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Date: 2008/0229 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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San Jose Mercury紙記者のVindu Goel氏がクラッシュパッドでワインを作った経験を記事に書いています。
"When I look at the two cases of 2006 Juice Crew Red that now sit in my dining room, I still can't believe it: I helped make that wine."

Vindu

クラッシュパッドでワインを作るときの最低本数は300本(1樽)なのですが,この人は「Basic Juice Crew」というグループを作ることで一人当たりの本数を減らしており,最終的に自分の分になったワインは2ケースだったとのこと。また1本あたりのコストは20ドルにもいかなかったとのことです。

日本でもこうやってグループを作ってワインを作る動きが出てくるとクラッシュパッドのしきいがさらに下がるだろうと思います。今はmixiのコミュニティも32人なので,もっと増えてほしいですね。

というわけで,クラッシュパッドでワインを作ってみたいと思っている人は,周りの人を引きずりこみましょう。
Date: 2008/0228 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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E. & J. Galloが今年創立75周年を迎えます。禁酒法が解けた年に作られ,両親の自殺という苦難を乗り越えて,ここまで成功したワイナリに育て上げたことは,掛け値なしにすごいと思います。かつては世界最大のワイナリといわれていましたが,現在は規模で言えば2番目(トップはConstellation Brands)。その代わりに「世界最大の家族経営ワイナリ」と称しています。

そのGalloが75周年を記念してコンシューマ調査を行ったそうです。その結果によると
"-- 92% of Americans surveyed felt they would be more inclined to choose a family-owned business over a non-family owned business given the choice -- When asked which attributes mattered the most in family-owned companies, consumers placed pride of workmanship (76%), honesty (76%) and loyalty (61%) at the top -- Nearly three quarters of the wine drinkers surveyed indicated that E. & J. Gallo Winery"

E. & J. Gallo Winery Proudly Toasts 75 Years of Winemaking Excellence and Family Tradition
ということで「家族経営」というのが多くのコンシューマにとってポジティブに受け取られることが判明しました。ただ,普通の人が家族経営というとき,Galloが含まれるのかというと,かなり激しく疑問なのですが。
Date: 2008/0228 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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takuyaさんが「カリフォルニアで一番高いワインは何?」という記事で紹介していたGhost Horse Winery。パーカーの掲示板では1月24日に立てられたスレッドが現時点まで788コメントと,すごいことになっています。

しかも2月23日には,件のワイナリのオーナーであるTodd Anderson(掲示板ではT.G. Anderson)氏が“光臨”。一層の盛り上がりを見せています。あまりにも収拾が付かなくなってきたため,2月27日には,もっと落ち着いてTodd氏に語ってもらおうと新スレッドも立てられました。そちらも既にコメント数が100オーバー。Todd氏が畑の位置や樽熟成,テイスティング・ノートを公表しないポリシーなどについて語っています。

ワインは一生飲む機会なさそうですが,読むのはただ。お楽しみください(笑)。
Date: 2008/0227 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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Premiere Napa Valleyに出品された200ロットのうちカベルネ・ソヴィニョンやカベルネ系のブレンドだけで170と圧倒的多数だったわけですが,ごく少数ながら変わったワインも出ていました。
"At least for one day the weirdest wines of Napa Valley were Gruner Veltliner, Nero d’Avola and, weirdest of all, a Vin Santo of Sangiovese. A few brave vintners put these strange wines up for sale at the annual Premiere Napa Valley barrel auction over the weekend."

Napa’s Top Auction Wines, Category Weird Wine Enthusiast Magazine’s Unreserved

ひとつがGruner Veltiner(グリューナー・フェルトリーナー)。オーストリアで作られる白ワインの品種ですが,おそらくナパで初のこのワインをvon Strasserが出品していました。テキサスのPrestige Wine Cellarsが購入。

Nero d'Avola(ネロ・ダヴォーラ)はシシリアで栽培される赤ワイン品種。これはPaoletti Estetesが作ったもの。サンフランシスコのD&M Liquorsが落札。

