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Date: 2021/1229 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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2021年もあとわずかになりました。久々に年末のまとめをしてみたいと思います。本サイトが選んだカリフォルニアワインの10大トピックです。

10 有名人効果
カトゥーンが今年出した曲が「Roar」でRoarのワインが一時品薄になりました。ワインファンでない人にとっては相当高額なワインだと思いますが、ありがたいことです。また、世界的大人気のBTSの新曲は「Butter」。ロゴ?デザインがジャム・セラーズの「Butter」とそっくりで、これも結構売れたとか。このほか、メンタリストのDaiGoさんが失言で活動自粛する前にYouTubeで「Aril」のワインをべた褒めして、これも一時品薄になったようです。有名人効果といえば明石家さんまさんによる「ナパ・ハイランズ」の爆売れなどもありましたし、すっかり定着したYOSHIKIさんのワインもあり、市場拡大には相当な貢献があると思います。

9 Wine Advocate編集長交代
ロバート・パーカーの後を次いで編集長をつとめてきたリサ・ペロッティ・ブラウンが辞任しました。3代目の編集長はこれまでカリフォルニアの担当をしてきた人ではないので、これからレビューにどう影響が出るのか気になるところです。そもそも、ワインのレビューをするメディアもかなり増えましたし、消費者がそれらの点を気にしなくなってきたということもあります。再編の始まりになるのかもしれません。そういえばVinousではステファン・タンザーが「名誉評論家」になり、一線から引退するということもありました。

8 買収
2021年はびっくりするような大きな買収はなかったですが、先日のシャトー・セント・ジーンの買収など、いくつか動きがありました。コロナの影響で、というものは今のところ目立ってはいませんが、2022年にもいろいろ再編が起こりそうです。

7 スラムダンク
今年一躍大人気のワインになったのが「スラムダンク」。2000円台という価格とわかりやすい美味しさ、オレンジ色の目立つラベル、バスケットボールファンでなくてもすぐに覚えられる名前、とヒットする要素がたくさんありました。2000円台の高品質レッドブレンドというのは一つのジャンルになってきそうです。

6 限定格安品
「訳あり」で国内に格安で入ってきたワインも目立ちました。代表格は「セニス」。ヴェリテのピエール・セイヤンの娘が作っていたワインですが、ヴェリテのアシスタント・ワインメーカーになるためにブランドを終了、日本に格安で入荷してきました。味わいも本格的で美味しく、私も何本か購入しました。もう一つ、コロナの影響でセカンドラベルにファーストのワインを入れてしまったというのはフープラ2018。これも素晴らしいコスパです。この2つはあまりにもコスパが良すぎて、これが普通だと思われるとこれからきついなあと思わなくもないところです。

5 干ばつ
カリフォルニアで2021年のトピックといえば2016年以来の干ばつでしょう。過去最悪というレベルにまでなり、ソノマでは収穫をあきらめた畑もありました。ただ、懸念された乾燥による山火事はさほどなく、火事の被害という点ではここ数年で比較的少なく済んだ年でもありました。また、乾燥のため収量はどこも減っていますが、クオリティは高いと言われています。

4 コンテナゲドン
日本のインポーターにとってはおそらくこれが最大の問題でしょう。コロナの影響によるコンテナの「目詰まり」でワイン(に限らず世界中の様々な流通に影響しています)が日本に届かないという問題に悩まされています。港湾の労働力の問題が重要なのかと思っていましたが、先日書いたように実はコンテナの大半は空のまま米国から中国に行っているということで、このあたり効率的な配送ができるようにならないと、問題はなかなか解決できないと思います。

3 スティーブン・スパリュア
「パリスの審判」から45年の今年、スティーブン・スパリュアが亡くなりました。カリフォルニアワインにとっての功績はもちろんのこと、人格者として慕われた方でした。

2 カリフォルニアワインの資格
期せずしてナパ・ヴァレー・ヴィントナーズとカリフォルニアワイン協会が同時期にワインの資格試験を始めました。ただ、ナパ・ヴァレー・ヴィントナーズの方は日本ソムリエ協会と組んだ日本独自のもの、カリフォルニアワイン協会は世界共通のプログラムと、内容は結構異なっています。これでカリフォルニアワインの勉強に取り組む人が増えるといいですね。

1 ジム・クレンデネン逝去
親日家としても知られたジム・クレンデネンが亡くなりました。サンタ・バーバラのワインの普及への貢献は極めて大きく、またその人柄で皆に愛された方でした。娘のイザベルさんは既にオー・ボン・クリマで働いており、日本の大学に通っているノックス君も卒業後はオー・ボン・クリマを継いでいく予定です。
Date: 2021/1228 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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マスター・ソムリエ
米国のマスター・ソムリエ協会でセクハラなどの問題が噴出したのが1年前のこと。
ワイン業界における人種問題、テイスティングルームやマスターソムリエで提起の声上がる
マスター・ソムリエ協会にはびこるセクハラ、NYタイムズが告発

