ナパの高級ワインの中にもまだまだ過小評価されているものがあります。その一つがヴァインヒルランチ(Vine Hill Ranch、VHR)だと言っても過言ではないでしょう。ワイナリーとしてもまだまだ知られていないし、ワインのラベルもかなり地味で「VHR」という字が目立つくらい。もしかするとそれがヴァインヒルランチの略であることも知られていないかもしれません。

ヴァインヒルランチの畑はオークヴィルの西側山麓。ちょっと北側に行けばハーラン・エステートがあり、ちょっと南に行けばドミナスがあります。ドミナスの新しいワイン「ユリシーズ」の畑や、ベクストファーの「ミズーリ・ホッパー」とも接するところ。

実はハーラン・ファミリーの2つめのワイナリー「ボンド(Bond)」のヴァシーナ(Vecina)で使っているのもこの畑。ヴァシーナはワイン・アドヴォケイトで100点を4回も取っています。

元々、19世紀から続いている由緒ある畑で、長らく栽培専門としてやっていました。だったヴァインヒルランチが自身のワインとして作り始めたのはこの10年ほど。ワインメーカーとしてアラウホ(現在のアイズリー・エステート)にいたフランソワ・ペションを迎え、品質も向上しています。

そのヴァインヒルランチのカベルネ・ソーヴィニヨン2016年が昨年末にアントニオ・ガッローニのヴィナスで100点を獲得。ヴィナスで100点を取ったカリフォルニアワインはまだ27本。200本近くに達しているワイン・アドヴォケイトと比べると、かなりレアです。ちなみにボンドのヴァシーナも2013年が100点を取っており畑としては2回めの栄誉となります。

その2016年のVHRカベルネ・ソーヴィニヨンが入荷してきています。