最後にSangioveseで作られたデザートワインVin SantoをBenessereが出品していました。ハワイのHASR Wineがお買い上げ。

ちなみに,昨日紹介したVinographyの記事ではこれらも全部テイスティングしています。さすがですねえ。Nero d'Avolaが8.5-9で後の二つは8.5くらい。
Date: 2008/0226 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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2月24日に毎年恒例のPremiere Napa Valley Auctionが開かれました。ナパのオークションとしては,6月に開かれるAuction Napa Valleyが有名ですが,Auction Napa Valleyはロットにワイナリでの食事などが付くものがあるなど,かなりお祭り色が強い一方,Premiere Napa Valleyは純粋に業者向け。各ワイナリがオークション用に特別に作ったロットを競り落とします。今年の売上は220万ドル。昨年200万ドルを超えて記録だったわけですが,さらにそれを上回りました。

2006年のPremiere Napa ValleyでShaferのワインを7万5000ドルという歴代最高額の落札(同じ年に別の人に抜かれましたが)をして注目を集めた中川ワイン販売は今年は総額5位。おととしの2位,昨年の3位から二つ順位を下げました。ロットの最高額はShaferの6万2000ドル。

Vinographyにはオークション用のロットの試飲結果がまとめられています。中川がワインショップに卸すもの(舌にいくつか例を載せておきます)などで,我々にも飲む機会がないとは言えませんが,それよりもこの贅を尽くしたオークションロットで高く評価されるということは,ワイナリの実力そのものといえるのかもしれません。

WINES SCORING BETWEEN 9.5 and 10
2006 Laird Family Estate Cabernet Sauvignon, Napa Valley
2006 BOND Cabernet Sauvignon, Napa Valley
が最高点。ふ~んという感じです。続いて
WINES WITH A SCORE AROUND 9.5
2006 Amuse Bouche Winery "Pomerol blend--Merlot/Cabernet Franc" Merlot, Napa Valley
2006 Lail Vineyards "Heimark Vineyard" Cabernet Sauvignon, Napa Valley
2006 Peacock Family Vineyard Cabernet Sauvignon, Spring Mountain District
2006 Blackbird Vineyards Red Table Wine, Napa Valley
2006 Parallel Napa Valley "Parallel Estate" Cabernet Sauvignon, Napa Valley
2006 Shafer Vineyards" Sunspot Vineyard "Cabernet Sauvignon, Stags Leap District
2006 Chappellet Winery and Vineyard "Heaven on the Hill" Red Wine, Napa Valley
2005 Schramsberg Vineyards "1993 Late Disgorged J. Schram" Sparkling Wine - Brut, Napa Valley
2006 Diamond Terrace "Two Mountains" Cabernet Sauvignon, Napa Valley
2006 D.R. Stephens Estate Cabernet Sauvignon, Napa Valley
2006 Jones Family Vineyards Cabernet Sauvignon, Napa Valley
2006 RUDD Cabernet Sauvignon, Mount Veeder
2006 Spencer Roloson Winery "La Herradura Vineyard Le Ferrieur" Syrah, Napa Valley
2006 Robert Foley Vineyards and Switchback Ridge Cabernet Sauvignon, Napa Valley
2006 Carter Cellars Red Wine, Atlas Peak
2006 La Jota Vineyard Co. "Winery Vineyard" Cabernet Franc, Howell Mountain
2006 Narsai David "Cuvee Venus" Cabernet Sauvignon, Napa Valley
2006 Dyer Vineyard "Meteor Vineyard Clone 4" Cabernet Sauvignon, Napa Valley
2006 Hourglass "36-24-36" Cabernet Sauvignon, St. Helena
Amuse Boucheって高いだけかと思ったら,意外に実力もあるんだなあとか,Shaferはさすがだなあとか,Foleyもやっぱりね,とかSchramsbergは周りがカベルネばかりだから目立つなあ,といったところが感想です。


Saintsburyの結構安いですね。欲しいかも(笑)。
Date: 2008/0221 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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幻ワインの私市さんが,2007年のクラッシュ・レポート(ブドウ価格の一覧)について記事を書いておられます。
"トップ10%に入ることを目標に5年間畑仕事に励んできたが、今回やっと実現した。 ブドウ栽培はかなりきつい仕事であるが、こうした結果が出るとやり甲斐がある。"

