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Date: 2006/1030 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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Japan Timesによると,米国西海岸を訪れる旅行者の中で,カリフォルニアワインを目的とする人たちが増えているのだそうです。日本人のワイナリ・ツアーを推進する動きは,ここ5年のことだとのことで,主にWine Instituteのプロモーションを紹介しています。
"The U.S. West Coast has long been a popular destination for Japanese tourists, but a growing interest in California wines is creating a new travel market that vintners are beginning to exploit."

The Japan Times Online - California wine country sniffs out Japanese tourist market

CWFCや玄関口のような草の根の努力ももっと評価してほしいと思います。
Date: 2006/1028 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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Wine Spectator誌の2003年のカリフォルニア・カベルネのレイティングが物議を醸しています。Chateau MontelenaやFisher Coach Insigniaが70点台のほか,David ArthurやPeter Michaelまで80点台前半を付けています。同誌のカリフォルニア担当であるJames Laube氏がこういった極端な数字を付けたのは2001年ヴィンテージ以来(といっても間は2002年しかありませんが)。
"Larkmead Solari at 81
Harris Estate Jakes (83) and Trevas (85)
Pahlmeyer Jayson at 83
Whitehall Lane Leordini at 83.
David Arthur Elevation 1147 at 83 points
Montelena at 72
Fisher Coach Insignia at 75
Dominus at 81
Peter Michael Les Pavot at 83."

Mark Squires

2003年自体,2001,2002両年と比べると劣るのは事実らしく,点が低いのはしょうがないのでは,といった意見もあるようですが,大多数はおかしいと思っているようです。Laube氏はブショネに極めて敏感であり,そのあたりが点を極端に落としているのかもしれません。
ちなみにWSのフォーラムのスレッドはこちら

ワインのレイティングを付ける人にとって,唯一,かつ極めて重要なのは一貫性だと思うのですが,正直に言ってLaube氏の過去のヴィンテージのレイティングとの間の一貫性は弱いような気がします。そうでなくてもディープなワインファンには人気がないWine Spectatorですが,より「普通」の人も混乱に落とし込むような気がします。
Date: 2006/1025 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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Grand Jury Europeanは1996年に設立された団体で,ヨーロッパ人の舌に合ったワインは何かを求めて,複数メンバーによるブラインド・テイスティング会を開催しています。今年はパリ・テイスティングから30周年ということで記念のテイスティングも開かれましたが,その内容に不満を感じ,独自の比較テイスティングを開催しました。
"Californian wines have once again beaten their French counterparts in a blind tasting – judged this time by a group set up expressly to challenge the"

California in pole position yet again - decanter.com - the route to all good wine

その名の通り,テイスターの大半はヨーロッパの人ですが,今回はゲストを多く迎え,中には米国の人(例えばWine Advocate誌のJeff Leve氏)なども入っています。

ワインはすべて1995年ヴィンテージ。Napaを中心としたカリフォルニアのカベルネ系ワインとボルドーのワインが計39本選ばれました。

その結果は
1 Abreu (Madrona Ranch)
1 Beringer Private Reserve
3 Pahlmeyer Propriatory Red

と1位から3位までをカリフォルニアが独占。以下5位タイにShafer Hillside Select,7位タイにArrowoodのSpecial Reserve,9位タイにJoseph Phelps Insigniaと,上位を占めました。さらに,Grand Jury Europeanのメンバーの結果だけを見ると,なんと上位7つまでカリフォルニアで独占という結果でした。

ちなみに最下位から3本もカリフォルニア。39位がDiamond CreekのVolcanic Hill,38位がHarlan Estate,37位がScreaming Eagleでした。
Date: 2006/1020 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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今年の収穫時期にKosta Browneでインターンとして働いた人が,Flickrに写真を載せています。自社畑を持っているわけではないので,収穫されたブドウがワイナリに到着してからの写真が中心です。
"Interning at Kosta Browne"

