故Robert Mondaviの1歳下の弟であるPeter Mondaviが99歳の誕生日を迎えました。記念のパーティにはRobertの長男Michaelと次男Timも出席。普段疎遠な2人が同席する貴重なパーティになりました(Peter Mondavi Sr. is 99: Mondavis Come Together, Celebrate)。
Mondavi家は1943年にナパのCharles Krug Wineryを購入。家族で経営していましたが、1965年にRobertとPeterの路線の違いで対立。Robertは勘当され、1966年にRobert Mondavi Wineryを作ったのでした。その後、RobertはCharles Krugを訴えて勝訴。その賠償金がRobert Mondavi Wineryの発展につながる一方で、Charles Krugは苦しい時期を過ごすことになり、溝は深まったのでした。
Robertの長男Michaelと次男TimもRobert Mondavi Wineryの売却後は別の道を進んでおり、MichaelはMichael Mondavi、TimはContinuumのブランドを作っています。
今回のパーティには、Michael、Timも参加。RobertとPeterが最後に共に作ったワインである1965年のCharles Krug、MichaelとTimが共に作った1974年のRobert Mondaviという2本の歴史的ワインが供されました。ワインを選んだのはMichaelだとのことです。
これが雪解けにつながるのかどうかは分かりませんが、天国のRobertも喜んでいるのではないでしょうか。
Mondavi家は1943年にナパのCharles Krug Wineryを購入。家族で経営していましたが、1965年にRobertとPeterの路線の違いで対立。Robertは勘当され、1966年にRobert Mondavi Wineryを作ったのでした。その後、RobertはCharles Krugを訴えて勝訴。その賠償金がRobert Mondavi Wineryの発展につながる一方で、Charles Krugは苦しい時期を過ごすことになり、溝は深まったのでした。
Robertの長男Michaelと次男TimもRobert Mondavi Wineryの売却後は別の道を進んでおり、MichaelはMichael Mondavi、TimはContinuumのブランドを作っています。
今回のパーティには、Michael、Timも参加。RobertとPeterが最後に共に作ったワインである1965年のCharles Krug、MichaelとTimが共に作った1974年のRobert Mondaviという2本の歴史的ワインが供されました。ワインを選んだのはMichaelだとのことです。
これが雪解けにつながるのかどうかは分かりませんが、天国のRobertも喜んでいるのではないでしょうか。
オークション・ハウスのサザビーズはこのほど600本のオーパス・ワンのセットを16万5000ドルで売り出しました(Instant Collection of Opus One Sold For $165,000 | Wine News & Features)。5日間の販売期間中に売れなかったらバラで売る予定でしたが、中国のバイヤーが購入したそうです。
このコレクションは1997年から2005年のオーパス・ワン100ケース(600本)。これまででオーパス・ワンのコレクションとしては最大のものだったとか。
1本あたりで換算すれば275ドルですから、300ドルを超える現在の価格とくらべて割安感はありますね。
このコレクションは1997年から2005年のオーパス・ワン100ケース(600本)。これまででオーパス・ワンのコレクションとしては最大のものだったとか。
1本あたりで換算すれば275ドルですから、300ドルを超える現在の価格とくらべて割安感はありますね。
先週、Insigniaの記事を発表したロバート・パーカーが今週はBrewer-Cliftonの記事を書いています。本来はJef Dunnuckの担当であるセントラル・コーストの中で、わざわざパーカーが選んで書いた記事であり、読み応えがあってかなり面白いです(しつこいですが、読めるのは会員だけです)。
この記事でパーカーは過去ヴィンテージとして、Sweeney Canyonのシャルドネ1996年~2011年、Mt. Carmelのシャルドネ2000年~2011年、Cargasacchiのピノ・ノワール2002年~2011年、Melvilleのピノ・ノワール2000年~2011年を試飲してテイスティング・ノートとレイティングを記しています。
特に、シャルドネは安定して高得点、しかも長熟を認められているのが目立ちます。例えば、1996年のSweeney Canyonは97点で、まだ10~15年熟成するとしています。シャルドネの熟成期間を割と短く見積もるパーカーにしては、珍しい記述だと思います。