今年11月には米国のマスター・ソムリエ協会の創設者でもあるフレッド・デイム(Fred Dame)など、6人のマスター・ソムリエが資格を剥奪ということで、とりあえず一件落着しました。しかし、そもそもマスター・ソムリエ自体が時代遅れなのではないか、という記事をW. ブレイク・グレイ氏が書いています(Master Sommelier Program Out of Time | Wine-Searcher News & Features)。

W. ブレイク・グレイはマスター・ソムリエ協会の健全化に向けた努力に対しては敬意を払っていますが、マスター・ソムリエが狭き門過ぎることと、マスター・ソムリエの資格を取った大半の人がソムリエからは卒業してしまうことに疑念を抱いています。

マスター・ソムリエの候補は現在800人弱いますが、これまでの統計から見るとこの中で試験に合格するのは30人程度ということになるでしょう。そうなるとほとんどの人がマスター・ソムリエ取得のためのすさまじい努力が実ることなく終わってしまうということになります。マスター・オブ・ワインの候補はこの半分程度であり、それくらいが適正な規模ではないかとしています。

マスター・オブ・ワインとマスター・ソムリエの試験の最大の違いとしてはマスター・ソムリエではサービスの実践が必要なことがあります。しかし、実際にはマスター・ソムリエを取得した人の大半はサービスを卒業してディレクターなどの職種についたり小売業に転職したりしています。これらの職種につくならマスター・オブ・ワインでも全く問題はなく、サービスの試験を通過した意味はあまりなくなっています。

結局マスター・ソムリエという枠組み自体を見直すことが必要なのではないかというのがグレイ氏の提言です。
Date: 2021/1227 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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ワイン・イン・スタイルの試飲会から美味しかったワインを報告します。ワイン・イン・スタイルは22年3月にnakatoのワイン部門と合併してWINE TO STYLEになる予定。ワイン・イン・スタイルとしては最後の試飲会になるのかと思います。


シルヴァラードのメルロ2017(5000円、希望小売価格税別〈以下略〉)はクームズヴィルの自社畑のブドウによるもの。クームズヴィルはナパの中でも歴史ある地域なのですが、AVAに認められたのは近年で、急激に注目度が高まっています。このメルローはボディがしっかりしてコクがあります。


ヒッチング・ポストのピノ・ノワール コルク・ダンサー2017(5000円)。映画サイドウェイで使われて人気になったレストランと同名のワインで映画にも登場しています。久しぶりに飲みました。エレガントなスタイルで旨味があります。


ザ・ヒルトのエステート・シャルドネ2017(5900円)とエステート・ピノ・ノワール2018(5900円)。ザ・ヒルトはスクリーミング・イーグルのオーナーがサンタ・バーバラのサンタ・リタ・ヒルズに開いたワイナリー。サンタ・リタ・ヒルズの中でも一番冷涼なあたりに位置し、非常に高品質なシャルドネやピノ・ノワールを作っています。今や同地区の代表格の一つとなっています。ここの自社畑ワインはオールド・ワールド・スタイルのオールドガードとニュー・ワールドスタイルのヴァンガード、そしてその中間的なエステートと3種類あります。どれも高品質ですが、まずはこのエステートから試してほしいところ。シャルドネはとにかく美味しい、ピノ・ノワールはバランスの良さが光ります。


ザ・ペアリングはザ・ヒルトと、カベルネやシラーなどを作っているホナタのセカンドラベル。シラー2018(3500円)は、冷涼感あるきれいなシラー。これは相当お買い得です。


ラベルからアメリカ感がほとばしっているUSAのカベルネ・ソーヴィニヨン2017(2020円)。果実味満載で味わいもアメリカンな雰囲気たっぷりです。


トゥエンティ・ロウズのカベルネ・ソーヴィニヨン・リザーブ2019(3700円)もカリフォルニアらしい味わいのカベルネ・ソーヴィニヨン。ちょっと甘やかな感じ。これも多くの人が期待するカリフォルニアワイン的なカリフォルニアワインです。


フリーマンのアキコズ・キュヴェ・ピノ・ノワール2018(11700円)はフリーマンのピノ・ノワールのフラッグシップ。このヴィンテージからは2つの自社畑のブドウがメインになっています。とてもきれいな味わい。


新入荷となったセバスチャーニのシャルドネ バターフィールド・ステーション2019(2700円)。大人気のブレッド&バター系シャルドネ。ビッグなシャルドネですがバランスは悪くない。



ファーニエンテ・グループの新ブランド「ポスト&ビーム」のカベルネ・ソーヴィニヨン2018(8200円)。価格的には安くないですが、コスパは高いカベルネ・ソーヴィニヨン。美味しいです。ナパらしい果実味としっかりしたボディ。1万円台のクオリティがあるワイン。

1月に入荷されるようです。



TNTはオークリッジ・ワイナリーがロウダイで作る廉価版ノンヴィンテージのワイン・シリーズ。ピノ・ノワール、ジンファンデル、カベルネ・ソーヴィニヨン、シャルドネがありいずれも1400円。ピノ・ノワールはワイン王国の2000円以下ピノ・ノワールで五つ星を獲得したそうです。個人的お薦めはジンファンデル。ロウダイのブドウに一番合っているのはやっぱりジンファンデルだと思います。果実味よく美味しい。コスパ抜群です。




