朝ドラ「花子とアン」が好調を続けているそうです。甲府編の展開にはなんだかなあと思うところもありますが、将来に希望をつなぐアクセントを付けているのが花子の童話作品です。

これまで、賞を取った「みみずの女王」、初めて単行本になった「たんぽぽの目」がドラマの中では登場しました。この2作品、どちらも実際に村岡花子さんが書いたものです。『村岡花子と赤毛のアンの世界』という本の中にも収録されていますが、実はオリジナルな形で読むこともできます。

「みみずの女王」はこちら
「たんぽぽの目」はこちら

実はこれ、国立国会図書館の本をデジタル化したもので、明治以降に刊行されたもののなかで著作権的に公開可能なものを収録した「近代デジタルライブラリー」に入っているのです。図書で35万点。古いものだと1868年刊行の福沢諭吉「西洋事情」なんていうのもあります。

このデジタルアーカイブは、どうやらNTTデータの技術を使っているようです。というのは、最近読んだ「記者の眼 - バチカンとNTTデータ、想像を絶する交渉の舞台裏:ITpro」という記事で、国立国会図書館のプロジェクトに言及されていて気付いたのです。

この記事、これまで民間企業にプロジェクトを委託することなどほとんどやったことがなかったバチカンと、契約にまでいたった舞台裏を書いています。プロジェクトが流れそうになったときのお礼訪問がきっかけで、契約につながったというとても面白い話。ぜひ読んでみてください。

これと「花子」がつながるのも面白いものです。日本のいい技術がさらに花開くことを期待します。

【追記】童話集も発売されました。もちろん両作品とも入っています。関東大震災の後に子どもたちに話していた「ナミダさん」も(「ナミダさん」は上記のライブラリーには入っていないようです)。