また、2006年のSweeney Canyonシャルドネは99点。これはセントラル・コーストのシャルドネとしては過去最高得点です。
ピノ・ノワールではCargasacchi 2007年が97点と高評価。以前のコメントでは1990年のロマネ・コンティに似ていると記していましたが、その要素は今回は見つからなかったと正直に書いています。それはともかくとして、カリフォルニアで最高のピノ・ノワールの1つとしています。2007年はMelvilleのピノ・ノワールも96点という評価でした。
ただ、悲しい知らせもあります。これら4種のシャルドネとピノ・ノワール、2011年で生産終了だそうです。理由は自社畑のワインに専念するため。
今後は3-D Vineyard(シャルドネと一部ピノ・ノワール)、Gnesa Vineyard(シャルドネのみ)、Machado Vineyard(ピノ・ノワールと一部シャルドネ)の3つの畑だけになります。全部で29エーカーの畑であり、生産量も減るのではないかと思います。
この中ではGnesa Vineyardが興味深いです。1976年に植えられた自根のシャルドネがあるそうです。わずか4エーカーの畑ですが、これからどのような素晴らしいワインを作り出すのでしょうか。
この記事でパーカーは過去ヴィンテージとして、Sweeney Canyonのシャルドネ1996年~2011年、Mt. Carmelのシャルドネ2000年~2011年、Cargasacchiのピノ・ノワール2002年~2011年、Melvilleのピノ・ノワール2000年~2011年を試飲してテイスティング・ノートとレイティングを記しています。
特に、シャルドネは安定して高得点、しかも長熟を認められているのが目立ちます。例えば、1996年のSweeney Canyonは97点で、まだ10~15年熟成するとしています。シャルドネの熟成期間を割と短く見積もるパーカーにしては、珍しい記述だと思います。
また、2006年のSweeney Canyonシャルドネは99点。これはセントラル・コーストのシャルドネとしては過去最高得点です。
ピノ・ノワールではCargasacchi 2007年が97点と高評価。以前のコメントでは1990年のロマネ・コンティに似ていると記していましたが、その要素は今回は見つからなかったと正直に書いています。それはともかくとして、カリフォルニアで最高のピノ・ノワールの1つとしています。2007年はMelvilleのピノ・ノワールも96点という評価でした。
ただ、悲しい知らせもあります。これら4種のシャルドネとピノ・ノワール、2011年で生産終了だそうです。理由は自社畑のワインに専念するため。
今後は3-D Vineyard(シャルドネと一部ピノ・ノワール)、Gnesa Vineyard(シャルドネのみ)、Machado Vineyard(ピノ・ノワールと一部シャルドネ)の3つの畑だけになります。全部で29エーカーの畑であり、生産量も減るのではないかと思います。
この中ではGnesa Vineyardが興味深いです。1976年に植えられた自根のシャルドネがあるそうです。わずか4エーカーの畑ですが、これからどのような素晴らしいワインを作り出すのでしょうか。
1976年にパリ・テイスティングで赤ワインのトップになったワインが米国のスミソニアン博物館に展示されるようになりました(1976 Judgement of Paris wines enter US hall of fame | decanter.com)。
このワインはStag's Leap Wine CellarsのS.L.V.1973。リンカーン大統領の山高帽や月に最初に着陸したニール・アームストロングの宇宙服などと並んで、米国の歴史を飾る101のアイテムの1つに選ばれました。
このワインはStag's Leap Wine CellarsのS.L.V.1973。リンカーン大統領の山高帽や月に最初に着陸したニール・アームストロングの宇宙服などと並んで、米国の歴史を飾る101のアイテムの1つに選ばれました。
「Wine From Here」というドキュメンタリーフィルムが作られています。
映画のサイト
Wino Brothersというカナダ人の兄弟が撮ったもので、カリフォルニアにおける自然派ワインの台頭を、さまざまな人のインタビューから追いかけています。
インタビューに登場するワインメーカーの中にはRidgeのPaul DraperやCaleraのJosh Jensen、LittoraiのTed Lemonといった有名人も含まれています。
ワイナリの情報を調べていると、自然派(オーガニックやサステイナブル、ビオディナミ)は、もう当たり前といってもいいほど浸透しているような気がします。自然派を実践しているけど、マーケティング的には使っていないというワイナリも珍しくありません。
カリフォルニアワインの今を切り取ったフィルムという点で貴重な作品です。
映画のサイト
Wino Brothersというカナダ人の兄弟が撮ったもので、カリフォルニアにおける自然派ワインの台頭を、さまざまな人のインタビューから追いかけています。
