご存知でしょうか?
僕の知る限りではMartinelliのJackass Hillが一番ではないかと言われています。斜度最大60%という急斜面の畑で、ロバでないと畑を耕せないことからこの名前が付いたそうです。ZinfandelやMuscat Alexandriaが植わっています。
新しい条例では、最も急な斜面で木を抜いてはいけないことになり、不安定な斜面から50フィート以上離れたところでないと新しい畑は作れないことになっています。また、樹を植えてから3年間視察が入ることにもなっています。
畑の開発という面では、これまでより余計な時間やコストがかかることは明白であり、一方環境保護という面ではもっと踏み込んだ規定が欲しかったという意見もあるようです。
ところで、ソノマで一番急斜面な畑はどこだかご存知でしょうか?
僕の知る限りではMartinelliのJackass Hillが一番ではないかと言われています。斜度最大60%という急斜面の畑で、ロバでないと畑を耕せないことからこの名前が付いたそうです。ZinfandelやMuscat Alexandriaが植わっています。
世界で最も影響力があるワインの小売業者は何でしょう? 答えはコストコ(Costco=コスコ)。ワインだけで年間10億ドルを売りさばいており、高級ワインをどこよりも安く売ることで、米国のコンシューマーの高級ワインへの道標になっているともいいます。そこのバイヤーを率いるアネット・アルバレス・ピータースがCNBCのインタビューに答えた動画が公開されています(Costco's Wine Buyer Doesn't Think Wine Is Different Than Toilet Paper)。
アネット女史、以前は自動車のパーツの部門でバイヤーだったということで、ワインのバックグラウンドはほとんどなく、知識もバイヤーになってからのものだけのようです。
インタビューのやり取りでは、アネット女史が、ワインはテレビや服飾と比べて何も違わない、といい、インタビュワーが「でもトイレット・ペーパーやアルミ箔とは違うんじゃない?」と聞くと「なぜ?」と返します。「パーソナルなものだから」と答えると「人はそんなふうに見たがるわ。でも最終的にはただの飲み物にすぎないのよ」と、ワインラバーが目を剥くような内容になっています。
その割り切りがコストコらしいところではありますが、なかなか面白いインタビューなので、元記事から動画を見ることを薦めます。
アネット女史、以前は自動車のパーツの部門でバイヤーだったということで、ワインのバックグラウンドはほとんどなく、知識もバイヤーになってからのものだけのようです。
インタビューのやり取りでは、アネット女史が、ワインはテレビや服飾と比べて何も違わない、といい、インタビュワーが「でもトイレット・ペーパーやアルミ箔とは違うんじゃない?」と聞くと「なぜ?」と返します。「パーソナルなものだから」と答えると「人はそんなふうに見たがるわ。でも最終的にはただの飲み物にすぎないのよ」と、ワインラバーが目を剥くような内容になっています。
その割り切りがコストコらしいところではありますが、なかなか面白いインタビューなので、元記事から動画を見ることを薦めます。