ボー・リヴァージュのシュナン・ブラン2018(3900円)。初めて聞いたワイナリーですが、ワインメーカーはなんとワイン・アドヴォケイトで今度副編集長になったウィリアム・ケリーとのこと。ミネラル感あり、芳醇さもたっぷり。個人的にはこれまで飲んだカリフォルニアのシュナン・ブランの中でベストだと思います。すばらしい。




アルノー・ロバーツのシャルドネ トラウト・ガルチ2018(7500円)。先日、カリフォルニアで「推し地域」はあるかと聞かれて「サンタ・クルーズ・マウンテンズ(SCM)」と答えたのですが、また一つSCMで素晴らしいシャルドネを見つけました。ミネラル感たっぷりでキレのいい酸。シャブリのようなシャルドネ。


クルーズ・ワインのタナ アルダー・スプリングス2019(5900円)。タナというと濃厚なイメージがありますが、バランスよくうまみを感じるワイン。


パックスのトゥルソー・ノワール(5900円)。出汁系のうまみを求めるならこれ。


メートル・ド・シェのジンファンデル2018(3900円)。ロウダイのスタンピードという畑に1940年代に植えられたジンファンデルなどのフィールド・ブレンドによるワイン。とてもエレガント。これが3900円はかなり安いです。




ニューヨーク州のフィンガーレイクにあるエレメント・ワイナリーはマスターソムリエのクリストファー・ベイツのワイナリー。ここのワインはどれも素晴らしい出来です。ピノ・ノワール2015(8500円)はニューヨークらしい冷涼さがありうまみもたっぷり。


ニューヨークからもう一つウォルファー・エステートのロゼ「サマー・イン・ア・ボトル2020」(4800円)。さわやかなロゼですが、これはなんといってもボトルがきれい。思わず手に取りたくなります。


Date: 2021/1224 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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Container Ship
5月に「ワインが日本に届かない複雑な理由」という記事で、コンテナ船の問題を書きました。秋には少し船も来て、改善方向にあるのかと思っていましたが、問題はまだまだ続いているようです(‘Containergeddon’ at ports cost California farmers $2.1 billion in exports)。ついには「コンテナゲドン」という言葉まで登場しました。

この記事の試算によると、輸出の目詰まりによるカリフォルニアの農家の損失は21億ドルにものぼるとのこと。

また、これまでは港で荷下ろしができずに船が溜まるのが問題だと解釈していたのですが、それだけでなく米国からアジアへの船のコンテナはなんと8割が空のままだとのこと。米国の輸入が増えて運賃も上がり、船の持ち主にとっては時間をかけてアジア行きの荷物を積んで戻るよりも、空のままアジアに戻って、次の荷物を米国に運んだ方が得になってしまっているようです。

せめてアジア行きの荷物はちゃんと積んでほしい。切実にそう思います。
Date: 2021/1222 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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ドイツ菓子とカリフォルニアワインをマリアージュさせるイベントに参加してきました。ドイツ菓子はDNO(Doitsu No Okashi & Pan)によるもの。オーガニック栽培の小麦粉などを使って「おいしくて健康に良いドイツ菓子とドイツパン」を作っているところです。

面白かったマリアージュの一つはバターの入ったクッキーと、バター風味のあるシャルドネ(ジャム・セラーズの「Butter」)との組み合わせ。クッキーが全粒粉を使っており小ぶりですが、味が濃くボリューム感があるので、ちょっとリッチなシャルドネがよく合いました。

もう一つはレープクーヘンとピノ・ノワールのマリアージュ。レープクーヘンは初めて食べましたが、ドイツではクリスマスの定番だそうです。オブラートの上にアーモンドとヘーゼルナッツの生地にオレンジピールやレモンピールを混ぜ込んだモノを乗せて焼いたもの。みかけは大ぶりのビスケットのようですが、味わいはフルーツケーキを素朴にしたような感じです。

レープクーヘン単体で食べてもとても美味しいのですが、これとピノ・ノワール(フリーマンのロシアン・リバー・ヴァレー)とのマリアージュが見事でした。レープクーヘンはちょっとスパイシーな風味もあり、それをピノ・ノワールが見事に受け止めどちらもさらに美味しく感じます。このお菓子を実際にフリーマンのアキコさんが食べてみてワインを選んだとのことでしたが、あまりエレガントなピノ・ノワールよりもロシアン・リバー・ヴァレーくらいの暖かさを感じるピノ・ノワールの方が合うだろうなと感じました。

買って帰ったレープクーヘンは結局、お茶菓子に食べてしまいましたが、またワインとも合わせてみたいものです。
Date: 2021/1221 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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もう今年も10日しかありませんが、試飲会の報告がいくつかたまったままで、ちょっと焦っています。中川ワインの試飲会からは
オー・ボン・クリマのノックス君に気になるあのことを聞いてみた
ジンファンデル好きなら絶対に飲むべき ワンス・アンド・フューチャーの魅力
カリフォルニア版グラン・クリュ・スパークリング アンダー・ザ・ワイヤーの実力
と小出しに紹介してきましたが、他のワインを取り上げます。