インタビューに登場するワインメーカーの中にはRidgeのPaul DraperやCaleraのJosh Jensen、LittoraiのTed Lemonといった有名人も含まれています。
ワイナリの情報を調べていると、自然派(オーガニックやサステイナブル、ビオディナミ)は、もう当たり前といってもいいほど浸透しているような気がします。自然派を実践しているけど、マーケティング的には使っていないというワイナリも珍しくありません。
カリフォルニアワインの今を切り取ったフィルムという点で貴重な作品です。
ロバート・パーカーがJoseph Phelps Insigniaの全ヴィンテージ1974年~2012年までを試飲したレポートを発表しました。
ワイナリにとっても特別なイベントであると同時に、パーカーにとっても非常に意義深い印象に残る試飲だったようです。こういう試飲には珍しく、ビデオも公開されています。
試飲のレポートも、通常のWine Advocate誌に掲載するものよりも詳しく、その年の気候について詳しく触れると同時に、品種別のブレンド比率や畑の選択なども説明されています。これらを読むだけでも、とても勉強になります(読めるのはWine Advocate誌の読者だけです)。
特に印象的だったのは最初のヴィンテージの1974年。パーカーはWine Advocate創刊以前の1970年代にこのワインを飲み、おいしいがそれほど長熟ではないと評価。1994年の同誌における評価では94点とさほど高くない点でしたが、今回は99点というほぼ満点のスコア。改めてこのワインがカリフォルニアワインに残した軌跡の大きさに気付かされました。
なお、Insigniaのレイティングはこれまで2001年の99点が最高で、100点が付いたことはありませんでした。今回1991年、1997年、2002年に満点が付き、最新号のDominusやSpottswoodeといった、古くからの有名ワイナリに追いつき、追い越した形になりました。
日本ではブルータス誌で「玄人のオーパス・ワン」と書かれたことがあり、マニア向けにはオーパス・ワンと並ぶ人気だったこともあります。そこで、Wine Advocate誌のオーパス・ワンのレイティングと並べてみました。
オーパス・ワンの方は、リリースころの試飲による評価がほとんどですから、横並びに比較することはできませんが、Insigniaが非常に高い評価を保っているワインであることはよく分かります。
この85年の1万円台ってすごくお買い得なような(状態にもよりますが)。今回の評価は95点です。
ワイナリにとっても特別なイベントであると同時に、パーカーにとっても非常に意義深い印象に残る試飲だったようです。こういう試飲には珍しく、ビデオも公開されています。
試飲のレポートも、通常のWine Advocate誌に掲載するものよりも詳しく、その年の気候について詳しく触れると同時に、品種別のブレンド比率や畑の選択なども説明されています。これらを読むだけでも、とても勉強になります(読めるのはWine Advocate誌の読者だけです)。
特に印象的だったのは最初のヴィンテージの1974年。パーカーはWine Advocate創刊以前の1970年代にこのワインを飲み、おいしいがそれほど長熟ではないと評価。1994年の同誌における評価では94点とさほど高くない点でしたが、今回は99点というほぼ満点のスコア。改めてこのワインがカリフォルニアワインに残した軌跡の大きさに気付かされました。
なお、Insigniaのレイティングはこれまで2001年の99点が最高で、100点が付いたことはありませんでした。今回1991年、1997年、2002年に満点が付き、最新号のDominusやSpottswoodeといった、古くからの有名ワイナリに追いつき、追い越した形になりました。
日本ではブルータス誌で「玄人のオーパス・ワン」と書かれたことがあり、マニア向けにはオーパス・ワンと並ぶ人気だったこともあります。そこで、Wine Advocate誌のオーパス・ワンのレイティングと並べてみました。
オーパス・ワンの方は、リリースころの試飲による評価がほとんどですから、横並びに比較することはできませんが、Insigniaが非常に高い評価を保っているワインであることはよく分かります。
この85年の1万円台ってすごくお買い得なような(状態にもよりますが)。今回の評価は95点です。
悪いワインの状態としては、ブショネと熱劣化が知られています。ブショネの方は製造段階の問題ですが、熱劣化は流通段階。流通経路や保存状況などによって起こります。長期保存にワインセラーが必要というのは、熱劣化を防ぐのが第一の理由です。
熱劣化というと、高い熱にワインがさらされることによって化学的な変化が生じるものと思っていたのですが、最近の実験によると、どうやらそうではないという話が有力になってきたようです。
古くからのワインの友人であるshuzさんが、これについてブログに一連の記事を書いています。また、詳しくはリアルワインガイドに書く予定とのことです。
