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Date: 2021/0827 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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Napa Vineyard
ナパ・ヴァレー・ヴィントナーズが日本経済新聞社と、ワインと料理のオンラインセミナーを開催します。登録で無料視聴可能ですが、ダックホーンのメルローとメリーヴェールのソーヴィニヨン・ブランの付いた有料セットもあります。

カリフォルニアスタイルを味わう(初歩から学ぶナパワイン講座2021) | 日経イベント&セミナー

日時:2021/9/27(月) 19:30~21:30
受講料:無料(視聴のみ)、1万5000円(ワインを含む、送料・消費税込み)

有料参加者には以下の特典もあります。
・講師のプレゼンテーション資料(抜粋)をお渡しします。
・ZOOMウェビナーのQ&A機能を使って、講師に直接質問ができます。
・アーカイブ映像(限定公開)をご覧いただけます。
・ワインとともに、カリフォルニアプルーンのサンプルと、カリフォルニアプルーンを使ったレシピ集をお届けします。

ナパ・ヴァレー・ヴィントナーズといえば、ワインと料理のペアリングの名手である小枝絵麻さんがいらっしゃいますから、料理の方も充実したものになるのではないかと思います。
Date: 2021/0825 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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2021年は記録的な干ばつで非常に乾燥しており、山火事の懸念が大きくなっています。7月13日にシエラネバダ山脈で起こったディクシー・ファイアー(Dixie Fire)はまだ燃え続けており、単独の山火事としては過去最大、複合的な山火事を含めてもこれまでで2番めの規模となっています。ただ、この火事はワインの栽培地域からは北のほうにあり、これまでのところワイン産地での大きな影響は報告されていません。

ところが、8月14日に発生したカルドア・ファイアー(Caldor Fire)は、シエラフットヒルズの中でも中心的なエル・ドラド(El Dorado)AVAの中で発生しており、エル・ドラド郡のワイナリーには避難命令も出ています。日本でも人気の高いシダーヴィルの畑からは5kmのところまで火事が近づいてきているとのことで、かなり心配です。

レイクタホ

写真は火災から北東方向にある観光地レイクタホのもの。かなり煙が広がっています。また、北寄りの風が吹くときにはサンフランシスコ方面でもかなり煙の影響が出ています。

今のところエル・ドラド以外では煙汚染を含めて火事の影響は大きくは出ていませんが、今後の行方が気になります。


Date: 2021/0819 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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ケンダル・ジャクソン、ラ・クレマ、ヴェリテなどで知られるソノマ最大のワイン会社ジャクソン・ファミリー・ワインズは2030年までにCO2の排出を半減すると発表しました。2050年には排出量よりも吸収量の方が多い「クライメート・ポジティブ」に転換するとしています。これらの活動を「Rooted for Good」と称しています。CO2の排出だけでなく、エステート・ヴィンヤードの再生可能な農業への移行、スマートな水管理方法の導入、従業員とコミュニティの健康のためにさらなる投資などを含んでいます。

Jackson Family


ジャクソン・ファミリーは2015年以降二酸化炭素の排出を17.5%減らしており、水の使用量も43%削減などサステナビリティに努めてきました。

今後は再生可能エネルギーへの投資を継続し、風力タービンやソーラーパネルの設置、ゼロエミッションの社用車への移行、ブドウ畑での土壌炭素隔離の取り組みを率先して行うことで、これらの目標を達成すると述べています。

二酸化炭素の排出は、ブドウをワイナリーに運ぶトラクターのガソリン、タンクでの発酵に必要な電力、ワイン小売店への大量のワインのトラック輸送などが含まれます。
Date: 2021/0818 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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ナパのワイン好きであれば、夢見るであろう驚くべきプロジェクトが明らかになりました(Fairest Creatures and Where to Find Them | Wine-Searcher News & Features)。

フェアレスト・クリーチャーズ(Fairest Creatures)というこのプロジェクト、なんとトーマス・リヴァース・ブラウン、フィリップ・メルカ、ブノワ・トゥケというナパのエリート・ワインメーカー3人が同じブドウ(カベルネ・ソーヴィニヨン)からワインを作るというもの。さらに3人が作ったワインの中から最良のものをミシェル・ロランがブレンドしたものまで作ってしまいます。