まずはデコイから、上級品のデコイ・リミテッド。シャルドネ2020とピノ・ノワール2019、カベルネ・ソーヴィニヨン2019。いずれも4400円(税別希望小売価格、以下同)です。シャルドネはキレイ系、ピノ・ノワールはしっかり系、カベルネ・ソーヴィニヨンもボディがしっかりあるタイプで本格的な味わいです。デコイも各品種の特性が出てお手本のようにいいワインですが、ちゃんとその上級らしさのあるワイン。


ナパ・ハイランズはカベルネ・ソーヴィニヨンが人気ですが、あなどれないというか非常にいいのがこのメルロー2016(4800円)。カベルネ・ソーヴィニヨンのヴィンテージ2019より3年熟成していることにもよるのか非常にいい感じ。メルローというとまろやかで丸い感じをイメージすると思いますが、このメルローはちょっと重心が高く、しゅっとしたイメージです。


ティーター・トッターは、レアムのワインメーカーであるブノワ・トゥケの個人プロジェクト。非常にコスパ高いです。カベルネ・ソーヴィニヨン2019(10000円)はカベルネ・ソーヴィニヨン85%で、あとはジンファンデル7%、プティ・シラー5%、シャルボノ3%というユニークな構成。セパージュだけ見るとちょっと甘めのレッド・ブレンド系かと思ってしまいそうですが、意外?なことに非常に洗練された味わい。シルキーなテクスチャも魅力です。


渦巻ラベルが斬新なクレッシェアはフィリップ・メルカがなんとソノマで作るワイン。某ショップではソーヴィニヨン・ブランが瞬殺状態だったようですが、個人的に一押しはピノ・ノワール2018(1万8000円)。ソノマ・コーストのプラット・ヴィンヤードは、リヴァース・マリーのワインでヴィナス100点を取ったほどの銘醸畑。果実味豊かで問答無用系のおいしさです。


コスパ系ブランドのマックマニスのヴィオニエ2019(1980円)は、この価格帯のヴィオニエとしては秀逸。ヴィオニエらしい花の香りがあり、酸もしっかりしています。マックマニスではこのほかプティ・シラーもなかなか良かったです。


ペドロンチェリのジンファンデル ブッシュネル・ヴィンヤード2018(3300円)は、お手本のようなジンファンデル、ややタニックでボディもあります。美味。


ピエドラサッシのPSシラー 2019(4000円)もホワイト・ペッパーの風味があるお手本のようなシラー。とてもいいです。


コングスガードのセカンド格にあたるキングス・ファームのレッドワイン2018です。かなりレアなワインですが、非常においしい。1万6000円はブランド料ではありません。


ルイス・セラーズのセカンド格にあたるメイソンズのカベルネ・ソーヴィニヨン2018(10000円)。リッチでクリーミーな味わいはルイスならではのもの。この味が好きという人は多いはず。


ボアズ・ビューのピノ・ノワールは何回か飲んでいますがシャルドネは初めて。ヴィンテージは2018年です。35000円。リッチでミネラル感ありマーカッシン対抗感がしっかり出ています。
Date: 2021/1220 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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オレゴンのウィラメット・ヴァレーの最南部に、南部では初のサブAVAとなるローワー・ロング・トム(Lower Long Tom)AVAが設立されました。オレゴンでは22個めのAVAであり、ウィラメット・ヴァレーのサブAVAとしては10個めとなります。
Lower Long Tom
ウィラメット・ヴァレーは343万8000エーカー(約1万3910平方キロメートル)、ナパ・ヴァレーのおよそ7倍という広大なAVAです。これまでもサブAVAが作られてきましたが、すべてウィラメット・ヴァレーの北西部に偏っていました。

ローワー・ロング・トムAVAの面積は2万5000エーカー。ぶどう畑は575エーカーとかなり少なく、畑は24、ワイナリー数は12となっています。ピノ・ノワール、シャルドネのほか、リースリング、ピノ・グリ、ソーヴィニヨン・ブランが栽培されています。リースリングはオレゴンでは比較的珍しい品種です。

このAVAの設立に奔走したのはハイ・パス(High Pass)ヴィンヤード・アンド・ワイナリーのディエター・ボームという人。東ドイツの出身で1984年にワイナリーを設立しています。

オレゴンにはコースト・レンジ(海岸山脈)が太平洋沿いにあり、それが太平洋からの強い冷気から守っていますが、ここは特にプレーリー山という標高1000メートルほどの山によって、比較的強く妨げられており、秋の雨もオレゴンの他地域と比べて少なくなっています。そのため比較的気温が高く、また収穫時期を11月程度まで遅らせることが可能になっています。リースリングが収穫できるのも収穫時期を遅らせられることが理由だとのことです。

また、表土が浅く、タンニンがしっかりとしているのも特徴だとのことです。
Wineries
Antiquum Farm
Bennett Vineyards and Wine Company
Bradshaw Vineyard
Brigadoon Wine Co.
Benton Lane Winery
Five Fourteen Vineyard
High Pass Winery
Pfeiffer Vineyards and Winery
Poco Collina
Rainsong Winery
Territorial Vineyards and Wine Company
Walnut Ridge Vineyard