ワインの保存に関する考察2013~その1
ワインの保存に関する考察2013~その2
ワインの保存に関する考察2013~その3
ワインの保存に関する考察2013~その4
ワインの保存に関する考察2013~その5(追記あり)
ワインの保存に関する考察2013~その6
ワインの保存に関する考察2013~その7
ワインの保存に関する考察2013~その8
ワインの保存に関する考察2013~その9
ワインの保存に関する考察2013~その10
熱劣化というと、高い熱にワインがさらされることによって化学的な変化が生じるものと思っていたのですが、最近の実験によると、どうやらそうではないという話が有力になってきたようです。
古くからのワインの友人であるshuzさんが、これについてブログに一連の記事を書いています。また、詳しくはリアルワインガイドに書く予定とのことです。
ワインの保存に関する考察2013~その1
ワインの保存に関する考察2013~その2
ワインの保存に関する考察2013~その3
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ワインの保存に関する考察2013~その5(追記あり)
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ワインの保存に関する考察2013~その9
ワインの保存に関する考察2013~その10
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生意気盛りの高校生のころ、何のときだったか、担任(現国の教師)が「伊達で教師やってんじゃねえんだ」と啖呵を切ったことがありました。おそらく、教師を馬鹿にするような発言を平気でしていた僕らに、抑えていたものが爆発したのでしょうが、普段おとなしく見えていた先生だったので、ちょっとビックリもし、リスペクトも生まれたのでした。
このサイトではOpus One(オーパス・ワン)は年に1度は書くネタではありますが、必ずしもいいことばかりを書いているわけではありません。むしろ、有名だからこそ辛口になる場合もありました。
今回、オーパス・ワンのプレス・ディナーでいろいろ話を伺う機会をいただきました。カリフォルニアワインとしては孤高の地位を維持する努力を知り、改めてその底力を感じると同時に、リスペクトの気持ちも強くなりました。伊達じゃないな、と思い、冒頭のエピソードを紹介した次第です(分かりにくい!)。また、最新の2010年を含む3ヴィンテージを飲んで、その魅力も再発見したように感じました。
このサイトではOpus One(オーパス・ワン)は年に1度は書くネタではありますが、必ずしもいいことばかりを書いているわけではありません。むしろ、有名だからこそ辛口になる場合もありました。
今回、オーパス・ワンのプレス・ディナーでいろいろ話を伺う機会をいただきました。カリフォルニアワインとしては孤高の地位を維持する努力を知り、改めてその底力を感じると同時に、リスペクトの気持ちも強くなりました。伊達じゃないな、と思い、冒頭のエピソードを紹介した次第です(分かりにくい!)。また、最新の2010年を含む3ヴィンテージを飲んで、その魅力も再発見したように感じました。
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Wine Spectator誌のTim Fish氏が、西海岸のワイナリが静かに売りに出ているという記事を書いていました(West Coast Wineries Are Up for Sale—Quietly)。
2013年にはQupe、Araujo、Clos Pegase、Mayacamasといった著名なワイナリが売却されました。こういった動きは今後も続く可能性が高いようです。Mayacamasを4月に、Qupeを10月に買収したCharles Banks(元Screaming Eagleオーナー)によると「今ほど多くのワイナリがカリフォルニアで売りに出ている状況は見たことがない」とのこと。Banksは30%~50%のワイナリが財政的に困難な状況に陥っているか、かつてほど利益を上げていないだろうと見積もっています。
1980年代から90年代のブーム期にワイナリを始めたオーナーは引退の時期を迎えており、跡継ぎがいなかったり、拒まれたりするケースも増えています。また、年産5000ケースから1万5000ケースほどのワイナリは中途半端な位置づけになって、ワインを売るのが難しい状況です。
これらのワイナリはBanksのような投資家が買収するケースが多数ですが、近年では中国からの投資も目立つようになっているそうです。今後中国資本のワイナリが増える可能性もありそうです。
2013年にはQupe、Araujo、Clos Pegase、Mayacamasといった著名なワイナリが売却されました。こういった動きは今後も続く可能性が高いようです。Mayacamasを4月に、Qupeを10月に買収したCharles Banks(元Screaming Eagleオーナー)によると「今ほど多くのワイナリがカリフォルニアで売りに出ている状況は見たことがない」とのこと。Banksは30%~50%のワイナリが財政的に困難な状況に陥っているか、かつてほど利益を上げていないだろうと見積もっています。
