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Date: 2014/0630 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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Wine Advocate誌の213号が発表されました。カリフォルニアワインの特集はなかったものの、2つのワイナリの記事があり、ロバート・パーカーは全部で5本の「100点」を付けています。

そのうちの1つはピノ・ノワール。今年2月にピーター・マイケルがカリフォルニアのピノ・ノワールとしては初めての100点を得ましたが、ついに続くワイナリの誕生です。

どこのワイナリかというと、予想通りマーカッシン(Marcassin)。パーカーは1996年から2007年のMarcassin Vineyardものを試飲。2002年と2004年が見事100点を得ています。

もう1つのパーカーの記事はハンドレッド・エーカー。しかもここがわずか100ケースだけ作っている酒精強化ワイン(いわゆるポートと同じような作り方)の記事です。

こちらは試飲した6ヴィンテージ中3ヴィンテージが100点という、もうわけわからないレベルです。年間100ケースでは日本への輸入もまずないでしょう。

マーカッシン・ヴィンヤードは高いけど入手は可能です。ただし100点を取ったヴィンテージは見つからなかったです。

1997年は95点


2001年は90点(これまでで一番低い点数)


2005年は93点


2006年は96点


2009年は今回の試飲対象外。2013年12月に97+を得ています。
Date: 2014/0628 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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ワインの保存を革命的に変える製品Coravinに安全性の問題が生じていましたが、このほど正式にリコールが発表されました(Coravin "Recalled," Immediately Back On Market)。

Coravinはワインを注ぐとき、代わりに不活性ガスを吹き込むことで酸化が起こらないようにします。その際、ボトル内の圧力が高くなってボトルが爆発するという事故が起こったといいます。

参考:Coravinに安全性の懸念が浮上

今回のリコールはCoravinのメーカーにとってはよいニュースだと、元記事にはあります。というのは、リコールの内容が軽微な形になったからです。ユーザーはCoravinの本体を送り返す必要はなく、専用の番号に電話をかけ、ネオプレーン製のカバーと、本体に貼るための警告のシール、新たな説明書を送ってもらうだけで済みます。

ボトル内の圧力が高まって爆発の危険があるのは、ワインを注いでいる間だけとのことで、カバーを複数用意する必要もないとのこと。また、記事の著者がレストランオーナーを装って電話をかけて複数のカバーを送ってもらうよう言ったところ、それも拒否されなかったそうです。

ところで、記事によるとCoravinのユーザーは既に6万5000人に達しているとか。たった1年で大変なことです。

日本でも個人輸入であれば使えるという話もあります。ちょっと道を探ってみようかと思います。
Date: 2014/0627 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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ワインの価格構造をシャトー・モントレーナのボー・バレットが明らかにしています(Gross Margins: Breaking Down the Price of a Bottle of Wine)。

それによるとモントレーナのナパ・カベルネはワイナリ価格が50ドル。レストランでは100ドル程度でリストに載ることを想定しています。

さて、このワイン流通業者への卸価格はいくらでしょう?

ボー・バレットによると卸価格は19ドル。ワイナリ価格の4割弱だそうです(州によって価格は違うとか)。流通業者はそれを小売業者やレストランに33ドル程度で売ります。レストランはそれを100ドルで、小売業者は50ドルで売るわけです。

ワイナリにとっては、テイスティングルームやメーリング・リストで直接消費者に売る場合は定価の50ドルになりますから、利益はそのほうが圧倒的に大きくなるわけです。

元記事には、もっとさまざまな分析が出ています。
Date: 2014/0626 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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先日インタビューで紹介したWassy'sのハダノリこと波田紀子さんがオレゴン・ピノ・キャンプという業界向けのイベントに参加中です。非常に限られた招待客しか参加できないとのことで、あまり知る機会がないオレゴンのピノ・ノワールの話がいろいろ出てきそうです。

オレゴンピノキャンプレポート2014 | オンラインWassy's

そこで、Wassy's本店(楽天ではありません)でオレゴンワインのポイント10倍キャンペーンを実施中です。

例によってブログの更新もいろいろあるでしょうから楽しみです。出だしから飛行機がキャンセルになるなど、今回も波瀾万丈が予想されます。
Date: 2014/0625 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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ナパの観光が急激に伸びているそうです。今年はサンフランシスコ湾でヨットレースのアメリカズ・カップが行われましたが、それも理由の1つだとか。ただ、他の地域はさほど伸びていない中でナパだけが突出して観光が増えているのには「観光促進特区」(Tourism Improvement District)が大きな理由と見られています(Tourism in Napa County booms, but why?)。