Vineyards*
Bellpine Vineyard
Chardonnay Way
Davis Reid Vineyard
Evans Vineyard
Fitzpatrick Vineyard
Gelardi Vineyard
Grace Hill Vineyard
Hildebrand Ranch
Kliewers Weinberg
Kokkeler Vineyard
Moriah Vineyard
Priddy Vineyard
Stroda Vineyard
Sunny Mountain
Union School
Date: 2021/1218 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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Twitterで話題になっていたCave de L Naotakaで販売している「鬼コスパ」ワインセット。鬼コスパセットは以前からありましたが、今回は有名な田邉公一ソムリエが選んだ10本セットということで、ワイン王国にも掲載されています。10本で32676円のところを39%オフの1万9800円(税込み、送料込み)。1本あたり2000円しないというセットです。その鬼コスパセットを、なんと田邉ソムリエによるペアリングで、田邉ソムリエやショップの社長である戸塚尚孝さんらと飲もうという素晴らしい企画に同席させていただきました。お店は麻布十番にある焼鳥の店「とさか」です。


とはいえ、このセットには残念ながらカリフォルニアワインは入っておらず、今回は純粋にファンモードで参加しております。ワインのメモくらいは取ってますが写真も人任せ。気楽で楽しい(笑)。

というわけでフルのレポートは安ワイン道場師範の記事におまかせします。
2021年12月:稽古日誌

ワイン1本目
Mas Xarot Gran Reserva N.V.
スペインのカバです。複雑さがあってなかなかおいしいです。

2本目
Cuvée Especial Albariño 2018
スペインのアルバリーニョ。いきいきとした酸があって魚介に合いそうな味わいです。

これに合わせた料理がこれ。鶏むね肉燻製のサラダですが、田邉さんのアイデアでアルバリーニョに合うようにジャコを加えています。塩味がうまくあいます。黄色いイクラ状のはオリーブオイル。面白いです。

3本目
Aaldering Estate Sauvignon Blanc 2019
南アフリカのソーヴィニョン・ブランです。個人的にはこのセットの中のベスト。単品で買ったら4000円超えるとのことです。ソーヴィニョン・ブランらしいグレープフルーツの味わいに、パッションフルーツのようなトロピカルな感じもあります。酸の尖った感じはなく丸い味わい。同席者によると「南アフリカらしい焦げたタイヤ感」があるとのことですが、南アフリカの経験が少ない私にはあまりわからず。


このソーヴィニョン・ブランに銀杏がベストマッチでした。

4本目
Vinkeler Riesling Trocken 2019
ペトロール香が感じられるドライなリースリング

5本目
Montefalco Grechetto 2020
グレケットというイタリアの品種の白です。イタリアの白というとあっさりした味のイメージがありますがこれはかなりコクがあり、複雑さもあります。シュール・リーとのことで、それによるものでしょうね。

6本目
Chianti "Santa Virginia" 2018
赤の1本目はキャンティです。赤系の果実味やきれいな酸など、キャンティらしさもありますが、全体としてはかなりボリューム感のある味わいでどちらかというとボルドー系かといった雰囲気でした。

7本目
Côtes du Rhone "Le Terroir" 2018
グルナッシュ、シラー、ムールヴェードルのいわゆるGSMです。GSMらしい熟した果実の味わいがあって個人的には結構好み。赤では一番、全体では2番めに好きなワインでした。単品価格は2750円と割とやすいのですが。

8本目
Indomita "Zardoz" 2019
赤の最後はチリのカベルネ・ソーヴィニヨン100%のワイン。果実味やミントの香りなど悪くないのですが、個人的にはもっとボディがほしい感じ。6本目のキャンティの方が重心が重い感じがしました。自分がイメージするカベルネ・ソーヴィニヨンらしさを求めるならば、ということになってしまいますが。

9本目
Chablis 2019 Dom. George Deschamps
9本目は白に戻ってシャブリ。鶏肉のお寿司に合わせます。このあたりになると記憶もだいぶ怪しい。「酸がしっかり」とメモには書いてありました。

10本目
Grande Cuvee 1531de Aimery Brut Rosé N.V.
最後は南仏のロゼスパークリングです。すみません。あまり記憶なし。

で、平均2000円のこのセット、最終的にどうだったかといえば、どのワインをとっても2000円以上のレベルだったと思います。ソーヴィニョン・ブランなど、2000円だったらびっくりするような出来のワインも入ってますからお得感はかなりあります。何よりもこうやって10本並べて飲んでも全く退屈しなかったのがセットとしてのバランスの良さも表していると思います。こういったワインセットを買うことはあまりないのですが、面白く、勉強になりました。


Date: 2021/1217 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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ジェームズ・サックリングが米国ワインの年間トップ100を発表しました。サックリングはナパのカベルネ・ソーヴィニヨンに強い印象がありますが、トップ10のうち7本はナパのカベルネでした。2018年のナパが特にいいヴィンテージだったということもあり、コンテュニュアム、ドミナス、ジョセフ・フェルプス「インシグニア」など比較的定番のワインが上位に並んだ感じがあります。
トップ10