幻ワイン醸造日記 : Crush report 2007

とのこと。おめでとうございます。

記事の中ではカベルネ,ピノ,シャルドネについて地域ごとの平均価格や,最高価格などが書かれており,かなり興味深い内容です。例えばナパのカベルネの最高価格は1トン当たり37301ドルで,ワインのボトル換算で5000円近くにもなることや,ピノのトップは最近名前を聞くことが少なくなったナパのCarnerosのものだったなど。日本語ですし,ぜひご一読ください。

ちなみに元データはこちらから。かなり膨大です。
Date: 2008/0220 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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タイトル読んで「何のこっちゃ?」と思われるでしょうけど,多分中を読んでもそう思うのでは。なんだか眉唾的なのですが,真剣に研究されているような話です。そもそもワインをグループでテイスティングしたときに,ある人がすばらしいというワインを別の人が「全然だめ」と言う。そういうことはよくありますよね。なぜそんなに極端に変わるのだろうか。という疑問が発端のようです。で,結論としては
"The real issue, being confirmed a bit more each month by scientists and wine educators, is that the two tasters’ bodies don’t physiologically perceive the wines in the same way. It’s as if two music listeners didn’t hear the same notes."

A Revolution in Wine Tasting Wine Enthusiast Magazine’s Unreserved

生理学的に違うのだというのがTim Hanni氏の主張です。

具体的に言うと舌の上の味蕾の数が人によって違っており,それが少ない「Tolerant taster」と極端に多い「hyper-sensitive taster」,中間的な「sensitive taster」に分類できるとのこと。
tolerant tasterはタニックで強烈なワインを好み,hyper-sensitive tasterはWhite Zinfandelのようなほのかに甘いワインを好むとのこと。

3月11日~12日に開催されるLodi International Wine Awardsでは審査員をこの3分類に分けて審査をするそうです。というわけで,またこの結果が公表されるのを待ちたいと思います。
Date: 2008/0219 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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ワインメーカーになることを目指して男女ペア6組12人が競う番組「The Wine Makers」が今春からPBSで放映予定です。日本でも以前やっていた「サバイバー」みたいなものです。撮影は2006年から始まっており,今年2月で終了予定だそう。YouTubeにビデオがいくつかあがっています



ワイン好きとしてはもちろん興味をそそられるところではあるのですが,番組でワインメーカーにならなくてもCrushpadみたいな選択肢がある今,テーマ自体がどこまで興味を持たせられるのか,ちょっと気になるところではあります。

まあ,ブドウ畑やワイナリの風景や実際の作業などはふんだんに登場するでしょうから,ワイン好きにとってはやっぱり必見なのでしょう。
Date: 2008/0219 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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takuyaさんが「 カリフォルニアで一番高いワインは何?」という記事でScreaming Eagleより高いワインがあるという話を書いていましたが,そのScreaming Eagleもさらに値上げだそうです(それでもGhost Horse Worldより安いですが)。メーリング・リスト会員向け価格で1本750ドル。

Parkerの掲示板で,この値段についてのスレッドが盛り上がっているところ,Robert Parker本人も登場。次のようにコメントしています
Who cares?...that is the price..take it or leave it...if too many do the latter,the pricing decision was a fiasco....if you know what you are doing in the fine wine market...you rarely have to spend more than $50 to obtain very serious and delicious juice....the top end of the fine wine market for the last decade has been positioning itself as a luxury commodity...image...branding...ego. ..elitism...rarity...and so,so,so expensive....you got the money...they got the honey....forget about it...not worth all the anguish to blabber about any wine that expensive....it is what it is...the new unreal reality.....
I had several superb under $50 wines last night...98 Charvin CNDP....and Vatan's 05 Sancerre....and neither made me resent or envy a $750 Screaming Eagle...in short...Life's too short to waste time complaining about expensive wine....in the long history of wine...it has never worked... "Parker shrugged"

結局50ドルを超えるワインというのはほとんど「物」としての値段ではなくてブランドやらなにやらの上乗せがあるということ。今さら750ドルに憤慨しても,時間の無駄だよ,というようなことです。最後の「Parker shrugged」(と,Parkerは肩をすくめた)が気に入りました(笑)。
Date: 2008/0215 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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さぼっていたわけではないのですが,カリフォルニアワイン関連でいろいろなニュースが出ているので,まとめて紹介しておきます。順番は適当。特に時系列でもありません。