ナパの「観光促進特区」はVisit Napa Valley。ホテルやワイナリ、レストランなどの情報が集まったワンストップサービスになっています。

この運営費はホテルの宿泊費のうち2%を拠出することで出しているとのこと。多額なマーケティング費がかけられるようになって、観光が増え、さらに宿泊が増えて、運営費の積立も増えるという好循環になっているようです。

確かに、「無敵のカリフォルニアワイン講座」のナパ編とソノマ編を作ったときを考えると、ナパの方がマーケティングは遥かに優れています。ナパはこのサイトやNapa Valley Vintnersがメディア向けのツール(例えばAVAのマップや各種写真など)を公開しており、使いやすくなっています。ソノマではそういったワンストップのサービスはなく、ワイナリの組合もソノマ・ヴァレー、RRVなどばらばらになっています。

ナパの一体感を他の地域ももっと学ぶ必要があるのではないかと思います。
Date: 2014/0623 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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毎年4月~5月に開催されるカリフォルニアワイン バイ・ザ・グラス」の優秀店が発表されました(カリフォルニアワイン バイ・ザ・グラスキャンペーン 2014 優秀店発表|ゴールデン・ステート -カリフォルニア ワイン-)。

優秀店に選ばれたのは首都圏で5店舗、関西で5店舗およびグループで2つ。以下にリストを掲載します。

【首都圏】
Wine & Beer エスペリア無国籍(東京・千代田区)
ワイン厨房 Tamayaワインバー(東京・台東区)
aizbarワインバー(東京・品川区)
Lawry's The Prime Rib Tokyoアメリカン(東京・渋谷区)
トルバドールアメリカン(神奈川・横浜市)


【関西】
御馥(イーフー) 大阪マルビル本店中華(大阪・北区)
薬膳フレンチレストラン 旬穀旬菜フレンチ(大阪・北区)
エ・オベルナール・ロワゾー・スィニャテュールフレンチ(大阪・阿倍野区)
The door,, 高倉店バー(京都・下京区)
ウエストリバー カフェ無国籍(兵庫・尼崎市)


【グループ】
ブランドパートナーズ
参加3店舗: Roti Roppongヴァション芝公園
ヴァション日本橋兜町

アメリカン(東京)
リーガロイヤルホテル京都
参加4店舗: トップオブキョウト、皇家龍鳳、
グルマン橘、鉄板焼 葵
フレンチ、他(京都)


多くの店では本日(6月23日)から「アンコール・プロモーション」として、バイ・ザ・グラス・キャンペーンで実施したのと同じ内容を提供します。期間などは上記のリンクからご確認ください。

今年の結果で興味深かったのは、先日インポーター・インタビューで紹介したアイコニックのワインをバイ・ザ・グラスで提供していた2店舗4店舗1グループ(Wine & Beer エスペリアとトルバドール、【以下追記】御馥(イーフー) 、エ・オベルナール・ロワゾー・スィニャテュール、ブランドパートナーズ)が優秀店に選ばれていたことです。これはすごいですね。個人的にもロゼの「プレスキール」は飲んでみたいと思いました。
Date: 2014/0620 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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米国では、部屋や家を個人が宿泊用に貸し出すバケーションレンタルという方法がしばしば使われています。最近Airbnbという、バケーションレンタルの取次をするサイトがあることを知りました。

ホテル代が高いナパなどでは、こちらも有力な選択肢になるのではないかと思い、ちょっと試してみました。条件は8月16日(土)から3泊で2人。

20140619-airbnb1.jpg

300件以上ヒットしましたが、1万円台や2万円台で泊まれるところが中心です。安いところは部屋貸しが多いですが、2万円台だとコテージ1軒貸し出しというのも結構あります。

20140619-airbnb2.jpg

例えばこの家は1泊21046円で出ていたもので、諸費用入れて3泊で76396円、1泊25000円強です。場所はナパ市の西側ですが、そんなに不便そうなところではありません(もちろん車は必須ですが)。最大4人まで泊まれます(3人以上は多少割増があります)。なお、料金は一人あたりではなく部屋の料金です。

ちなみに、トリップアドバイザーで同じ条件で検索したのがこちら。

20140619-tripadvisor.jpg

2万円を切るところもないではないですが、割といいホテルとなると5万円台(こちらも部屋代)。特に人数が増えたり、広いところに泊まりたい場合はAirbnbの方が大分割安で探せそうです。