1980年代から90年代のブーム期にワイナリを始めたオーナーは引退の時期を迎えており、跡継ぎがいなかったり、拒まれたりするケースも増えています。また、年産5000ケースから1万5000ケースほどのワイナリは中途半端な位置づけになって、ワインを売るのが難しい状況です。
これらのワイナリはBanksのような投資家が買収するケースが多数ですが、近年では中国からの投資も目立つようになっているそうです。今後中国資本のワイナリが増える可能性もありそうです。
元Wine Advocate誌のアントニオ・ガッローニがナパのレポートを発表しています(2011 Napa Valley Cabernet Sauvignon: Terroir Matters (Nov 2013) | Vinous - Explore All Things Wine)。
記事では2011年から2013年のナパのヴィンテージについて分析しています。
一般に、雨が多く不作だった2011年はあまりいいヴィンテージではなく、コンディションに恵まれた2012年は2007年以来のいいヴィンテージという見方がありますが、ガッローニによると2012年は意外と当たり外れがありそうです。
理由は2010、2011と収穫が少ない年が続き、2012年は質よりも量に走ってしまった生産者がいるため。また、あまりにも豊作だったため、収穫後に醸造に使うタンクが足りなくなって右往左往した生産者もいた模様です。
それに比べると2013年は5月から6月の開花時期に雨がほとんどなかったため、ブドウの実が小さく、収穫量が自然と抑えられたとのこと。その分、安定していい収穫だった生産者が多かったようです。まだ結論を出すには早すぎますが、2013年の方が2012年よりも質的には安定したヴィンテージになっていそうです。
また、ガッローニはヴィンテージでワインを選ぶよりも、生産者で選んだ方がいいとしています。ヴィンテージを選ぶ必要があるというのは、よいヴィンテージが少なく、ひどいヴィンテージが多かった過去の話であり、ほとんどのヴィンテージがそこそこ以上になった現在には当てはまらないとのこと。
それはそうだな、と思います。
記事では2011年から2013年のナパのヴィンテージについて分析しています。
一般に、雨が多く不作だった2011年はあまりいいヴィンテージではなく、コンディションに恵まれた2012年は2007年以来のいいヴィンテージという見方がありますが、ガッローニによると2012年は意外と当たり外れがありそうです。
理由は2010、2011と収穫が少ない年が続き、2012年は質よりも量に走ってしまった生産者がいるため。また、あまりにも豊作だったため、収穫後に醸造に使うタンクが足りなくなって右往左往した生産者もいた模様です。
それに比べると2013年は5月から6月の開花時期に雨がほとんどなかったため、ブドウの実が小さく、収穫量が自然と抑えられたとのこと。その分、安定していい収穫だった生産者が多かったようです。まだ結論を出すには早すぎますが、2013年の方が2012年よりも質的には安定したヴィンテージになっていそうです。
また、ガッローニはヴィンテージでワインを選ぶよりも、生産者で選んだ方がいいとしています。ヴィンテージを選ぶ必要があるというのは、よいヴィンテージが少なく、ひどいヴィンテージが多かった過去の話であり、ほとんどのヴィンテージがそこそこ以上になった現在には当てはまらないとのこと。
それはそうだな、と思います。
先月「グラスワインに革命起こすCoravin、米国以外でも購入可能に、ただし日本は含まれず」という記事を書きました。26カ国への輸出が開始されましたが、日本は入っていませんでした。
輸入元の調整関係か何かかと想像していたのですが、Coravin社に問い合わせてみたところ、別の理由があることが分かりました。
Coravinは、ワインを注ぐときに、代わりにボトル内に不活性ガスであるアルゴンを注入するようになっています。Coravinの本体に、このガスを圧縮密封したカートリッジを付けて使います。
こにカートリッジが危険物として日本への輸入許可が下りていないのだそうです。機内への持ち込みもできませんから、旅行中に買って帰ることも無理です。
何か奥の手はないものでしょうか?
輸入元の調整関係か何かかと想像していたのですが、Coravin社に問い合わせてみたところ、別の理由があることが分かりました。
Coravinは、ワインを注ぐときに、代わりにボトル内に不活性ガスであるアルゴンを注入するようになっています。Coravinの本体に、このガスを圧縮密封したカートリッジを付けて使います。
こにカートリッジが危険物として日本への輸入許可が下りていないのだそうです。機内への持ち込みもできませんから、旅行中に買って帰ることも無理です。
何か奥の手はないものでしょうか?
