Archives

You are currently viewing archive for September 2017
Date: 2017/0930 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
2017年9月25~26日にナパで「Wine Industry Financial Symposium」というセミナーが開かれました(Why You Want to Pay More for Wine | Wine News & Features)。文字通り、ビジネス面からワイナリーの状況を議論するというセミナーです。

リンク先はそのまとめ記事ですが、そこからいくつか興味深いトピックスを紹介します。

まず、セミナーに先立って行われた調査によると米国のワイナリーの3分の2は来年ワインを値上げする予定であること。その最大の理由は「プレミアム化」。値上げすることによって、自社のワインがよりプレミアムになったことを誇示するのが目的になっているようです。

ケンダル・ジャクソンは1本11ドル以上のシャルドネの人気トップ10リストを挙げましたが、2013年と2017年を比べると、いくつかブランドの入れ替わりがあるものの、平均価格は4ドル上昇しているそうです。11ドル以上のワインで4ドルというと、最大2割くらいの上昇ですから、かなりの値上がりです。

消費の底上げをしているのが、いわゆるミレニアル世代。先月20ドル以上のワインを買った人の比率が17%と、他の世代よりも高いという結果が出ています。

ただ、懸念されることの1つはこの世代は食事の宅配をよく使うこと。宅配にワインがあることは少なく、アルコール飲料をまったく提供しない宅配も多いとのこと。宅配にはボトルワインよりも、グラスに蓋をしたような形態の方が合っているという議論もされたそうです。
Date: 2017/0928 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
Impact Databankによると、2016年の米国内における日本酒の消費は3%増えて230万ケースに達したとのこと。これは過去最高だそうです(Shanken News Daily: Exclusive news and research on the wine, spirits and beer business)。

といってもまだまだごくわずかな消費量ではありますが、日本酒を好むマニアは確かに存在し、高いお金を払ってでもおいしい日本酒を買いたいという傾向があるそうです。

ボトル価格は10ドル台から100ドルを超えるものまである業者が多く、ワインと比べても上位カテゴリーのものが売れているようです。
Date: 2017/0927 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
「Napa Valley Wine By the Glass Fair 2017」が2017年10~11月に開催されます(Napa Valley Wine By the Glass Fair 2017 | ナパヴァレー・ヴィントナーズ)。
Spencer Peterman Wooden Board, Schott Zwiesel Mondial Wine glasses
ナパのワインをレストランでより楽しめるようにしようというこのイベント、参加レストランはグラスワイン(2種類以上)だけでなく、ボトルワインも4種類以上用意することになっています。

今年の参加店舗は上記リンクをご覧ください。現在のところ関東34軒、中部3軒、関西12軒、九州1軒の計50軒が参加予定になっています。

昨年レポートしたレストランのうち、銀座のエド・パーラー、恵比寿のロウリーズ・ザ・プライムリブは今年も参加しています。
まさに銀座の隠れ家、狭小レストランで楽しむカリフォルニアワインとビストロ料理
ジューシーな牛肉をグラスワインと堪能 ちょっといい日に行きたいロウリーズ・ザ・プライムリブ

ロウリーズは、今年は赤坂にも店舗が増え、そちらでも開催しています。プライムリブまた食べたい…

また、先日のナパの試飲会はこのフェアのためのワインを飲食店が選ぶためのものでした。なので、もしかしたら私が紹介したワインが店舗で提供されているかもしれません。

ナパの試飲会で美味しかったワイン(2017年秋)(前編)
ナパの試飲会で美味しかったワイン(2017年秋)(後編)
Date: 2017/0926 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
ワイン&スピリッツ誌が恒例のトップ100ワイナリーの2017年版を発表しています(Wine & Spirits Magazine announces the Top 100 Wineries of 2017)。

選考の基準については詳しく書かれていませんが、「バイイング・ガイド」の一部として選んでいるので、ここのワインがお薦めであるということで間違いないでしょう。バイイング・ガイドは10月10日発行です。

トップ100は以下のワイナリーです。カリフォルニアのワイナリーは太字にしました。オレゴンやワシントン州のワイナリーはその旨記しました。間違っていたらそっと教えてください。
Achaval Ferrer
Adelsheim(オレゴン)
Fratelli Alessandria
àMaurice Cellars(ワシントン)
Andrew Will(ワシントン)
Marchesi Antinori
Bernard Baudry
Domaine des Baumard
Bergström(オレゴン)
Blandy's
Henri Boillot
Bryn Mawr
Comm. G.B. Burlotto
Chambers Rosewood Vineyards
Champalou
Domaine Chanson
Cobb
Domaine Coffinet-Duvernay
Elvio Cogno
Col Solare(ワシントン)
Concha y Toro
Corison
Craggy Range
Cristom(オレゴン)
Domaine Marcel Deiss
DeLille Cellars
De Martino
DeMorgenzon
Diamond Creek
Dosnon
Duckhorn
Dutton-Goldfield
Evening Land Vineyards(オレゴン)
Domaine Faury
Forjas del Salnés
Frog's Leap
Fuligni
Gai'a
Genium Celler
Ktima Gerovassiliou
Giant Steps
González Byass
Gramercy Cellars(ワシントン)
Green & Red
Grosset
Henriques & Henriques
Hidalgo-La Gitana
Hirsch
Inglenook
Iron Horse
J. Christopher(オレゴン)
Louis Jadot
Jurtschitsch
King Estate(オレゴン)
Kir-Yianni
Krug
Lioco
Pierre Luneau-Papin
Le Macchiole
El Maestro Sierra
Anselmo Mendes
Château du Moulin-à-Vent
Moutard Père et Fils
Movia
Occhipinti
Penfolds
Prinz Salm
Produttori del Barbaresco
Radio Coteau
Le Ragnaie
Ravenswood
Ravines
Red Car
Reynvaan
Ridge
Louis Roederer
Salomon-Undhof
Paolo Scavino
Silverado
Skerlj
Skinner
Soalheiro
Stag's Leap Wine Cellars
Domaine de la Taille aux Loups
Tapiz
Taylor Fladgate
Tenuta delle Terre Nere
Terroir Al Limit
Tinto Negro
Undurraga
Vadiaperti
Vadio
Vega-Sicilia
C. von Schubert
von Strasser
Robert Weil
The Withers
Walter Scott(オレゴン)
Yalumba
Domaine Zind-Humbrecht