選択肢としてはこれら以外にいわゆるB&B(Bed and Breakfast Inn)もありますが、B&Bは雰囲気はいいですが、宿泊は決して安くなく、部屋も狭いのが普通だと思います。

バケーションレンタルは以前ホノルルで使ったことがありますが、オーシャンビューの100平米くらいあるところを1泊1万5000円くらいとかなりの格安でした。そのときはネットで個人が貸し出しているところを探して泊まったのですが、最後は人と人との話になりますので、相手がどういう人なのかなど、不安はやはりありました(そのときはすごくいい人でした)。

今回のAirbnbは口コミも同じページで見られ、決済も代行してくれるので、不安はほとんどないでしょう。安心して使えそうな気がしました。特に大人数でワインカントリーに行くならいい選択肢になるだろうと思いますよ。
Date: 2014/0619 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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インポーター・インタビューの番外編として、ワインショップ「Wassy's」のインタビューをお届けします。

Wassy'sは大阪にあるカリフォルニアワイン・ファンにとっては有名なワインショップです。品揃えの豊富さ、良心的な値段に加え、個性的・魅力的なスタッフが人気のショップです。オンラインWassy's本店のオンラインショップに加え、楽天市場ではオンラインWassy's、オセアニアのワインを中心に販売するパシフィック・ワイン・セラーズ、世界のピノ・ノワールを販売するピノノワール・オンラインといったショップも運営しています。Amazonでも販売しています。

社長の鷲谷良亮さん(通称ワッシーさん)、オンラインショップの店長である波田紀子さん(通称ハダノリさん)に話を聞きました。

ハダノリとワッシー

――Wassy'sは今年15周年だそうですね。どうしてワインショップを始めたのでしょうか。
ワッシー:僕は鷲谷商店という酒屋の3代目なんです。1990年代というのは酒類の販売の構造変革が起こり、酒屋や酒の問屋がバタバタとつぶれてしまった時代でした。1993年にダイエーがビールの安売り(ベルギー産のバーゲンブローというビールを120円で売りだした)を始め、それまでの定価販売が中心の世界が変わってしまったんです。
 酒屋の場合、立地がいい店はコンビニに転換して生き残りましたが、立地が悪かったり、狭い店は立ちいかなくなりました。鷲谷商店もコンビニでなんとかやっていました。
 Wassy'sの実店舗がある大阪の四天王寺付近というのは、意外と海外経験者が多いのです。繊維問屋が並ぶ船場が近く、売買で海外に行っていた日本人が多く住んでいるのです。そういった人たちはワインに馴染みがありました。
 一方で、ワインショップは阪神間には結構あるのですが、大阪のミナミの方にはあまりなかったのです。それでワインショップを開こうと考えました。

――カリフォルニアワインを中心にしたのはなぜですか。
ワッシー:実は、Wassy'sを始める前の数年間、サントリーで働いていました。当時サントリーはロバート・モンダヴィを輸入していたので、社内販売価格でモンダヴィのリザーブなどもすごく安く飲めたんです。それでカリフォルニアワインが好きになりました。米国に友人が多くいたのも理由です。
 また、同じ時期に「フレンチ・パラドックス」による赤ワイン・ブームが起こりました。フランスワインを仕入れようとしても、売ってくれるワインがないほどだったのです。カリフォルニアなどニューワールドのワインは、そういった異常な状態ではなかったので、ニューワールドのワインを中心にした、というのもあります。
 カリフォルニアワイン専門のインポーターだったカリフォルニアワイントレーディングが出来て間もない時期だったのも、縁かもしれません。
 全部は入荷できないだろうと思って、大量の発注を出したところ、全部通って慌てたというようなことも最初はありました。カリフォルニアワイントレーディングでも、全く知らない会社から急に大量に発注がきてびっくりしたようですが。

――ハダノリさんはいつから参加したのですか。
ハダノリ:学生のころから酒屋さんでアルバイトをしていました。その後ニュージーランドに語学留学をしてワインに出会いました。帰国後ワインの輸入を始めたばかりの酒問屋に就職したのですが、そこも構造変革に付いて行けずつぶれてしまいました。そのときに、近所でワインショップを開こうとしているところがあると聞いて、働き始めました。そのときはワッシーと、ワッシーの奥さん(鷲谷紀子さん、通称ワシノリさん。ハダノリとワシノリでWノリコとも言われています)と私の3人でした。

