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グレッグ・ブリュワー

――エステートの畑について詳しく教えてください。
グレッグ:最初の畑3D Ranchはシャルドネを中心にしています。9エーカーがシャルドネで3エーカーがピノ・ノワール。西向きの斜面で、砂地。海から一番遠いので、一番暖かい畑です。シャルドネはパワフルでオイリー、かつピュア。ピノ・ノワールはタイトでスパイシーな味わいになります。
 Machado(マシャド)は2008年に植えた畑です。ここは3D Ranchの反対で、ピノ・ノワールが多く植わっています。砂地と粘土が混じった土地です。シャルドネはSweeney Canyonのクローンです。シャルドネは香り豊かでスパイシー、ピノ・ノワールはボリュームと厚みのある味わいです。
 Hapgoodと隣接するAcinはシャルドネが40%、ピノ・ノワールが60%です。シャルドネはパワフルで華やか、生き生きとしたワインになります。ピノ・ノワールはMachadoと同様、ボリュームと厚みがあります。

――ブリュワー・クリフトンはもう20年続けていることになりますが、ワイン作りで変わった点はありますか?
グレッグ:基本的には変わりありません。どの畑も同じレシピで、同じように醸造しています。除梗しない点なども同じです。

――シャトー・イガイタカハのワインについて伺います。ブドウはブリュワー・クリフトンの畑のものを使っていると聞いています。
グレッグ:その通りです。

――では、ワインもブリュワー・クリフトンと全く同じになるのでしょうか?
グレッグ:ブリュワー・クリフトンは単一畑のワインです。それに対して、シャトー・イガイタカハの場合は、エモーショナルなものが先に来ます。漢字の意味から、それに合った味わいを出すのがどのワインかを決めるのです。

――そのためにブレンドする場合もあるのですか。
グレッグ:ときにはブレンドすることもあります。

――最後に、旱魃の影響と、今年のエルニーニョについて教えてください。
グレッグ:旱魃は大きな問題です。土壌のためには灌漑が必要で、なんとか少ない水でやりくりできるようにしています。今年はエルニーニョで降水が増え、カバークロップは今、青々とした状態です。しかし、まだ全然足りていません。雨季の前に言っていたような、大雨にはなっていません。状況が緩和されたのは事実ですが。