Date: 2017/0925 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
Wine Intelligenceという調査会社が日本のワイン消費に関する詳細なレポートを作成しています。そのごく一部が記事に紹介されています(Young consumers driving casual wine consumption in Japan - research | Beverage Industry News | just-drinks)。

それによると、35歳以下の層では居酒屋やコンビニでワインを飲んだり買ったりすることが多く、お酒の1つとして、ワインの位置付けは下がっているとのこと。また、これらの店舗の特徴として、価格は安いですが、ワインの情報が十分に消費者に与えられないため、ワインという比較的教育が必要なものでは問題になっているとのこと。その知識のギャップを埋める手段としてはソーシャルメディアの活用が考えられるとしています。

Wine Intelligence Japan Landscapes 2017 Brochure V 2.pptx - Google ドライブ」にはレポートの概要や、サマリーが掲載サれています。

それによると、赤も白も果実味の豊かなソフトのワインを日本のコンシューマーは好んでいるとのこと。

果実味に関してはカリフォルニアワインは他の地域のワインに引けを取ることはほとんどありませんから、価格の問題がクリアされればチャンスは大いにあると思います。
Date: 2017/0922 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
ワインインスティテュートは、カリフォルニアのワイナリーを訪問する人のプロフィールを調べた結果を公開しました(Wine Institute Releases Results of New California Wine Tourism Survey - The Wine Institute)。
旅行者プロフィール

この調査は、カリフォルニア州内からのビジターと州外からのビジターを分けて調べていますが、州外に海外は含まれていないようです(海外からの旅行者のプロフィールも知りたかった)。

全般に意外な結果はなく、比較的裕福な人たちが多く、満足度も高いといったことになっています。一つ興味深かったのは、ベビーブーマーが4割近くと依然として多かったのに対し、ミレニアル世代も36%とそれに迫っていたこと。ジェネレーションXは20%強と完全に置いていかれた格好になっています。

プロフィール2
プロフィール3
Date: 2017/0921 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
先日、あるメルマガでIPOB(In Pursuit of Balance)は失敗だったというような記述を読み、ちょっともやもやしていました。

参考までに、IPOB解散が発表されたときに、各ワイナリーからいただいたコメントを以下の記事で紹介しています。
驚! IPOBが年内に活動を終了へ
IPOB解散――メンバーはどう受け止めたか(スティーブ・マサイアソン)
IPOB解散――メンバーはどう受け止めたか(ボブ・ヴァーナー、マット・リックライダー)
IPOB解散――メンバーはどう受け止めたか(ニック・ペイ)
IPOB解散――メンバーはどう受け止めたか(ジム・クレンデネン)
なぜ、このタイミングでIPOBをやめるのか(ジャスミン・ハーシュ)
なぜ、このタイミングでIPOBをやめるのか(ラジャ・パー)
IPOB解散――メンバーはどう受け止めたか(サシ・ムーアマン)

正直、IPOBのワインが日本で売れたのかどうかは、私にはわかりません。「失敗した」というインポーターがいるのであれば、セールスが今ひとつだったということなのでしょう。このブログで紹介したワインに限って言えば、ヴァーナーなどはかなり反応があったように感じましたが、そもそも輸入量が少ないので売上というところでは大したことはなかったのかもしれません。

ただ、カリフォルニアでこういう動きがあるということを世間に知らせたという意味ではやはり無駄ではなかったと思うんですよね。短期的にはセールスにつながらなくても、カリフォルニアもいつまでも、濃い甘いワインだけではないということを発信することは必要だと思います。

パリ・テイスティングから40年たちましたが、それでもまだカリフォルニアのワインの産地としてオールドワールドより下に見る人はたくさんいます。人の印象を変えるのは大変です。IPOBのような活動も本来、10年20年といったタームで評価すべきものでしょう。

それだけに短期間で解散してしまったことは、今でも残念ですし、IPOBという方向性は正しかったと思うのですが、そのグループの運営という面では失敗したところもあったとは思います。

例えば、IPOBのメンバーを絞ることにより、グループに入れなかったワイナリーからの反発があったと聞いています。大きなムーブメントにするには、もっと門戸を広げる方向が必要だったでしょう。

ワインの種類をピノ・ノワールとシャルドネに限ってしまったのにも不満はありました。例えばカベルネ・ソーヴィニヨンやジンファンデルなどでも新しいスタイルのものは出てきていますし、近年では古い品種を改めてピックアップするような動きもあります。例えば、ウルトラマリンで超人気のマイケル・クルーズや都市型ワイナリーで、各地のユニークな畑のブドウからワインを作るブロック・セラーズのようなワイナリーはIPOBでは取り上げられませんでした。
参考:ナパ・ガメイ? ヴァルディギエ?