――オンラインショップはいつ始めたのですか。
ハダノリ:結構早かったです。ワインショップを初めて3カ月後にはオンラインショップを開くことを決めていました。当時はワシノリさんは全くパソコンを使っていなかったこともあり、消去法で私が店長になったんです。
 オープンしたのは2000年6月。楽天市場への出店でした。まだ楽天ができたばかりで数十店舗しかなかった時代です。

――ずいぶん早いですね。ワインを売るのは大変ではなかったですか。
ワッシー:当時、オンラインで頑張っていたのがワイナリー和泉屋さんです。和泉屋の新井さんにアドバイスをもらいに行ったところ「僕と同じかそれ以上がんばったら成功するよ」と言われました。やっぱりそれしかないか、と腹をくくってやることにしました。
 ただ、販売は最初から意外と好調でした。当初、爆発的に売れたのがウインドワードというパソロブレスのピノ・ノワールです。
 先ほど、フレンチ・パラドックスの話をしましたが、フランス以外のワインでは、大量に入荷したのに売れずにインポーターの不良在庫化しているようなものも結構あったのです。ウインドワードもそういった理由で入荷したワインの1つで、メルマガで70%引きと宣伝して売ったので、注文が殺到しました。
 そうこうしている間にメルマガの人気が上がりました。メルマガは週2回くらい出していました。当時はまだメルマガを出しているところは少なかったのです。
 メルマガは1本で1つのワインを紹介する形でした。ハダノリが書いていたのですが、苦労して夜中までかかってやっていましたね。
 でもメルマガは翌年1回やめてしまったのです。ハダノリがニュージーランドに行ってしまいましたので。

――ハダノリさんはWassy'sを始めて以降、確か2回ニュージーランドに行っているんですよね。
ハダノリ:はい、1回めは2001年から2007年まで行っていました。当初は日本の会社が自社でワインを作り、それを日本に輸出したいというので輸出担当者として行ってほしいという話でした。行ってみると畑を切り開いてブドウの樹を植えるといった作業ばかり。一時期は、コンサルタントの元で働いたこともあったのですが、そこでも畑仕事が中心だったので、結局元のところに戻って畑を作っていました。
 ニュージーランド時代もブログを書いていたんです。今もWassy'sのサイトの上で読めるようになっています。

――それは大変でしたね。そのまま向こうでワインを作ろうとは思いませんでしたか。
ハダノリ:いえ。最初はワインもほとんど飲めない生活でしたし。自分のところのワインはまだまだできる段階にならないし、買えるのはスーパーで箱入りで売っている安いワインくらい。農婦生活は楽しかったのですが、収穫をし、最初のワインをリリースし、次の年になって、そろそろ良いワインを飲める生活をしたくなりました。帰れるときは嬉しかったです。
ワッシー:それで関空に戻ってきたところを捕まえて、ワイン飲ませてまた働いてもらったんですよ(笑)。

――ハダノリさんがいない間のワインショップはいかがでしたか。
ワッシー:特に急成長したというわけではありませんが、右肩上がりでだんだん売上が増えていました。
 事件はいろいろありました。オーパス・ワンを大量に仕入れて他のショップに恨まれたり。
 そのときはオーパス・ワンが毎月売れる数が大体安定していたので、1年間に売れそうな量を最初に仕入れてしまったのです。毎月小出しにしていたのですが、年の後半になるとインポーターの在庫が枯渇して、うちだけがオーパス・ワンを持っているといった状況になりました。「儲けやがって」とずい分言われましたよ。
 その後、オーパス・ワンの輸入が急増して、値崩れも起こり、それをオーパス・ワンが問題視して、今のように管理を強めた形になりました。値崩れのきっかけはうちだったかもしれません。
 ほかにもうちが始めたものはいろいろあります。コンクールの金賞ワインを売ったり、ワイン・スペクテーターの年間トップ100特集をやったり。ギガルのワインがワイン・スペクテーターの年間1位になったときは80ケースくらい買い占めました。このときは、毎年入荷していたショップにも品がなくなってしまい、嫌がられたものです。
 1000円均一コーナーもいち早く始めました。これは、今でもなぜやめちゃったのですかと聞かれます。
ハダノリ:戻ってきたときは、行く前とは全然違っていましたね。

