Archives

You are currently viewing archive for June 2012
Date: 2012/0630 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
Wine Advocate誌の201号が公開されました。カリフォルニアではパーカー自身による2002年のナパのワインの回顧テイスティングが掲載されています。

点数は全般に初期評価時より上がっており100点のワインだけで17本。157号や162号での評価ではAbreuのThorevilos、Harlan、Shafer Hillside Select、Sloan、Colgin Tychson Hill、Paul Hobbs Beckstoffer To Kalonだけでしたから、一気に3倍近くになりました。

パーカー2002

特に評価が上がったのはDalla ValleのMayaが92+→100、LarkmeadのSolari Reserveが95→100。特に後者は定価70ドルという安さです。Dalla Valleについてはパーカー自身「I seriously underrated the 2002s seven years ago」と過去の評価を正すコメントをしています。

あ、ちなみにOpus Oneも89→94とだいぶ名誉を回復しています。

以下は今回100点のうち楽天で今買えるもの。BondのSt. Edenは米国の価格と比べてもかなり安いです。これはかなりお買い得。
Date: 2012/0626 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
ニュージーランドの研究者が、ブドウを人間が収穫するより機械で収穫する方がおいしいワインができるという研究結果を発表しています(Hand picked grapes may not be best for wine - Yahoo! Finance New Zealand)。

この研究によると、人手で摘んだSauvignon Blancと機械収穫したSauvignon Blancを比べると、「マルボロ・スタイル」と言われるようなパッションフルーツや柑橘類のアロマが、機械で摘んだものの方が上だったとのこと。

パーカーの掲示板では、現在の機械収穫について詳しく書かれていましたが、それによると、よくトレーニングされた人なら、機械収穫で、ブドウの実以外のものが混じらないように、調整できるとのこと。人手で摘んだとしたら10人で数時間かかるところを、45分くらいで収穫できるので、機械収穫の方がワインがおいしくなるというのは、決して詭弁ではないとのことでした。

機械収穫への偏見を改めるべきなのかもしれないですね。
Date: 2012/0622 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
Ridgeのサイトに、同ワイナリの2つのサイトMonte BelloとLytton Springsを俯瞰するアニメーションのページができていました(Ridge Flyover)。

Monte Bello

全部で2分程度のこのアニメ、前半がMonte Belloで後半がLytton Springs。それぞれ上空から近づいていって畑の位置や、畑のブロックごとの品種などが表示されます。

Monte Belloだと「こんなに尾根伝いに畑があるんだなあ」とか、そもそも「一口にMonte Belloと言ってもこんなに分かれているんだ」といった発見がありました。

Lytton Springsでは品種別塗り分けが興味深いところ。古い畑ですから「フィールド・ブレンド」と呼ばれる、混植されたところがかなりあります。

面白いので一度見てみてください。
Date: 2012/0619 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
Bronco Wine社は米国で4番目に大きなワイナリ。”Two Buck Chuck”の愛称で知られるCharles Shawなど、低価格ワインの世界では特に力を持っているベンダーです。そのBroncoが187ml(1/4ボトル)サイズのペットボトルに入ったワインを発売しました(Bronco Wine Co. Expands Penetration in 187ml Wine Category With Lightweight PET Bottles)。

Crane Lake

ブランド名はCrane Lake。BroncoのワインはDelta、United、South Westといった航空会社で使われており、軽くてリサイクル可能なペットボトルは、一番馴染みやすいと考えられています。

私個人の意見としては、飲みきりサイズ、スクリューキャップ、ペットボトルというのは、ワインの若者世代への普及に欠かせない用途だと思います。この動きはどんどん広がるのではないでしょうか。
Date: 2012/0616 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
2011年に米国のプレミアムワイン市場がプラスに向かったことがIMPACT DATABANKの調べで明らかになっています(Shanken News Daily: Exclusive news and research on the wine, spirits and beer business)。

ここではプレミアムワインとは750mlのボトルで最低10ドル以上のブランドを指していますが、この市場のトップ10ブランドのうち8つが2011年に前年比でプラスでした。

トップ10ブランドは、上から順にKendall-Jackson、Cupcake(輸入ワインやスパークリングのブランドのようです)、Menage a Trois、Clos du Bois、Bogle、J. Lohr、Sterling、La Crema、Estancia、Rodney Strong。このうち前年比でマイナスだったのはClos du BoisとSterlingだけでした。

また、価格帯別の伸びでは20ドル超というセグメントが最も大きく前年比で11%成長しました。

元記事には2008年からのトップ10のデータが載っていますが、2008年との比較でもKendall-JacksonとClos du Bois以外はプラスになっています。

過去10年くらいの推移を調べてみたいですね。
Date: 2012/0615 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
The Drinks Business誌のサイトに歴代トップ10の映画という記事が出ていました(Top 10 wine movies)。では早速順に紹介しましょう。