そのように、自らの動きを制限してしまったことは、残念なところではありました。

一方で、最後の例のようにIPOBというグループがあるかどうかにかかわらず、バランスを重視したワインへの動きは今も続いています。少なくともジョン・ボネが提唱した「ニュー・カリフォルニア」の火は消えたわけではありません。

なんてことをつらつら思っていたら、10月には「ニュー・カリフォルニア」の試飲会があるという話も伝わってきました。やはり日本のインポーターも、この動きを消してはいけないと思っているのでしょうね。

IPOBセミナー

Date: 2017/0920 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
ロウダイ(Lodi)といえば古木のジンファンデルが有名な地域です。しかし、その古木がどんどん減っていってしまっているそうです(Lodi Winegrape Commission - Blog - Last Rites for Lodi)。

理由はコストに見合わないから。ジンファンデルのブドウはカベルネ・ソーヴィニヨンなどと比べると取引価格が低く、また、古木の畑は生産性が低いため、利益はほとんど出ません。そのため、別の品種に植え替える生産者が後を絶たないのです。
古木(これはカリニャン)
人気ジンファンデルで知られるマイケル・デイヴィッドの「セブン・デッドリージン」、このワインの秘密に、実はその半分近くがジンファンデルの古木でできている、というのがあります。マイケル・デイヴィッドのフィリップス家は、多くの畑を購入していますが、それでも減少するのを追いかけるのがやっととのこと。

なんとか、適切な収入が得られて栽培を続けられるようになってほしいものす。

余談ですが、マイケル・デイヴィッドがフィリップス家というのが、一番の驚きでした(笑)。マイケル・フィリップスとデイビッド・フィリップスが作ったからマイケル・デイビッドなのだそうです。
Date: 2017/0919 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
2017年9月15日と16日にソノマのラ・クレマ・ワイナリーで開かれたソノマ・カウンティ・ワイン・オークションが520万ドルと過去最高の落札額を記録しました(Sonoma County Wine Auction raises record $5.2 million in first year at La Crema Estate | The Press Democrat -)。2016年は470万ドル、2015年は450万ドルでした。

ソノマ・カウンティ・ワイン・オークション

2013年に始まったこのオークション、ナパのナパ・ヴァレー・オークションと同様、一般客向けのオークションで、ロットにはワインだけでなく、さまざまなツアーや食事などのオプションが付いています。例えばトップの落札額となったウィリアムズ・セリウムが出品したロットはブロードウェイでの「Hello Dolly!」「Dear Evan Hansen」のショーチケット4人分、ニューヨークのNoMadホテル2部屋宿泊、同ホテルのレストランでのワインメーカーズ・ディナーが含まれています。落札額は21万ドルで、2ロット出品のため42万ドルとなりました。

また、このオークションでは「ファンド・ザ・フューチャー」という、ソノマの子供達の読み書き向上に充てられるロットが毎年設けられます。昨年は650人の入札で合計270万ドルの寄付が集まりましたが、今回は180万ドルでした。落札総額にはこれも含まれています。

ナパのオークションのゴージャスな雰囲気と比べるとアットホームなソノマのオークション。少しずつですが成長を続けているのはうれしいです。
Date: 2017/0918 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
9月の初旬に記録的な熱波に襲われたカリフォルニア北部ですが、その次の週にはソノマなどで雷雨に見舞われたそうです(North Coast grape growers scramble in rain aftermath to protect against rot | The Press Democrat -)。

サンタ・ローザでは2時間の間に0.23インチの雨が降ったとのこと。日本から比べたら微々たるものですが、平年と比べると湿度も高く、カビのおそれがましたことで、収穫を急ぐ生産者もいたようです。

順調と見られていた今年の収穫ですが、熱波の影響で、平年以下の収穫量となりそうです。

なお、熱波の影響についてはジョーダン・ワイナリーのブログがすごく詳しく書いています(How the 2017 California Heat Wave Affected Vineyards: Sonoma County Grape Harvest Update - The Journey of Jordan Winery)。

詳しい内容は割愛しますが、最後のパラグラフに、話をした生産者は口をそろえて「今までで一番クレイジーな年」だと言っているとのこと。

こんなに波乱万丈な年になるとは思わなかったです。
Date: 2017/0917 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
シルバー・オークのオーナーとして知られるダンカン家がオレゴンの畑プリンスヒルを買収しました。ダンカン家はここのブドウをトゥーミー(Twomey)のピノ・ノワールに使う予定です(Exclusive: Silver Oak Owners Buy Oregon Vineyard from Dick Erath | News | News & Features | Wine Spectator)。