●Kistler,株式の一部を売却
 Kistler Vineyardsが株式の一部をDurell VineyardのオーナーであるBill Price氏に売却したとのこと。ワイン作りの体制などに変更はありません。Price氏は結構な投資家でDurellも1998年に購入したもの。このほか2002年にThree Sticksというワイナリを作ったり,BeringerをNestleから買ってFoster'sに売却したり,Arrowoodなどのグループ買収に動いたり,といった積極的な活動をしています。今後はKistlerのピノノワール用に畑を買うことなどをもくろんでいるようです。

●SF観光地のど真ん中にワインバーなどの施設登場
 サンフランシスコのギラルデリ・スクエアといえばフィッシャーマンズ・ワーフ観光でも定番のところ。ここにCellar360という施設ができました。ワインバーやワインの販売のほか,ワインのクラスを開催したり,デリがあったり。ワインのプログラムにはナパのCOPIAが協力しているそうです。6000スクエアフィート(約557m2,約168坪)というかなりの広さです。

●SFに二つ目のワイナリ,ナショナルパークの中に
 サンフランシスコに二つ目のワイナリができるそうです。名前はFoggy Bridge。名前から想像できるようにGolden Gate Bridgeの脇にあるPresidioの中。ナショナルパークの中のワイナリは初めてだそうです。ワインメーカー兼プロジェクトのパートナーであるのがDaryl Groom氏。Geyser Peakのワインメーカーを15年務めたあと,Constellation Brandsの買収によってフリーになっていました。建物は1921年に航空機の格納庫として作られたところなのでかなり広いようです。ワイナリ設備のほかテイスティング・ルームやレストランなどが出来る予定。ブドウはLivermoreから運ぶそうです。

●Tim Mondaviの復活
 Mondavi家の次男でRobert MondaviのワインメーカーだったTim MondaviがContinumという新しいワイナリでワインを作りました。3月の出荷で1000ケース,1本130ドル。Cabernet Sauvignon,Cabernet Franc,Petit Verdotのブレンドだそうです。将来は3000ケースまで増やし「小規模なOpus Oneを目指す」そうです。将来はSonoma Coastのピノも考えているそうですが,かなり時間がかかりそうです。

●Schramsbergの創設者Jamie Daviesが逝去
 スパークリングワインで有名なSchramsbergを作ったDavies夫妻のJamie Daviesさんがなくなりました。享年73歳。夫のJack Davies氏は1998年に亡くなっています。しばらくパーキンソン氏病で闘病を続けていたそうですが,それにしてもまだ若いですよね。ナパで本格的なスパークリングワインを作ったパイオニアであり,人格的にも愛されていた人なので,ショックが広がっているようです。現在子供たちは係争中ですが,そんなことしている場合ではないと思います。

●Merlotの復権
 Sidewaysのブームの後,Pinot Noirが勃興する一方で,Merlotの凋落がささやかれていたわけですが,2007年12月7日までの1年間のMerlot売上は前年の6%増とついに上昇に向かったそうです。Sidewaysの舞台になったHitching PostもMerlotを出すというのは偶然の一致でしょうか。
Date: 2008/0212 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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昨年からAshley's Vineyard,Firestone,ナパのMerusと買収を続けているWilliam Foley氏が次の買収先を明らかにしました

今度はワシントン州のThree Riversという中堅どころのワイナリ。販売や宣伝の集約などでFirestoneとの相乗作用を期待しているとのこと。

Foley氏はFidelity National Financial,Fidelity National Information Servicesという2社の会長兼CEOでもあるのですが,昨年両社の株を売却してその資金をワイナリ買収に当てているそうです。

記事によると次のターゲットはオレゴン。Pinot Grigioに興味があるとか。"We are close to a deal on an Oregon winery."ということなので,遠からず明らかになりそうです。
Date: 2008/0212 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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Napa Valley Registerの記事によると,Newton Vineyardのオーナーであり,Sterling Wineryの創設者でもあるPeter Newton氏が亡くなったそうです。享年81。