10位は1969年のThe Secret of Santa Vittoria(邦題は「サンタ・ビットリアの秘密」)。第二次世界大戦中のイタリアの小さな村を舞台にしたコメディだそうです。アカデミー賞の作曲賞と編集賞にノミネートされ、ゴールデン・グローブの作品賞(コメディ/ミュージカル)を受賞しているとか。

9位は1959年のThis Earth is Mine(邦題は「太陽の谷」)。禁酒法時代のナパを舞台にした作品だそうです。

8位はMondovino(邦題は「モンドヴィーノ」)。ワインのグローバル化をテーマに撮影したドキュメンタリー作品。ミッシェル・ロランやロバート・パーカーが悪の権化的に描かれているそうです(実は未見)。

7位はThe Muppet Movie(邦題不明)。有名なカエルのキャラクター「Kermit」が主人公の作品。レストランでシャンパーニュをオーダーするシーンがあるそうです。

6位はFrom Ground to Glass(日本では未公開)。Robert DaFoeという監督が、自分でワインを最初のワインを作るというところをドキュメンタリーとして撮影した作品。Au Bon Climatのジム・クレンデネンや、元Stag's Leap Wine Cellarsのウォレン・ウィニアスキのコメントが入っているそうです。かなり面白そうですが、これまで知りませんでした。



5位は2009年のCorked(日本では未公開)。6位のとは対照的に、ドキュメンタリー風の撮影手法を取りながら,内容はフィクションというモキュメンタリーの作品。かなりお笑い系です。実はDVD持っているのですが、レビュー書いてなかったなあ。こちらも予告編をどうぞ。




4位は1995年のFrench Kiss(邦題は「フレンチ・キス」)。メグ・ライアン主演のラブ・コメディ。ワインの映画ではありませんが、ぶどうの樹の枝を密輸入する話が背景にあり、ブドウ畑もふんだんに出てきます。

» 続きを読む

Date: 2012/0614 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
ウォールストリート・ジャーナルの日本語版サイトに、カリフォルニアのブドウ価格が高騰しているというニュースが載っていました(カリフォルニアでワイン用ブドウの価格高騰、転作で品薄)。

カリフォルニアは2005年以降ブドウの価格がずっと下がっていっていました。豊作でブドウが余ったこと、リーマン・ショック以降、20ドル以上のワインの市場が大きく減ってしまったこと、などが原因と考えられています。

それがここに来て、高騰に転じたというのは、余剰分を吐き出したことや、ようやく高額なワインの市場が復活してきたといった要素があるのだと思います。

この問題については、W. Blake Gray氏もブログで取り上げ、意見や実態を募っています(The Gray Report: Are California grapegrowers getting too cocky?)。

これによると、中には50%も価格を上げた生産者もいるということで、やや儲け主義的なところがあるような感じを受けました。

ブドウが足りなくなるというのは、今年初頭から、何回かニュースになっており、生産者側が価格を上げる口実としてうまく使っているような気もしないでもありません。

この問題はしばらくウォッチしたいと思います。
Date: 2012/0611 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
W. Blake Gray氏のブログにGavin Chaninという若いワインメーカーの記事が出ていました(The Gray Report: Low alcohol winemaking leads to big money partnership)。

この人、弱冠26歳にしてワイン作りの経験は8年間!? ちょっと計算合わないような気はしますが、まあそこは置いておきましょう。いや、とにかくすごい人なのです。SFクロニクルのWinemakers to Watchに選ばれているし、Forbes誌が選ぶ30歳以下の食の専門家30人の1人にも入っています。

ワイン作りに関しても、Au Bon ClimatとQupéで修行を始め、南アフリカやニュージーランドでも収穫を体験しています。低アルコール度でバランスの取れたワインを作るのが信条。

現在はChanin Wine Companyというワイナリをサンタ・バーバラで営んでいますが、彼がソノマのDurrell Vineyardのオーナーとパートナーシップを築いて、新しいワイナリを作るというのが今日のニュースなのです。

新しいワイナリについては名前も決まっていないのですが、今後要注目のワイナリになるかもしれません。

Date: 2012/0605 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
先週末、ナパでは初夏の風物詩「Auction Napa Valley」が開かれました(Wines & Vines - Wine Industry News Headlines - Auction Napa Valley Raises $8 Million)。日曜日に開かれたメインイベントのLive Auctionでは610万ドル、土曜日のバレル・オークションでは150万ドル、そしてインターネットで誰でも入札できるe-auctionでは35万8000ドル。計約800万ドルを集めました(すべて地元へのチャリティになります)。

下の写真はSt.Helena 1934のMitsyさんによるもの。バレル・オークションが開かれたJarvisのケーヴの中です。

auction napa valley