プリンスヒルの元オーナーは、オレゴンのパイオニアでありディック・イレース(Dick Erath)。彼のイレース・ワイナリーはかつてはオレゴン最大のワイナリーでしたが2006年にワシントン州のシャトー・サン・ミシェルに売却しています。プリンスヒルの畑は自宅があるため、そのときに売却しなかったものですが、80代になり、ここも整理することにしたようです。

一方、トゥーミーは1999年に、カベルネ・ソーヴィニヨン以外の品種のワインを作るためにダンカン家が設立しました。メルローとピノ・ノワール、ソーヴィニヨン・ブランが中心的でしたが、現在はピノ・ノワールが完全に主軸になっているそうです。

今回の買収とは特に関係ありませんが、オレゴンのピノ・ノワールは今後ますます注目されるでしょうね。
Date: 2017/0916 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
アサヒビールが輸入するレイモンド(Raymond)のリザーブ・メルロー2012(3880円)。メルローは、「当たり」を引くのがなかなか難しいワインという印象がありますが、これはなかなかおいしいです。4000円以下というのもうれしい。
ナパヴァレーヴィントナーズ

レイモンド・リザーヴ・セレクション・メルロー[2012]年・レイモンド社・ナパ・ヴァレー・アルコール度数14.5%RAYMOND Reserve Selection Merlot [2012] Napa Valley

中川ワインが輸入するルナ(Luna)のサンジョベーゼ(4000円)。イタリアのサンジョベーゼと同じ味がするかといえば、別物ですが、これはこれで美味しいです。ルナのワインはコスパ高いものが多いですが、その代表格の1つです。
ナパヴァレーヴィントナーズ

《ルナ・ヴィンヤーズ》 サンジョヴェーゼ ナパヴァレー (オークヴィル) [2013] Luna Vineyards Sangiovese Napa Valley (Oakville) 750ml [ナパバレー赤ワイン カリフォルニアワイン ブルネロ・クローン]

クヴェゾン(キュヴェゾン、Cuvaison)といえばカーネロスのピノ・ノワールが有名ですが、カーネロスのシラー(4000円)も意外によかったです。エレガント系シラー。インポーターは富士インダストリーズです。
ナパヴァレーヴィントナーズ

順番が前後しますがサッポロビールが輸入するエチュードのカベルネ・ソーヴィニヨン(1万5000円)。モダン系のカベルネ・ソーヴィニヨン。シルキーなタンニンで若くても飲みやすいワイン。久しぶりに飲みましたがやっぱりおいしい。
ナパヴァレーヴィントナーズ

エチュード ナパヴァレー カベルネソーヴィニヨン[2012]赤 Etude Napa Valley Cabernet Sauvignon[2012]

オルカ・インターナショナルが輸入するテキストブック(Textbook)のカベルネ・ソーヴィニヨン(4600円)。最近、この価格帯のカベルネ・ソーヴィニヨンに力を入れているところが多いですが、その中でも安心して飲める1本。
ナパヴァレーヴィントナーズ

■テキストブック カベルネソーヴィニヨン ナパヴァレー[2014] Textbook Cabernet Sauvignon Napa Valley[2014]【出荷:7〜10日後】

モカルトが輸入するピーコック(Peacock Cellars)のカベルネ・ソーヴィニヨン2011(1万8000円)。高いからおいしいのは当たり前ですが、いいワイン。2011年という涼しい年のせいか、比較的エレガントに感じます。
ナパヴァレーヴィントナーズ

ナパの中でもコスパ系ワイナリーとして有名なカモミ(Ca'momi)。一番印象的だったのはシャルドネ・リザーブ2012(3980円)。
ナパヴァレーヴィントナーズ

カモミ シャルドネ リザーヴ ナパヴァレー

先日、ニュースでも紹介したフープス(Hoopes)の、比較的低価格系のブランドがフープラ(Hoopla)。メルロー中心のレッド・ブレンド「ザ・マット」は飲みやすく、おいしいワイン(3980円)。
ナパヴァレーヴィントナーズ

フープラ・レッド・ブレンド "ザ・マット" 2014【アメリカ】【赤ワイン】【750ml】【ミディアムフルボディ】【辛口】【ナパ・ヴァレー】

アグリが輸入するトルシャード(Truchard)はジンファンデルやカベルネ・ソーヴィニヨンもカーネロス産というユニークなワイナリー。味もよかったです。
ナパヴァレーヴィントナーズ

あるインポーターさんとも話をしていたのですが、さすがにこれだけワインがあると(全部で200種類近くでしょうか)、細かい味わいを把握しきれなくなってきます。別途試飲会などある場合は、ご連絡いただけると、もっとじっくり紹介する機会が増えると思いますのでよろしくお願いします。
Date: 2017/0915 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
今年も10月から11月にかけてナパ・ヴァレー・ヴィントナーズ主催のバイ・ザ・グラス・キャンペーンが開かれます。それに先立ち、試飲会が開かれました。基本的にはレストランがグラスワインとして提供するワインを選ぶのが目的なので、価格帯は比較的低めのものが中心になっています。