ナパの歴史を見ていくと必ず登場する,重要人物の一人です。最初の奥さんは1970年になくなっていて,Su Hua Newtonさんは二人目の奥さんだそうです。

ご冥福をお祈りします。
Date: 2008/0208 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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Wine Spectator誌の2005年のカリフォルニアPinot Noirの評価で,Santa Lucia Highlandsが高得点の割合が高いという結果を先日紹介しました。そのSanta Lucia Highlandsについて今度は,Robert ParkerのWine Advocate誌がどう評価しているかを調べてみました。

具体的には,代表的な畑であるPisoni,Garys',Rosella'sについてワイナリごとのパーカーの得点を調べ,グラフにプロットしました。暫定得点で幅を持たせている場合は中央値を採用しています。

まずは大御所Pisoniの畑から。
Pisoni
本家本元であるGary PisoniのPisoniがかなり高得点を続けていますが,Gary Franscioniの方のRoarも2004,2005年はトップになるなど健闘しています。90年代を見ると高得点を続けていたのはOjai。2001年を最後に作るのをやめてしまったのが残念なところです。Siduriは個人的にはPisoniの中では普通かと思っていたのですが,意外に高得点を続けています。逆に,意外なほどの低得点が続いているのがTestarossaです。

また,ヴィンテージとしては2004年に高評価のワインが集まっています。

次に,Garys'に行きましょう。
Garys'
17ワイナリと数が多いので見難くてすみません。2004年,2005年と94点を続けているのはRoar。似た色と形になってしまって分かりにくいのですが,Kosta Browneは2005年に86点があるだけです。CapiauxがほとんどRoarと同じような動きで競っています。2番手グループはSiduriに,これも本家であるLuciaあたりでしょうか。

最後にRosella's
Rosella's
トップを続けているのは本家であるRoar。同じワインメーカーであるSiduriも好調。わずかながら下にMorganが続きます。
Kosta Browne,August West,Loringといった人気ブランドは意外と低得点でした。

結論としては,やはりブドウ畑の持ち主であるPisoni,Lucia,Roarが全般に高評価であることが分かりました。

また,これらの畑の中ではPisoniの評価が全般に高く,次いでGarys',Rosealla'sといった感じです。
Date: 2008/0207 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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米国のUnder Development社が発売したThe Wine Rackという製品。名前からはワインボトルを置く棚のようなものを想像すると思いますが,実は下の写真のようなもの。
Wine Rack
ブラのカップの部分がポリエチレンの袋になっていて,そこにワイン1本分750mlの液体を入れられます。脇にストローが付いていて,それでワインを飲めるという寸法。ブラのサイズにして2カップ分“水増し”して見えるそうなので,そちら方面で悩んでいる方にも朗報かも(笑)。値段は29.95ドル。英国のショッピングサイトの写真が分かりやすいのでそちらにリンクを貼っておきます。

じゃあ男はどうしたらいいかって? 男性にはビール腹という協力な武器があります。それを使えばいいのです。同じUnder Development社のまさに「Beerbelly」という製品がそれ。
Beerbelly
仕組みはWine Rackと同じ。服を着たらただのビール腹にしか見えません(笑)。
ビール腹
価格は34.95ドルと少しお高くなっています。またオプションで中身が温まらないようにするアイスパック(9.95ドル)もあります。これがあればアルコール持ち込み禁止のところでも,もう大丈夫ですよ(笑)。

良い子は決してまねしないでね。
Date: 2008/0206 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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毎年ZAPのレポートを書いているブログVinographyがようやく今年のを出してくれました。いつもの年よりテイスティングした本数は少なかったそうです。ここでは10点満点で9.5以上のワインだけ転載します。
"WINES SCORING BETWEEN 9.5 and 10
2006 Outpost Estate Wines Zinfandel, Napa Valley, Howell Mountain $45
WINES WITH A SCORE AROUND 9.5
2006 Cline Cellars Big Break Vineyard Zinfandel, Contra Costa County $25
2006 Cline Cellars Live Oak Vineyard Zinfandel, Contra Costa County $25
2006 Downing Family Vineyards Fly By Night Zinfandel, Oakville $35
2005 Scott Harvey Wines Scott Harvey Vineyard 1869, Amador County $38
2006 Rosenblum Cellars Monterosso Vineyards, Zinfandel, Sonoma $45
2000 Saxon Brown Wines Casa Santinamaria Vineyard Zinfandel 110 yr old, Sonoma Valley $100
2005 Storrs Winery & Vineyards Lion Oaks Vineyard Zinfandel, Santa Clara $32
2006 Turley Wine Cellars Hayne Vineyard Zinfandel, Napa Valley $75
2006 Woodenhead Guido Venturi Vineyard Zinfandel, Mendocino County $30
2006 Woodenhead Valenti Vineyard, Mendocino County $??"