このプロジェクトを始めたジェイソン・フーという人はナパのカベルネのファンで、様々なワインを飲むうちに、いわゆるテロワール以上に、そのワインを作る人が大事だと思うようになったとのこと。そこで、このプロジェクトではオークヴィルやラザフォードなどナパの銘醸畑のいくつか(名前は明かされていません)からブドウを買ってそれを最高のワインメーカーに作ってもらうことにしたのです。
Fairest Creatures
レアム・セラーズ(Realm Cellars)やKata、自身のティーター・トゥッター(Teeter Totter)などで知られるブノワ・トゥケが作るワインは「シネ・フィーネ(Sine Fine)」。

レイル(Lail)やダナ(Dana)、自身のMelkaなどで知られるフィリップ・メルカが作るワインは「ポリスプライン(Polyspline)」。

シュレーダーや自身のリヴァース・マリーなどで知られるトーマス・ブラウンが作るのは「ペリヘリオス(Perihelios)」。

ワインのスタイルはメルカが一番クラシック、トーマス・ブラウンが一番果実味を前面に出したスタイル、ブノワ・トゥケがその中間となっているようです。

販売はメーリングリストで、各ワインが2本ずつの6本セットで4800ドル。また、3つからブレンドして作ったトリニセロス(Triniceros)はマグナムのみで6400ドルとさすがの強気のお値段です。

ドリーム・チームによるワインはどういう結果を生み出すのか興味深いものがあります。
Date: 2021/0817 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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有機栽培の畑が増えてきています。これまでは高級ワインにだけ使われていた印象がありますが、「2バック・チャック」の愛称で知られるCharles Shawなどの安ワインを作るブロンコ・ワインはセントラル・ヴァレーの4万エーカーのうち8000エーカーを有機栽培に転換し、4ドルのワインとして売っています。モントレーのシャイド・ファミリー(先日紹介したオッド・ロットの生産者)も3000エーカーの自社畑を有機栽培に転換している途中です。実は経済的に有機栽培の方が慣行栽培よりも儲かるという記事が出ていました(Why Organic Winegrowing Can Be More Profitable Than Conventional | SevenFifty Daily)。

大きく分けると有機栽培と慣行栽培のコストには以下の要素が絡んできます。
・栽培にかかわるコスト
・ブドウの収穫量
・ブドウ樹の寿命

栽培に関するコストはさらに以下のようなものからなります。
・薬剤などのコスト
・労働力
・資材などのコスト
・機材などのコスト

これらはこれまで有機栽培の方がかなり多いと思われてきましたが、近年はほとんど変わらなくなっているといいます。
例えば薬剤では慣行栽培の除草剤はかなりコストがかかっていました。肥料は有機栽培の方が少しかかりますが、防カビ剤などは有機の方が安くなっているといいます。トータルするとあまり変わらなくなっているとブロンコ・ワインの有機転換のアドバイザーであるルカ・ブリランテ助教授はいいます。

労働力は有機栽培の方がかかると言われ、実際畑のマネジメント会社によっては有機栽培で30%高い料金を設定しているところもありますが、ナパの有名な栽培家であるスティーブ・マサイアソンは、これも上手にやることでほとんど変わらなくなっているといい、実際に有機も慣行栽培も同じ料金にしているとのことです。

Monarch Tractor

ロバート・モンダヴィの孫でありRaen(レイン)ワイナリーでピノ・ノワールなどを作るカルロ・モンダヴィが携わる新世代のトラクター「モナーク」(写真)も労力の低減に役立っており、引く手あまたの大人気だそうです。太陽光発電で動き、さまざまなインテリジェントな機能を搭載しています。5万8000ドルと高価ですが、購入にはかなりの補助が出るようです。

ブドウの収量に関しては、有機の方が少なくなっています。ブロンコ・ワインでは面積あたりの収量は30%ほども減っているとのこと。ただ、これは慣行栽培の方がNPKと呼ばれる肥料によって「水栽培のように」(スティーブ・マサイアソン)育てているからだという見方もあります。実際、チリのエミリアーナのCEOであるクリスチャン・ロドリゲスによるとクローンやコンポストや栽培の向上でほとんど違いはなくなったといいます。

ブドウの寿命については有機栽培の方がかなり長いと見られています。実際どれだけ長寿になるかの数字はまだないようですが、「10年寿命が延びれば経済モデルとしてはすごくよくなる」とスティーブ・マサイアソンは言います。