インポーターと小売を兼ねているヴィノスやまざきからはストーンヘッジ(Stonehedge)のメリタージュ2013(3500円)。ブレンドものですが、ソフトでバランス良く飲みやすいワイン。店頭で一番人気だというのがうなづけるワインです。

ナパヴァレーヴィントナーズ

ストーンヘッジ・ナパ・ヴァレー・メリタージュ 2013

ワインピープルが輸入するギブス(Gibbs)のカベルネ・フラン2013(6900円)。ナパでカベルネ・フランを単独の品種として作るところはそれほど多くありませんが、わざわざ単独にするというのは、自信があるのだろうと思います。カベルネ・ソーヴィニヨンのようなストラクチャはありませんが、シルキーな味わいはカベルネ・ソーヴィニヨンほどの熟成を必要としていないと思います。
ナパヴァレーヴィントナーズ

ワイン・イン・スタイルが輸入するヴァインクリフ(Vine Cliff)のカベルネ・ソーヴィニヨン・ロック・ブロック2009(5900円)。セカンドワインですが、ほどよく熟成しておいしい。これはかなりお買い得です。
ナパヴァレーヴィントナーズ

[やや熟ワイン2009年]ヴァイン・クリフ ”ロック・ブロック” カベルネソーヴィニヨン ナパヴァレー

同じくワイン・イン・スタイルからマサイアソンのシャルドネ リンダ・ヴィスタ2015(4400円)。IPOBのメンバーでもあったマサイアソンはナパでも多くの人から尊敬されているワインメーカーの一人。このシャルドネはとても酸が豊か。柑橘系の味わい。魚介類によく合いそうです。
ナパヴァレーヴィントナーズ

マサイアソン シャルドネ リンダ・ヴィスタ・ヴィンヤード ナパ・ヴァレー [2014] <白> <ワイン/アメリカ>【■MTV1C14】 ※即刻お取り寄せ品!欠品の際はご連絡します!

トレジャリーワインエステーツジャパンが輸入するスターリングのメルローとカベルネ・ソーヴィニヨン(どちらも4065円)。スターリングはナパの歴史上重要なワイナリーの1つです。日本に輸入されるのは久しぶりのようですが、この価格は20年前とあまり変わっておらず、うれしいです。メルローで有名なワイナリーの1つだけあって、メルローもお薦めできます。
ナパヴァレーヴィントナーズ

スターリング ヴィンヤーズ ナパヴァレー  メルロー[2014]赤(750ml) Starling Vineyards Merlot Napa Valley[2014]

ナパ・ワイン・トラストが輸入するプリースト・ランチのグルナッシュ・ブラン2016(価格未定)。ナパではかなり珍しいグルナッシュの白です。香り豊かで美味しい。
ナパヴァレーヴィントナーズ

サッポロビールが輸入するスタッグス・リープ・ワイナリー(Stags’ Leap Winery)のレギュラーのプティ・シラー(6600円)とネ・ケイド・マリス プティ・シラー2012(1万5000円)。パリスの審判で有名なStag's Leap Wine Cellarsではない方のスタッグス・リープ。ここのシグネチャーといえばプティ・シラーです。レギュラーの方はとてもよくできたプティ・シラー。パワフルで濃厚。フラグシップのネ・ケイド・マリスの方はパワフルでありながらエレガント。非常にすばらしいプティ・シラーです。
ナパヴァレーヴィントナーズ
ナパヴァレーヴィントナーズ
余談ですが、先日試飲したワンス&フューチャーのプティ・シラーも素晴らしかったですが、これもよかった。またそれぞれスタイルが大分違うのも面白かったです。プティ・シラーを自分から選んで飲むことはこれまであまりなかったですが、認識を改めないと、という気になっています。

【お取り寄せ】★スタッグス・リープ・ワイナリー ナパ・ヴァレー・プチシラー 750ml
【お取り寄せ】★スタッグス・リープ・ワイナリー ネ・ケイド・マリス・ナパ・ヴァレー・プチシラー 750ml

残りは後編で。

Date: 2017/0914 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
オーパス・ワン2014年の世界市場向け出荷が始まっています(Opus One 2014 release: A flying start, say merchants)。例年9月の最初の日曜日に出荷を始めており、今年も同様になりました。

参考:オーパス・ワン2013の世界市場向け出荷が始まる 値上がりも激しい争奪戦

Opus One
小売の価格は250英ポンド(約3万6500円)程度で、Liv-exによると過去10ヴィンテージの中では一番安くなっているそうです。値上がり傾向も一服というところでしょうか。

デカンター誌のレビューでは93点。2012年、2013年の94点と比べるとちょっとだけ低いですが、それでも高い評価が続いています。2013年は多くのメディアで過去最高に近い評価でしたから、これも十分以上なできだと思います。