The Best Zinfandel in California: Tasting at ZAP 2008 - Vinography: A Wine Blog

コスト・パフォーマンスの高いZinfandelを作ることで知られているソノマのCline(2007年初頭にはシャープの太陽電池のCMでも使われました)が2本9.5に入っているのが目立ちます。Big Break Vineyardの方はヴィンテージ違いで日本でも売っています。Zinfandelも単一畑物が増えたせいか,日本で売っているものは少なくなった感があります。その中でこれは貴重。

9-9.5点と評されたBrownのNapa Valleyも国内に入っていますがこれもヴィンテージ違いでちょっと残念です。
Date: 2008/0206 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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ワインブログFermentationに,Wine Spectator誌のレイティングによる2005年のカリフォルニア・ピノノワールの評価をまとめた記事が載っていました。

せっかくなのでグラフ化。
2005ピノ

FermentationのTom Wark氏は自身の好みであるAnderson Valleyで90点以上の比率が高かったことを喜んでいますが,僕はそれよりもRussian River ValleyとSonoma Coastのレビュー数の多さに驚きました。RRVだけで179本とカリフォルニア全体の43%。16%のSonoma Coastを加えると6割近くにも達します。実際の生産量の比率が分からないのですが,まさかこの両地区で6割ということはないだろうと思います。

Anderson Valleyと高得点ワインの比率で競っているのがSanta Lucia Highlands。ここの地域はPisoni,Garys',Rosella'sなど有名畑のワインがかなりいろいろ出ているので,なるほどという感じがします。一方で,Carnerosの低さはちょっと衝撃的なほど。10年前はカリフォルニアのピノといえばRRVとCarnerosだったのに,どうしてしまったのでしょう。
Date: 2008/0203 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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コッポラの新シリーズ,ディレクターズ・カットのピノ・ノワールが神の雫のコラムで紹介されていました。このワイン,Wine Library TVでも取り上げられていたのですが,Gary Vaynerchukは83点というかなりの低得点を付けています。
VaynerPAZZZ; COLOR-dark; NOSE-some dark cherry; little hint of Tabasco sauce; subtle strawberry components as well; TASTE-cherry/strawberry pie; too hot on the finish which makes it awkward; over time, the alcohol could tone down and bring out more fruit, but it's a PAZZZ now; GV-83

日本人の舌には合うのかどうか気になります。


Date: 2008/0201 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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1月と言えばZinfandelの月だったのですが,Zinfandelのことは書かなかったですね,そういえば。どうしても話題的にはピノに押され気味です。

なぜ1月がZinfandelの月なのかと言えばZAP(Zinfandel Advocates and Producers)というお祭りが開かれるから。年に1度,サンフランシスコで開かれるこのイベントが,Zinfandelの一つのバロメータです。

ことしはなぜかZAP関連の記事が少なく,パーカーの掲示板でも不審に思うスレッドが立つほど。実際,記事らしい記事といえばWine Spectatorに載ったものくらいで,これも2006年のヴィンテージに言及する程度で個々のワインの話は避けています。ブログでは,元SFクロニクル紙記者のW. Blake Gray氏の奥さんが書いているのが,よくまとまっていて目に付く程度。ここにも書いてあるように参加費が非会員の場合で125ドルと高騰してしまったのが一つの原因かもしれません。

以上がZAPの話。もう一つは上記のWSの記事にもさらっと書いてありますがZinfandelの3Rの一つと言われるRosenblumが飲料業界の巨人Diageoに買収されたこと。DiageoはこれまでBV,Sterlingを初めとして,2004年にはChaloneのグループを買収するなど,現在では30あまりのブランドを持っています。Rosenblumはハイエンド強化のために買収したとのこと。同ワイナリ,2005年にはWine Spectator誌のWine of the Yearで5位のワインを出すなど,力は十分にあります。今後もワインメイキングのチームは変わらないそうです。