この中で目立ったワインをいくつか見ていきましょう。1位はオーベールのシャルドネ、シュガー・シャック2019。シュガー・シャックはナパのラザフォード西側、いわゆるラザフォード・ベンチにある畑。すぐ隣にDanaの畑があるなどカベルネ・ソーヴィニヨンの畑が並ぶなかでなぜかシャルドネを作っています。普通に考えたら暑すぎるのではないかと思いますが、非常に高く評価されているのでなにかあるのでしょうね。日本にも正規輸入ではこの畑は入ってきていないので飲んだことないですが、気になるところです。

2位のコンテュニュアム2018、3位のドミナス2018は順当なところでしょう。ドミナスはワイン・スペクテーターでも年間1位。非常に評価高いです。日本にこのあと入ってくるのかどうかが懸念材料です。コンテュニュアム2018は以前も紹介しましたが、この評価で3万円台前半で買えるのはかなりのバーゲン。今後はもう1、2万円上がってしまいそうな気がするので、今のうちに買っておくべきかもしれません。

7位のクインテッサ2018は以前紹介しましたが、クラシックなボルドー系のスタイルで素晴らしい出来です。トップ10に入るのもうなづけます。日本には今のところ入ってきていませんが、ビオディナミを実践しており自然派にも訴求できますから、入ってきてほしいものです。なお、これは正規輸入元は特になく、ボルドーのネゴシアン経由で各インポーターが輸入する形になります(オーパス・ワンと同様)。

9位のクリストム ピノ・ノワール ジェシー・ヴィンヤード2018はトップ10で唯一のオレゴンワイン。クリストムはオレゴンのピノ・ノワールとしては骨格がしっかりした印象があります。日本には次の2019も入ってきていますから2018を買うなら今のうちです。トップ10で唯一1万円を切るワインであり、コスパは高いです。

10位にモンダヴィ第3世代(ロバートの孫)のダンテとカルロが作るレイン(Raen)のピノ・ノワール シーフィールド・ヴィンヤード 2019。ニュー・カリフォルニア系のエレガントピノ・ノワールとして唯一トップ10入りしました。この畑は正規輸入はされていないようです。

Wassy'sです。


ココスは2018 or 2019となっていますからショップに要確認です。


ウメムラです。


カリフォルニアワインあとりえです。

Date: 2021/1214 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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ナパのスプリング・マウンテンにあるニュートン(Newton)のオンラインセミナーに参加しました。単一畑のカベルネ・ソーヴィニヨン3本が試飲用にいただけるという大変大ぶるまいのセミナーでした。
newton
ニュートンの創設者はピーター・ニュートンとその妻スー・フア・ニュートン。ピーター・ニュートンは1964年にナパのカリストガにスターリング(Sterling)を創設。ワインメーカーにリック・フォーマン(Ric Forman)を迎え、人気ワイナリーとなりました。1977年にスターリングをコカ・コーラに売却し、ニュートンを設立。未開拓だったスプリング・マウンテンのパイオニアとなりました。

ニュートンでも当初はリック・フォーマンがワインメーカーとなりましたが、リックが自身のワイナリー「フォーマン」(現在もすばらしいワインを作り続けています)を立ち上げるためにワイナリーを離れたため、2代目のワインメーカーとして、ジョン・コングスガードを迎えました。1996年にはジョン・コングスガードも自身のワイナリーを設立してニュートンから独立、彼のコングスガードもトップクラスのシャルドネやカベルネ・ソーヴィニヨン、シラーなどを造り続けています。

3代目のワインメーカーとして就任したのはピーターの妻のスー・フア・ニュートン。この人はとんでもない才人で、かつてはファッションモデルであり、様々な学位を持ち、母国である中国語のほか、育った英語、さらにフランス語もできます。ニュートンのワイナリーや庭園のデザインも手がけました。ワインについては当初は何も知らなかったものの、2人の優秀なワインメーカーから吸収して自らワインメーカーができる知識を身に付けたようです。

2008年にピーター・ニュートンが亡くなり、ワイナリーは現在はモエヘネシーディアジオが保有しています。スー・フア・ニュートンも離れ、

ニュートンのワインの中で最初のヒット作となったのが「アンフィルタード」のワイン。通常、ワインはボトルに詰める前にフィルターを通して不純物を取ります。これによって、ボトルの中で再発酵したり、変質したりすることを防ぎます。その代わり、ワインの質も少し落ちてしまいます。アンフィルタードとは文字通り、このフィルターを使わないことで、それでもワインが劣化しないように醸造過程などで細心の注意が必要になります。1990年のアンフィルタード・カベルネ・ソーヴィニヨンはロバート・パーカーが95点を付けました。アンフィルタードのシャルドネもパーカー95点以上の常連であり、ホワイトハウスの晩餐会でも複数回使われています。アンフィルタード・シャルドネはニュートンの代表的なワインと言っていいでしょう。現在はこれがニュートンの唯一の白ワインとなっています。