参考:ジェームス・サックリング、オーパス・ワン2013に100点献上

ただし、飲みごろは2020~2037年とのことで、やや長熟タイプのようです。

相変わらず引く手あまたで、英国では早くも品薄状態になっているそうです。

日本市場に出回るのは10月末くらいからでしょうか。2013年も、だんだん出回らなくなってきますから、それくらいまでには購入した方がいいと思います。
Date: 2017/0913 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
インスタ栄え、インスタ栄えとうるさい昨今、インスタ蠅などと揶揄する声も聞こえてきますが、先週韓国に行ったときは、レインボーカラーの綿菓子を屋台で売っていて、これもまたインスタ栄えなのだろうなあと思ったものでした。ワインの世界も例外でなく、ロゼワインのブームの理由としても、写真に撮ったときにきれいというのがあるようです。そして、ピンクだけでなく、真っ青なワインも登場していむす(Blue wine is now a thing because your Instagram doesn’t have taste buds. (Un) Fortunately, we do. - The Washington Post)。

スペインのワイナリーGitが作るこの「blue wine」、果皮に含まれるアントシアニンを植物由来のインディゴと混ぜることで、青い色を出しているそう。

目論見は当たって大ヒットしたのですが、スペインのワイン法に反しているとのことで、ワイナリーには罰金が科せられ、ワインという言葉も使えなくなったとのこと。それでもヒットを続けており、さらにはもっと法律の緩い国で、真似したものを作るところも出てきているとか。また、このほどようやく米国でも販売を始めるそうです。

なお、甘みを付加しているとのことで、食事と共に飲むにはあまり向かないかも。

調べたらこのワイン、日本でも売ってました。


日本で作られている青いワインもあるようです。どういう作り方をしているのかは調べてません、すみません。Gitと比べるとだいぶ淡い感じですね。


なお、カリフォルニアにはラ・シレナの「モスカート・アズール」が青いボトルのワインとして昔から人気ありますね。これはワイン自体は白ワインですが。ハイジ・バレットが作るワインですから、味は保証付きです。

Date: 2017/0912 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
ナパのオークヴィルにあるワイナリー、フープス(Hoopes)がヨントヴィルにあるホッパー・クリーク・ヴィンヤード&ワイナリー(Hopper Creek Vineyard & Winery)を買収したと発表しました(Hoopes Vineyard has acquired Hopper Creek Vineyard and Winery in ...)。
Hoopes Vineyard
フープスはこれまで畑は持っていたものの、ゲストを迎えられるテイスティングルームなどがありませんでした。小規模なワイナリーにとってDtC(Direct to Consumer)と呼ばれる消費者との直接のコネクションによる販売の重要性は年々増しており、テイスティングルームがないことは事業継続の足かせになりかねなかったようです。

ホッパー・クリークはヨントヴィルのダウンタウンから少し南。ハイウェイ29と並行して走るワシントン・ストリートに面しています。ハイウェイ29を北上する旅行者にとってはワイナリー密集地帯に入る手前にあるワイナリーということで、集客効果はありそうです。

フープスのワインは日本ではアイコニックワインが輸入しています。非常にコストパフォーマンスが高い「フープラ」というブランドと、上級の「フープス」があります。知名度はそれほど高くないですが、どちらもいいワインです。

Date: 2017/0911 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
先日参加した布袋ワインズさんの試飲会から気になったワインを紹介します。

まずは白ワインからクラインのファームハウスホワイト2015(2000円)。ヴィオニエ43%、パロミノ40%などをブレンドした白ワイン。味わいの親しみやすさとバランスの良さが特徴。2000円はかなりのコスパです。
布袋ワインズ

ナヴァロのゲヴェルツトラミネール(4500円)。品種はゲヴェルツトラミネール。香り豊か、きれいな味わい。
布袋ワインズ

キャッスルロックのソーヴィニヨン・ブラン(2000円)。ドライなソーヴィニヨン・ブラン。しっかりした味わいでコスパ高い。
布袋ワインズ

グロスのソーヴィニヨン・ブラン(3900円)。リッチな味わい。高級系ソーヴィニヨン・ブランの味。
布袋ワインズ

ジョーダンのシャルドネ(6100円)。果実味豊か、酸もしっかりしておりバランス良い。

カリン・セラーズのシャルドネ「キュヴェLD」1994(6100円)。20年近くも熟成させてから発売するという変態ワイナリー。しかもリリースのタイミングとヴィンテージの順番が逆転することも多いのでわけわからないです。ここのワイン、さすがに酸化のニュアンスを感じることもありますが、今回のキュヴェLDはそれもなく、うまみ豊か。いい熟成をしています。
布袋ワインズ

シャルドネ3つまとめて。右からロンバウアーの2015年(6300円)。レイミーのソノマ・コースト2014年(6500円)。ロキオリのエステート2015年(7900円)。ロンバウアーはリッチ系シャルドネの代表格。樽のニュアンスもしっかりでおいしい。レイミーは酸がきれい。全体にハイレベルなシャルドネ。ロキオリもリッチ系。おいしいです。
布袋ワインズ

ここから赤ワイン。

コスパ系ピノ・ノワール2つ。シーグラスのサンタ・バーバラ・カウンティ2015(2600円)。10%シラーをブレンドしてコクを出しています。邪道かもしれないけど、味わいはイチゴやラズベリーなど赤系の果実味が中心でおいしいです。もう1つはキャッスルロックのカーネロス2012(2700円)。これも赤系の果実味がしっかり。エレガントだけどコクもあります。
布袋ワインズ