【追記】2013年ヴィンテージの評価についてはこちらの記事をご覧ください(年間トップなど、高評価続くオーパス・ワン2013)
【追記】2012年ヴィンテージの評価についてはこちらの記事をご覧ください(オーパス・ワン2012年は2007、2010と並ぶ高評価)
【追記】2011年ヴィンテージの評価についてはこちらの記事をご覧ください(オーパス・ワン2011年の評価は?)
相変わらずの人気を誇るカリフォルニアワインがOpus One(オーパス・ワン)です。特に、ロバート・モンダヴィとワイン作りやマーケティングの体制を分けたこの数年はブランド・イメージの回復著しく、ワインの値段も急上昇しています。
90年代末から2000年代前半のオーパス・ワンは国内での価格が概ね3万円程度。米国では90~150ドルくらいだったので、ときには3倍程度の日米の価格の違いがありました。
その後、日本での価格はどんどん下がりました。
2005年~2007年あたりのヴィンテージのオーパス・ワンは日本での価格が概ね2万円以下でした。2007年の売り出しが2010年ですから3年くらい前までということになります。2006年のものは1万7000円台で売っていたこともありました。米国での価格も150~200ドル程度でしたから、日米の価格差もあまりなく、かなりお買い得感のあるワインでした。
2008年のものは2万円台に戻り、2009年も出始めの時期に「送料込みで税込み21,980円」というのがありましたが、今では3万円程度にまで上がっています。
出荷が始まったばかりの新ヴィンテージ2010年では安いところでも3万円超。海外でも最低200ドル程度と上がっていますが、特に日本の値上がりは激しいようです。
【追記】2012年ヴィンテージの評価についてはこちらの記事をご覧ください(オーパス・ワン2012年は2007、2010と並ぶ高評価)
【追記】2011年ヴィンテージの評価についてはこちらの記事をご覧ください(オーパス・ワン2011年の評価は?)
相変わらずの人気を誇るカリフォルニアワインがOpus One(オーパス・ワン)です。特に、ロバート・モンダヴィとワイン作りやマーケティングの体制を分けたこの数年はブランド・イメージの回復著しく、ワインの値段も急上昇しています。
90年代末から2000年代前半のオーパス・ワンは国内での価格が概ね3万円程度。米国では90~150ドルくらいだったので、ときには3倍程度の日米の価格の違いがありました。
その後、日本での価格はどんどん下がりました。
2005年~2007年あたりのヴィンテージのオーパス・ワンは日本での価格が概ね2万円以下でした。2007年の売り出しが2010年ですから3年くらい前までということになります。2006年のものは1万7000円台で売っていたこともありました。米国での価格も150~200ドル程度でしたから、日米の価格差もあまりなく、かなりお買い得感のあるワインでした。
2008年のものは2万円台に戻り、2009年も出始めの時期に「送料込みで税込み21,980円」というのがありましたが、今では3万円程度にまで上がっています。
出荷が始まったばかりの新ヴィンテージ2010年では安いところでも3万円超。海外でも最低200ドル程度と上がっていますが、特に日本の値上がりは激しいようです。
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Wine Advocate誌が209号を発表しました。カリフォルニアではナパのレビューが含まれています。例年は12月にナパの評価が出ていましたが、どうしたのでしょう?