前述のようにスプリング・マウンテンのパイオニアであるニュートンは現在持っている57ヘクタールのうち85%が山にあるという、山へのこだわりも見せています。スプリング・マウンテンのほかマウント・ヴィーダー、ヨントヴィルにも畑を持っています。

また近年はサスティナブルにも熱心に取り組んでおり、ナパ・グリーンの畑とワイナリーの両方の認証を得ています。

ニュートンのフラッグシップのワイン「パズル」は自社畑をいくつものブロックに分けてそこからパズルのように組み合わせて一番いいワインを作るというブレンドによるワイン。今回はそのベースとなるマウント・ヴィーダー、ヨントヴィル、スプリング・マウンテンのカベルネ・ソーヴィニヨンを試飲しました。ヴィンテージはいずれも2014年で7年の熟成を経ています。
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最初に試飲したのはマウント・ヴィーダー。

ナパは谷から見て東側の山をヴァカ山脈、西側の山をマヤカマス山脈と呼んでいますが、ヴァカ山脈側は木が少なく地肌が直接見えているところが多いのに対し、マヤカマス側は濃い森となっています。土壌や日照などの違いによるものと思われますが、結果としてマヤカマス側がやや涼しくなっています。中でもマウント・ヴィーダーは一番海に近く気温も低めです。ここのワインはマヤカマスの森を思わせる杉のニュアンスをよく感じますが、このニュートンのマウント・ヴィーダーも杉っぽさが顕著に見られます。レッドプラムやブラックベリーなど赤黒系の果実味もやや冷涼感を感じます。強固なタンニンがあり、酸も高め。非常に長い余韻。いわゆる「山カベ」の典型的なスタイルで、熟成も少し進んでいい感じになってきています。非常においしい。


ヨントヴィルは唯一平地の畑。ちょっと閉じている感じもありましたが、カシスやブルーベリーなど果実味もより暖かさを感じます。こなれてスムーズなタンニン。コーヒーやタバコなどの熟成によるニュアンスも感じました。ナパの平地のワインとしては、エレガントなスタイルです。


最後はスプリング・マウンテン。マウント・ヴィーダー同様山のワインですが、杉感はそれほどなく、その代わりにミンティなニュアンスを感じました。タンニンはやや強いですが、酸はマウント・ヴィーダーよりは低く、よりフルボディで強固な印象。

それぞれ、その地域らしさも出て、熟成による風味も現れてきており、非常に素晴らしいワインでした。最近、フラッグシップのパズルも試飲する機会がありましたが、パズルが非常に完成度が高く、その代わりにテロワールは意識させないような造りになっているのに対し、単一畑のものはそれぞれの地域が感じられるという点でまた別の魅力を発揮しているように感じました。

なお、ニュートンは2020年のグラス・ファイヤーで大きな被害を受け、ワイナリーや庭園、さらには畑までもほとんど焼けてしまいました。現在はそこからの復興に向けて努力しているとのことです。
Date: 2021/1210 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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Chateau St. Jean Winery

ソノマ・ヴァレーの人気ワイナリー「シャトー・セント・ジーン(Chateau St. Jean)」をフォーリー(Foley)ファミリーが買収すると12月8日に発表しました。シャトー・セント・ジーンは1973年に設立され、ソノマの単一畑のシャルドネのパイオニアであり、ボルドー系ブレンド「サンク・セパージュ」でソノマのワインとしては初めてワインスペクテーターのワインオブ・ザ・イヤーに選ばれたことでも知られています。かつてはサントリーが所有していたことがありましたが、フォーリーの前はベリンジャーなどを保有するトレジャリー・ワイン・エステートがオーナーでした。

買収対象はソノマのシャトーやビジタ・センター、畑や醸造設備などを含みます。フォーリーは近年はあまりぱっとしなかったワインの評価を上げていく計画です。


ナパでは同日、1998年に設立されたエリザベス・スペンサー(Elizabeth Spencer)をジャン・シャルル・ボワセが買収しました。エリザベス・スペンサーはエリザベス・プレスラーと、スペンサー・グラームの夫婦によるワイナリーです。ラザフォードのハイウェイ29沿いにあります。畑は所有しておらず、ワイナリーとブランドの買収になります。ワイナリーとテイスティング・ルームは1872年に作られた郵便局の一部になっており、観光客の人気スポットになっています。

ボワセはオークヴィル・グロッサリー、レイモンドなどを保有しており、いずれもハイウェイ29沿いにあります。ナパ、ヨントヴィル、オークヴィル、ラザフォード、セントヘレナ、カリストガと各町にプロパティを保有しており、ジャン・シャルル・ボワセはハイウェイ29はいまや「ボワセ・ハイウェイ」だと冗談で言っています。

サンタ・バーバラではフィドルフィッド・セラーズ(Fiddlehead Cellars)が所有していた銘醸畑フィドルスティックス(Fiddlestix)が11月29日にタイラー・ワインズ(Tyler Wines)のジャスティン・ウィレットなどが買収しています。