ナヴァロのピノ・ノワール「ア・ランシェンヌ」2012(5700円)。バランス良くきれいな味わい。おいしい。
布袋ワインズ

エレガント系カリピノの代表格であるリトライのソノマ・コースト2015(9500円)。AVAものとはいえ、このレベルのピノ・ノワールが1万円切るのはすばらしい。リトライの入門に。
布袋ワインズ

ロキオリのピノ・ノワール エステート2015(1万400円)。リッチ系カリピノ。果実味しっかり、うまみたっぷり。おいしいです。
布袋ワインズ

ヴァレンタインの蔵出しものメルロー2004年(3900円)。13年たってますが、まだタンニンもしっかり、凝縮感あり。まだ数年楽しめそう。お買い得です。
布袋ワインズ

シェーファーの「TD-9」2015(9900円)。シェーファーのメルローといえばメルローの定番でしたが、2015年からはメルロー中心(56%)のブレンドに変わったようです。カベルネ・ソーヴィニヨンも28%入り、これまで以上にしっかりした味わい。TD-9というのはシェーファー一家が1973年にシカゴからナパに越してきてワイナリーを始めたときに、最初に買ったトラクターの名前。その冒険心にあやかってつけたとのこと。このワインのコンセプトは「一番おいしいブレンドを作る」とのことで、ブレンド比率も毎年変わるそうです。
布袋ワインズ

スカラー&メイソン カベルネ・ソーヴィニヨン ナパ・ヴァレー2015(4300円)。5000円以下のナパのカベルネ・ソーヴィニヨンとしては最良のものの1つでしょう。ストラクチャがしっかりして、スパイスも効いた味わい。新入荷のワインです。
布袋ワインズ

こちらも新入荷で、同じくナパのカベルネ・ソーヴィニヨン「CLRT」2014(4500円)。ワイナリーはブラックスミス。これもこの価格帯では非常にいいカベルネ。上と甲乙つけがたい味わい。
布袋ワインズ

右はレイミーの「クラレット」2014(6900円)。バランス良くレベルの高いカベルネ・ソーヴィニヨン系ブレンド。これもコスパ高いです。左はホールのカベルネ・ソーヴィニヨン ナパ・ヴァレー2013(9500円)。モダン系のカベルネ・ソーヴィニヨンとして非常にレベル高いです。リッチでおいしい。
布袋ワインズ

ホールの上級キュベ「キャサリン・ホール」2013(2万5000円)。これはダントツ。無茶苦茶おいしい。モダン系カベルネ・ソーヴィニヨンが好きな方へ。このヴィンテージからラベルにウサギ入り。
布袋ワインズ

セゲシオのジンファンデル ロックパイル2014(7100円)。セゲシオのロックパイルは初めて試飲しましたが、複雑さやストラクチャがあってレベル高いです。
布袋ワインズ

試飲会レポート、今のようにいいと思ったものを羅列するのがいいのか、もっと数本に絞った方がいいのか、2回くらいに分けた方がいいのか、ちょっと迷ってます。ご意見いただければ。
Date: 2017/0910 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments

We experienced record heat in Northern California over the weekend. At Hirsch we hit a heatwave high of 104 on Saturday. My father said he can't recall a harvest this warm at Hirsch. The consequences for the fruit has been significant in some blocks, minor in others. We've seen a lot of dehydration in the grapes, causing brix (sugar) and acid both to rise due to concentration of solids. In a few places, we had significant raisining. Those raisins need to be cut off and/or sorted out, increasing labor and lowering yields. It may not be trendy to say this, but I could not be more grateful for irrigation. Watering the vines before and during this record-breaking heat helped to preserve the integrity of the berries, as well as to prevent the vines from shutting down metabolically. My gratitude to our vineyard and winemaking team for their proactive response to the heat. It's not all dire. It's remarkable how well many of the blocks held up. For example, the stressed, virused vines in Block 7 (the foundation block of our West Ridge Pinot Noir) held up amazingly, and this despite tiny berry size. And it cooled off dramatically last night, bringing a welcome end to what has been a stressful and confounding weather pattern. Pictures show, from first to last: - Partially dehydrated cluster - Cluster with pronounced raisining - Clusters unaffected by the heat in Block 7 [all cluster photos taken on the same day] - Max daily temps since 8/1 from varied Sonoma County weather stations; Hirsch is the light blue line - Max daily temps since 8/1 at Hirsch

Jasmine Hirschさん(@jasminehirsch)がシェアした投稿 -


先週、カリフォルニアに熱波が訪れるという記事を書きましたが、ソノマのヒールズバーグで114F(46℃)、モントレーのサリナスで107F(42℃)、サンフランシスコでさえも106F(41℃)と、各地で最高気温を更新したそうです。

ブドウはこれだけの暑さになると、熟成を止め、水分を失っていってしまいます。冒頭の写真はソノマ・コーストのハーシュ・ヴィンヤーズ(Hirsch Vineyards)のものですが、ブロックによってはかなりの被害があったようです。