多くのワイナリが秋に新ヴィンテージを売り出しますから、年末にかけて一番ワインが売れる時期に、既に評価が出ているというのは、販売上は歓迎なのだろうと思います。
さて、今回のレビューはもちろんロバート・パーカーによるもの。過去2ヴィンテージ、アントニオ・ガッローニの評価だったことを考慮してか、2010~2012の3ヴィンテージにわたったレビューが載っています。その結果、1469本の評価と、例年の1000本程度に比べても圧倒的なボリュームになりました。
評価を見ると、かなりの大盤振る舞い系。新たに12本の100点ワインが登場しています。意外な名前はあまりありませんが、あまり聞いたことがなかったワイナリや、カベルネ・ソヴィニョン以外のワインもあります。
100点12本のうち2009年が1つ(Hundred AcreのDeep Time)、2011年が1つ(Bevan CellarsのTin Box)。残りは10本は2010年です。
まずは馴染みのある名前から紹介します。
Spottswoodeは初の100点。99点だった2007年以降は日本への入荷がほとんどなくなってしまったのが残念なワインです。ガッローニの95+という評価から大幅アップ。
Dominusも初の100点。1994、2002、2008と3回の99点がありましたが、ついに100点です。これもガッローニの96+から大幅アップ。このあたりがガッローニとパーカーのテイストの違いでしょうか。日本における最新ヴィンテージがまだ2007なのは不思議なところです。
Shafer Hillside Selectは2001~2003以来の100点。このワインも日本に入ってくるときは意外と安いのですが、入荷状況がまばらなのが気になるところ。このヴィンテージは入ってくるのでしょうか。これもガッローニの95-97から大きく上がっています。
おそらく今回の一番のサプライズがTurnbull。Fortuna Vineyardが100点です。定価75ドルという安さのワインです。ほかにもPerra Vineyardが98点、Fortunaのメルローが95点。Turnbullは過去の最高評価が94点でしたから、今頃ワイナリは大騒ぎでしょう。買うなら今のうち、と言いたいところですが、残念ながら日本に入っているのはほとんどがOld Bull。今回の評価対象外でした。
Colginは一挙3本100点。IX Estate(ナンバー・ナイン・エステート)とIXのシラー、そしてCariad。先日試飲したIX Estateが入っています(残り2つは2009ヴィンテージでした)。確かにこれは、試飲時にもひときわおいしいワインでした。
後は名前だけ紹介。Screaming Eagleは97、2007に続く3回め。Hundred Acreは今回2本めのFew and Far Between。HallのExzellenzも初100点。Hallもこの畑は日本未入荷です。
100点以外の話は後日報告します。
多くのワイナリが秋に新ヴィンテージを売り出しますから、年末にかけて一番ワインが売れる時期に、既に評価が出ているというのは、販売上は歓迎なのだろうと思います。
さて、今回のレビューはもちろんロバート・パーカーによるもの。過去2ヴィンテージ、アントニオ・ガッローニの評価だったことを考慮してか、2010~2012の3ヴィンテージにわたったレビューが載っています。その結果、1469本の評価と、例年の1000本程度に比べても圧倒的なボリュームになりました。
評価を見ると、かなりの大盤振る舞い系。新たに12本の100点ワインが登場しています。意外な名前はあまりありませんが、あまり聞いたことがなかったワイナリや、カベルネ・ソヴィニョン以外のワインもあります。
100点12本のうち2009年が1つ(Hundred AcreのDeep Time)、2011年が1つ(Bevan CellarsのTin Box)。残りは10本は2010年です。
まずは馴染みのある名前から紹介します。
Spottswoodeは初の100点。99点だった2007年以降は日本への入荷がほとんどなくなってしまったのが残念なワインです。ガッローニの95+という評価から大幅アップ。
Dominusも初の100点。1994、2002、2008と3回の99点がありましたが、ついに100点です。これもガッローニの96+から大幅アップ。このあたりがガッローニとパーカーのテイストの違いでしょうか。日本における最新ヴィンテージがまだ2007なのは不思議なところです。
Shafer Hillside Selectは2001~2003以来の100点。このワインも日本に入ってくるときは意外と安いのですが、入荷状況がまばらなのが気になるところ。このヴィンテージは入ってくるのでしょうか。これもガッローニの95-97から大きく上がっています。
おそらく今回の一番のサプライズがTurnbull。Fortuna Vineyardが100点です。定価75ドルという安さのワインです。ほかにもPerra Vineyardが98点、Fortunaのメルローが95点。Turnbullは過去の最高評価が94点でしたから、今頃ワイナリは大騒ぎでしょう。買うなら今のうち、と言いたいところですが、残念ながら日本に入っているのはほとんどがOld Bull。今回の評価対象外でした。
Colginは一挙3本100点。IX Estate(ナンバー・ナイン・エステート)とIXのシラー、そしてCariad。先日試飲したIX Estateが入っています(残り2つは2009ヴィンテージでした)。確かにこれは、試飲時にもひときわおいしいワインでした。
後は名前だけ紹介。Screaming Eagleは97、2007に続く3回め。Hundred Acreは今回2本めのFew and Far Between。HallのExzellenzも初100点。Hallもこの畑は日本未入荷です。
100点以外の話は後日報告します。