Interning at Kosta Browne - a photoset on Flickr

昨年まではFreemanの設備を使っていたKosta Browneですが,今年からはDeerfield Ranch Wineryの設備を使っているそうです。ということで写真もそちらで撮られたものだと思います。
Date: 2006/1019 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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Lookout Ridgeというワイナリをご存知でしょうか。正直言ってまだ新しく無名のワイナリですが,Sangioveseがカリフォルニア・ステート・フェアで1位を得ていたり,ワインメーカーにFlowersにいたGreg La Folletteを据えるなど,注目に値しそうです。で,それ以上に注目なのが,このワイナリの始めたプログラム。なんと顧客がワインを1ケース買うごとに,車椅子を一台,その顧客の名前で寄付するというのです。
"Gordon Holmes, publisher of Research Magazine and Buyside Magazine, achieved a dream with Lookout Ridge Winery. Now, Holmes is helping others dream with his Wine for Wheels program. For each case someone buys of his Lookout Ridge wine, Gordon Holmes donates a wheelchair, in the buyer"

Wine Business - Wine News

記事によると,オーナーのホームズ氏の前職は投資雑誌の出版。それを売り払ってワイナリを始めてすぐに奥さんが多発性硬化症という病気にかかり,以後車椅子の生活になったそうです。そこで車椅子の大事さに気付いて始めたプログラムがこれ。

なお,リテールには出さず,メーリング・リストでの販売のみだそうです。
Date: 2006/1017 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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Hess Collectionが顧客向けの新しいサービスを初めました。Cellar Door Red Weekendという名称で,顧客は毎月2回目の週末にワイナリに行くと,2.5リットルのボトルにワインを詰めてくれる。
"The public is invited to come to the winery"

Hess Collection Winery Launches Cellar Door Red Weekends

価格は初回が18ドルで2回目以降は15ドルと格安。このサービスはHess Collectionが19世紀にできた当時,当時のエリートたちの社交場として使われていたのに倣ったものだそうです。

ヘスのワインがハウスワインだとかってかっこいい。
Date: 2006/1016 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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2ドルワインとして名を馳せた2 Buck Chuckこと「Charles Shaw」が大ヒットしてから数年。同ブランドのオーナーであるBronco Wine Co.が今度はNapa Riverというブランド名で5ドル(正確には4.99ドル)ワインを始めました。2 Buck Chuckと同様Trader Joe'sだけで販売します。
"Bronco Wine Co. has officially released three vintage-dated, Napa appellation wines—including Chardonnay, Merlot and Cabernet Sauvignon—from its new Napa River brand, exclusively available through Trader Joe"

Putting Bronco’s Napa River Wines to the Test
Broncoは以前,Napa Ridgeというブランドを持っていましたが,Napa Valleyのブドウを使っていないとNapaをブランド名に使えないという決定を受け,販売できなくなっていました。今回のワインはNapaで余っているワインを買って作っているそうです。

Wines & Vines誌のブラインド・テイスティングでは,おいしいワインだが,Napa Valleyのキャラクタと複雑さを欠いているとのこと。20ドルくらいのワインといい勝負をするところもありましたが,一方で,Galloの5ドル帯のワインと比べて決定的な違いはなかったそうです。
Date: 2006/1011 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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2006年の収穫シーズンは概ね順調に推移しているようです。ただし,先週雨が降るなど例年より湿気が多く,シャルドネの生産者などはカビの心配をしているそうです。
"North Coast Growers Concerned About Rot, Excess Tonnage"

Wine Business - Wine News

一方,メルローの生産者は昨年の大収穫以来,ブドウの売り先に困っているという別の状況があります。SidewaysなどによってMerlotのイメージが落ちたことも関係しているでしょう。

とはいえ,全般的には心配の少ない収穫シーズンなようで,まずはめでたいことです。
Date: 2006/1006 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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カリフォルニア州のアーノルド・シュワルツネッガー知事が「ソノマ」ブランドのワインはソノマのブドウを75%以上使っていないといけないという州法にサインしました。2000年には「Napa」について同様の州法が成立していますが,それと比べて抜け道があるため,賛否両論といったところのようです。
"The legislation restricts the use of"

Sonoma Labels Protected with SB 1380 Signing

抜け道というのはNapaの方はAVA,例えばRutherfordやStags Leapといった名前も保護しているのに,Sonomaの方は保護していないこと。例えばDry Creek Vineyardが作るワインは今回の法律の対象外です。

Napaの方はそもそもターゲットにNapa RidgeのほかRutherford Vintnersといった,大ブランドが作る安ワインが含まれていたのでそうなったのでしょう。Sonomaの方はSonoma Creekが一番大きな影響を受けるようですが,Napaのような大資本のワイナリではないのでちょっと気の毒な感じもします。