一方で、灌漑によって救われたブロックもかなりあるとのことで、ときには悪者扱いされてしまう灌漑は、カリフォルニアにおいてはやはり必要な設備といえそうです。

また、この熱波で収穫を急いだ生産者も多くいますが、糖度は急速にあがったもののフレーバーがまだ追いついていなかったというブドウもあったようで、ワイナリーによっては今年のワインの品質にも影響がありそうです。

今年は問題の少ないシーズンになりそうと思っていましたが、とんだ伏兵がいましたね。
Date: 2017/0908 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
元スクリーミング・イーグルのオーナーで、現在はマヤカマスのオーナーである投資家のチャールズ・バンクスがマヤカマス株を手放すことが判明しました(Charles Banks agrees to sell his share in Mayacamas)。

4月に「元スクリーミング・イーグル・オーナー、有罪を認める」という記事を書いていますが、その後有罪が確定して4年の懲役と750万ドルの罰金が課せられました。

その後、マヤカマスのオーナー権などについて共同オーナーであるショッテンシュタイン氏と法廷で争うなどしていました。紆余曲折あったようですが、ともかくマヤカマス株については手放すことになったようです。

バンクスはこれら資産の処分のために収監の延期を求めていましたが、9月5日には収監されたもようです。

バンクスはマヤカマスのほか、テロワール・キャピタルという会社を通じて、複数のワイナリーを持っていますが、その1つであるニュージーランドのトリニティ・ヒルのディレクター職は既にやめたとのこと。

いろいろな情報が錯綜してわかりにくいことになっていますが、ともかくバンクスは収監され、おそらく3年後に仮出所になるでしょう。

マヤカマスに関しては、手放すことを表明しているのでそうなると思います。

下の写真右がチャールズ・バンクス


2016年1月には「元スクリーミング・イーグルのオーナーがワイナリー投資家として目指すもの」という記事を書いており、「彼のこれからに、もっと注目していこうと思います」と締めていますが、こういう形で注目することになるとは思いもよりませんでした。
Date: 2017/0907 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
マスター・ソムリエと並んで、ワイン業界の最難関の資格と言われているマスター・オブ・ワイン。2017年9月に合格した14人の中にベッドロック(Bedrock)のモーガン・ピーターソンが含まれていました。
モーガン・ピーターソン
マスター・オブ・ワインは全世界で368人という狭い門で、そのうち半分以上が地元英国在住です。米国在住は2番めに多く、それでも46人。

モーガン・ピーターソンはカリフォルニア在住のワインメーカーとしては初のマスター・オブ・ワインとなりました。実は今回は比較的ワインメーカーが数多く合格しており、ほかにワシントン州のワラワラにあるRasa Vineyardsの創設者/ワインメーカーであるYashodhan (Billo) Naravane、E.&J.ガロのインターナショナル・ワイン・グループの長であるNigel Sneyd、コンステレーション・ブランズ傘下のニューヨーク州のCanandaigua Wineryや、自身のTrestle Thirty Oneでワインメーカーを務めるNova Cadamatreが合格しています。ノヴァは女性のワインメーカーとしては初のマスター・オブ・ワインです。

マスター・オブ・ワインになるには学科での合格のほか、テイスティングのテストに受かること、そして最後に研究論文が認められることが必要となっています。

モーガン・ピーターソンの場合は研究論文は「19世紀後期に植樹されたカリフォルニアの古樹の残る畑と現代の栽培における関連性―1888年植樹のベッドロック・ヴィンヤードを基にして」。大学で歴史を学び、Historic Vineyard Societyの発起人でもあるモーガンのまさに得意とするところです。論文もぜひ読んでみたいところです。

ちなみに、Nigel Sneydの論文は普通の透明なボトルと紫外線保護した透明なボトルとで、ドライな白とロゼワインの味わいがどう違うかを官能検査および化学的に調べたもの、Nova Cadamatreの論文は樽の洗浄に関するもの、Yashodhan (Billo) Naravaneは二酸化窒素をオレゴンのピノ・ノワールとワシントン・シラーにおいて高分子色素形成を促進するために、発行前に積極的に使えるかどうか、といったものです。

他のワインメーカーが化学的なアプローチを中心としているのに対して、モーガンは歴史的、やはりそこにモーガンらしさが現れているのだと思います。

おめでとうございます。
Date: 2017/0901 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
サンフランシスコ・ベイエリアにこの週末、熱波が来ると予想されています(Pushed by hot weather, Napa wine industry accelerates grape harvest | Local News | napavalleyregister.com)。

ナパ気温
金曜日(9月1日)と土曜日(9月2日)は最高気温が華氏108度の予報。摂氏で言えば42度を超える高温です。

すでに収穫が近い状態にあるブドウはこの熱波で過熟に陥ってしまう危険もあり、ワイナリーは収穫を急ぐ構えです。ただ、人手の問題や、収穫した後の醸造場所を手当できるかといった問題もあり、なかなか大変なようです。

ちなみに上記の気温はナパ市の予報。ソノマ市では金曜日の最高気温が115度(摂氏46度)という予報も出ており、涼しいセバストポールなどでも100度を超える予報になっています。収穫時期の早いシャルドネやピノ・ノワールが多いソノマではナパ以上に収穫ラッシュかもしれません。

さらに、熱波で火事の危険も増しているため、消防も気を引き締めているとのこと。いろいろと大変そうです。