最近ではテラ・ヴァレンタインの所有していたナパの畑をジャクソン・ファミリーが購入してロコヤに使っていくといった話もあり、ワイナリーや畑の買収が目立っています。いずれも売った側の理由などについては明らかになっていないので、コロナ禍の影響なのかどうかはわかりません。
Date: 2021/1209 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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ラリー・ストーンは米国で一番有名なソムリエと言っても過言ではないでしょう。米国で9人目のマスター・ソムリエであり、パリで開かれた国際ソムリエコンクールで米国人として初めて優勝、シカゴのチャーリー・トロッター、サンフランシスコのルビコンなどの著名レストランでソムリエとして活躍した人です。現在はオレゴンでリンガ・フランカ・ワイナリーのCEOをしていますが、彼がかつてナパに持っていたワイナリーがシリタ(Sirita)。そのワインが楽天スーパーセールで半額になっています(12月11日の1:59まで)。

2005年はシリタの最終ヴィンテージだと思います。「大人の至高屋」というショップは全く知らなかったので、最初は怪しいショップかと疑ってしまったのですが、インポーターの直営なので間違いはありません。2005年のシリタのカベルネ・ソーヴィニヨンは2021年の「サクラアワード」でゴールドに選ばれていますから、品質的にも上々と思われます。

カベルネは1本で4901円(税込み)。送料無料です。


カベルネ・ソーヴィニヨンとカベルネ・フラン、メルローの3種のセットもあります。値引率も高く一番オトク感があります。


こちらのセットもいい感じですね。

Date: 2021/1208 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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ロバート・モンダヴィ・ワイナリーがNFT(非代替性トークン)技術を使ってワインを販売します。これは磁器メーカーのバーナードと組んで行うもので、ワインは1.5リットルの特製の磁器に入って売られます。



ワインは3種類あり、写真上からロバート・モンダヴィのチーフワインメーカーのジュヌヴィエーヴ・ジャンセンスによるもの、アンディ・エリクソンによるもの、トーマス・リヴァース・ブラウンによるものとなっています。本数はいずれも800本にも満たない数です。

購入者は2022年9月30日から2022年12月31日の間にロバート・モンダヴィのサイトでボトルの要求をしないといけません。また、購入時の支払いは米ドルまたは暗号資産のイーサリウムになります。なお、購入は米国在住者に限られます。

NFTを使うことによって、ボトルの真贋性が証明されるため、ワインの中でも極めてプレミアム性の高いものの中に使う例が徐々に増えています。ロバート・モンダヴィのような有名なワイナリーが採用したというのは一つのエポックメイキングなことだと思います。
Date: 2021/1204 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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X JapanのYoshikiがマイケル・モンダヴィの息子のロブ・モンダヴィJrと組んで作るワイン「Y by Yoshiki」。その2021年度版の出荷が始まりました。今年のラインアップはレギュラーのカベルネ・ソーヴィニヨンとシャルドネのほか、プレミアム版のシャルドネとカベルネ・ソーヴィニヨン、そしてピノ・ノワールと昨年と同じ構成になっています。

プレミアム版は数も相当限定されているようです。ピノ・ノワールは既に完売したショップも出ているので、お早めに。

楽天で一番安いと思われるウメムラを貼っておきます。






Date: 2021/1202 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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ロバート・パーカーが創設したワイン・アドヴォケイトで、2013年から2代目の編集長として務めてきたリサ・ペロッティ・ブラウンが12月17日で編集長を退き、会社も辞めることが判明しました。辞めてからは新しいビジネスを始めるもようですが、それについては退任するまでは明らかにしないとのことです(ジェブ・ダナックがレビュアーを辞める前に独自のサイトを立ち上げることを表明したことを非難しているようです)。



新しい編集長はジョー・チェルウィスキー(Joe Czerwinski)。2017年にワイン・アドヴォケイトに加わり、ニュージーランド、オーストラリア、ローヌ、プロバンス、ラングドックを担当してきました。このほかマネージング・エディターとして、Webサイトのコンテンツのディレクションをしてきました。今年始めたサスティナビリティのプロジェクトも彼によるものです(ワイン・アドヴォケイト、「自然派ワイン」の検索を可能に)。ワイン・アドヴォケイトに入る前はワイン・エンスージアストで18年レビュアーを勤めてきた人で、最後はマネージング・エディターでした。同誌ではニュージーランドやオーストラリア、ローヌを担当していました。編集長に就任後はナパも担当します。


同時に、ウイリアム・ケリーが副編集長に就任します。ウイリアム・ケリーは元デカンター誌で、現在はフランスにいてブルゴーニュとシャンパーニュを担当しています。今後はボルドーも担当に加わります。

カリフォルニアワイン・ファンとしてはレビュアーが変わって継続性・一貫性がどうなっていくのかが一番気になるところ。パーカーからリサのときには、かなり継続性が高いと感じられましたが、新しいレビュアーでどうなるでしょうか。

また、ワイン・アドヴォケイトではこれを機に、新しいレビュアーをリクルートするとのこと。個人的には欧米以外のレビュアーも加えるべきではないかと思っています。以前は日本酒のレビューをした中国人のレビュアーがいましたが、今はやめてしまっているようで、欧米出身者に限定されています。