難産だったソノマ編がようやく発売になりました。まずはAmazon限定です。Kindle端末および、iOSあるいはAndroidのスマホやタブレットで読めます。価格はナパ編より100円安い400円にしました。




今回試しにロイヤリティ率が70%のKDPセレクトという契約にしてみたため、他のプラットフォームでは3カ月販売できません。ただし、ナパ編を発売当初に購入いただいた方にはソノマ編の無償配布があります。セキュアに行う方法を検討しているので、しばらくお待ちください。

また、ナパ編とソノマ編を合体させたものを3月中をメドに作りたいと思っています。ナパ編も修正したいところはいろいろある(出版後買収によってオーナーが変わっていたりとか)のですが、直し始めるときりがないので、多分いまの内容のまま合わせることになるでしょう。価格は800円か750円か。ナパ編をお持ちでない方は、待たれるのが賢明かもしれません。

さて、ソノマ編ですが、掲載ワイナリ数は目標の100を大幅に超えて118に達しました。先日ワインを紹介したKalin Cellars(これはソノマとサンフランシスコの間にあるワイナリで、今回は便宜上サンフランシスコの項目に入れています)を最後に押し込んだり、IPOBのLiocoを加えたりと、最後のほうでいくつか駆け込みで追加した結果です。

Russian River Valleyが46ワイナリと圧倒的に多く、Sonoma Valleyが23で続きます。

今回、改めて強く感じたのはソノマの多様性です。ナパはカベルネ・ソヴィニョンが圧倒的に王者の位置にあり、「パーカー・ポイント」などの評論家のレイティングでヒエラルキーができている感がありましたが、ソノマは全く違います。

もちろん、カベルネ・ソヴィニョンに力を入れているワイナリもありますが、ジンファンデルやメルロー、ローヌ品種に力を入れるワイナリもあるし、高級路線よりも庶民的なワインを目指すワイナリもナパよりずっと多くあります。Russian River ValleyやSonoma Coastはピノ・ノワールとシャルドネが中心です。

また、19世紀から続く古いワイナリが多くある一方で、創設10年足らずで注目を集める気鋭のワイナリもたくさんあります。

さらに、日本人ががんばっているワイナリも多くあります。ナパよりも楽しみ方がたくさんあるのがソノマです。

そのあたりの魅力をできるだけ伝えたいと思いながら書いたのですが、いかがでしょうか。買われた方はAmazonでレビューいただけたらうれしいです(辛口のレビューも反省材料として歓迎します)。

ところで、Amazonで「カリフォルニアワイン」で検索してみたところ、新しい本(紙の)が2冊ほど出ているのに気付きました。

1つは『ワインで旅するカリフォルニア』という本。著者は桑田英彦さんという方で、音楽関係の本などを書かれています。「カリフォルニア観光局認定」というのが売りで「ナパやソノマだけでなく、カリフォルニア全域を網羅しているワイナリーのガイドブック、しかも全65ヶ所も紹介している本は日本初!」だそうです。

カリフォルニア全域で65ワイナリってちょっと少ないような気もしますが、どうなんでしょうね。入門用としてはいいかもしれません(実は僕もソノマ編が一段落したら100円くらいで売るような入門編をつくろうかとも思ってます)。全144ページというから、紙の本換算で推定299ページというナパ編、ソノマ編と比べるとかなり分量は少ないです。

もう1つは『評伝長沢鼎―カリフォルニア・ワインに生きた薩摩の士』という本。長沢鼎ゆかりのワイナリParadise Ridgeもソノマにあります。これは読んでみたい。