最後に、販売面でのメリットがあります。フランスではオーガニックやバイオダイナミックの生産者の方がより利益が出ているというデータがありますし、評論家の評価が高くなり価格も高く付けられるとされています。過剰生産が問題になりつつあるカリフォルニアでは差異化を図れるという意味でも有機栽培のメリットは大きいと見られています。

栽培に関するコストなどは地域性も大きくかかわるため、この議論がすべての地域に通用するとは限りませんが、カリフォルニアに関して言えば、有機栽培のメリットはデメリットを上回ることが多くなってきそうです。

興味深い記事でしたが、より定量的な評価を見てみたいものです。
Date: 2021/0812 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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ペタルマ・ギャップにある有名なシラーの畑「Griffin's Lair(グリフィンズ・レア)が2021年の収穫を断念しました(Severe drought forces one of Sonoma’s foremost Syrah vineyards to make no wine this year)。

グリフィンズ・レアはベッドロックやパックス、アルノー・ロバーツ、ドネランといったシラーの名手たち御用達の畑。ワイン・アドヴォケイトではこれまで最高97点が付いています。

今年はこれまでで一番ひどいとも言われている旱魃で、水の利用が大幅に制限されています。その中で、ここの畑のブドウは完全に熟さない可能性がでてきてしまったと言います。それでもなんとか今年の収穫をするという選択肢もありえますが、オーナーのジョン・フリンによると、それをしてしまうと来年以降の樹の健康に大きな影響が出てしまうとのこと。

今年を取るか来年以降を取るかというところで、来年以降にかけることになりました。昨年の煙汚染に続き、多難なヴィンテージとなってしまいました。
Date: 2021/0806 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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2021年のブドウの収穫が始まりました(2021 Harvest is officially underway! | Harvest Napa Valley)。
honig
例年ならばDomaine Chandonが口火を切るのですが、今年はHonigとSt. Superyのソーヴィニヨン・ブランが3日に収穫を初めました。Chandonは続く4日に収穫開始。

今年の収穫は今のところ大きな問題はありませんが、旱魃が進んでいるため、心配事の絶えないシーズンになりそうです。

何より気になるのは山火事で、旱魃による乾燥のため、一度火がつくと燃え広がりやすく、大きな被害になる恐れが高まっています。

またワイナリーにとっては、山火事のせいで保険料が大幅に上がっていることも悩みのタネのようです。
Date: 2021/0804 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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「しあわせワイン倶楽部」の今月の送料無料ワインにセニスが選ばれています。超格安で話題になったワイン、まとめ買いのチャンスでもあります。

セニスはパーカー100点を15回取っているソノマのヴェリテ(Verite)の親子銘柄。ヴェリテ創設時からのワインメーカーであるピエール・セランの娘がワインメーカーを努めます。

その娘が、高齢となった父を引き継ぎヴェリテを任されることになり、セニスは打ち切りへ。そのため今回限りの特別価格が実現したのでした。

ヴェリテの価格は7万円くらい。ピエール・セランが手掛けるもうひとつのワイナリー「アナコタ(Anakota)」も1万円台後半の価格。それと比べると今回のセニスの3000円台というのがどれだけ破格かわかるでしょう。しかも実際に評価も高くワイン・アドヴォケイトでは94点が付いているワインです。

以前に書いた試飲レポートです。
色は濃い目。香りは非常に強く、グラスを顔に近づける前から香りが漂ってきます。赤スグリ、クランベリー、ブラックベリー、濡れた石、トースト、杉に腐葉土やマッシュルームの風味もあります。2016年とまだ若いですが、少しだけ熟成の風味も出始めているようです。ボディはミディアムプラスからフルボディ。カベルネ・ソーヴィニヨンのような力強さにしなやかさをプラスしたような味わいと言えばいいでしょうか。この凝縮感で4000円はお買い得です。もう5、6年ほど熟成が進むとさらに美味しくなってきそうなワインです。


同梱ワインも送料無料になります。ただしこの時期、「クール便」は必ず付けましょうね。
Date: 2021/0803 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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Arilのカベルネ・ソーヴィニヨンを紹介して、瞬間的に蒸発させてしまったメンタリストのDaiGoさんが今度はダブル・ダイヤモンドを紹介しています。
視聴はこちらから

非常に的確な説明で上手ですね。さすがです。
なんといってもモンダヴィのト・カロンとベクストファー・ト・カロンのブレンドという、シュレーダーでなければできない組み合わせを使ったワインですから1万円でも格安です。




ココスです。


しあわせワイン倶楽部


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