――オンラインショップで大変なことは何ですか。
ハダノリ:やっぱり相手の顔が見えないことですね。最初のうちは、注文から2日でワインが届かないだけで詐欺呼ばわりされたこともありました。ネットで買うのは怖いと思われていました。それで私達の顔写真を載せるなどしました。クレジットカードを使うことへの不安も、最初は大きかったです。
ワッシー:クレジットカードについては大きく変わりましたね。2005年には振り込みはやめてしまいました。ハダノリが帰ってきたころはもう、クレジットカードが当たり前になっていました。

――逆にやっていて面白いことは何ですか。
ハダノリ:海外のお客さんから、結構注文が来ます。これはインターネットならではですね。例えばニュージーランド在住の日本人から、日本の知り合いへのプレゼントとして送るワインの注文を受けたり、日本に来るときのために「~日に~~ホテルに配達して」といった注文を受けたり。

――以前は力を入れていたメルマガ、今はそうでもないですね
ワッシー:大勢の人に受け入れてもらえるようなものばかりを書いていると面白くなくなってしまいます。一方で、マニアックなものばかり載せていると、興味を持つ人が減ってしまいます。
 今はFacebookでイベントをやったり、スタッフがワイナリに行ったときの様子をリアルタイムでブログに載せたり、周年イベントでスタッフそれぞれがプレゼントを企画したり、といった、コミュニケーションを重視する方向に力を淹れるようになっています。今回、東京で初めてのワイン会を開くというのも、コミュニケーションのためなんです。

――パシフィック・ワイン・セラーズやピノノワール・オンラインといった派生的な店を始めたのはなぜですか。
ワッシー:ニッチなワインを多く紹介しようとすると、在庫の問題が出てきます。この2つの店では不良在庫を持たないように、問屋と協力して、問屋の倉庫の近くに店を持ち、注文があると問屋に取りに行くような仕組みになっています。
 なので、実はこれらのショップはWassy'sの在庫とは別扱いになっています。同じワインを扱っていても在庫は別々です。

関連サイト:
オンラインWassy's本店
オンラインWassy's楽天市場店
オンラインWassy's Amazon店
パシフィック・ワイン・セラーズ
ピノノワール・オンライン
ワインショップ オンラインWassy's ワシ等の日々。(ブログ)
Wassy's Facebookページ
オンラインWassy's (winestoreWassys) Twitter

インタビューを終えて:
ワッシーさん、ハダノリさんともども、ネットの上では以前から交流いただいています。しかし、こうやってじっくり話を聞く機会というのは意外とないものなので、いろいろと話を伺えて面白かったです。

Wassy'sのサイトのワインの紹介は比較的あっさりしています。特に、カリフォルニアワインを得意とする他のショップ、例えば柳屋やカリフォルニアワインあとりえと比べると、こんなシンプルでいいのか、と思ってしまうほどです。あまりマニアックになるよりも、多くの人に支持されるショップでありたいという気持ちからそうしているのだろうと、改めて思いました。

ハダノリさん初め、スタッフが登場するブログはかなり面白いです。TwitterやFacebookページでフォローするのもお薦めです。これからも関西の雄としての活躍を期待します。

ああ、そういえばレストラン関係の話を聞くのをすっかり忘れていました。それはまたいずれ。
Date: 2014/0618 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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ロバート・モンダヴィとオーパス・ワンで35年間働いたベテラン・ワインメーカーが自身のワイナリを始めました(Opus winemaker launches his own brand)。

ワインメーカーの名前はマイク・ファーマー。ワイナリはミドルネームを取ってユークリッド(Euclid)といいます。1979年にオーパス・ワンができたときにセラー・ワーカーとして入り、アシスタント・ワインメーカーにまでなりました。その後はロバート・モンダヴィでも働いていました。自身のワイナリに注力するために、このたび退職したとのことです。

ユークリッドの最初のヴィンテージは2009年。友人や家族に行き渡る分くらいしかなかったとのことです。2010年には量を増やし、ワインもカベルネ・ソーヴィニヨンだけでなくシラーを加えました。カベルネ・ソーヴィニヨンはハウエル・マウンテンのクラーク・クロードンの畑から、シラーはシエラ・フットヒルズの畑からブドウを得ています。どちらも250ケース。

かつての上司であり同僚であったティム・モンダヴィも激励の言葉をかけています。
Date: 2014/0616 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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ソノマのRussian River Valleyのワインメーカーたちが領域をいくつかの「neighborhood」に分けることについて、イベントで議論しました(Russian River Valley winemakers consider split into neighborhoods | The Press Democrat)。

Russian River Valley(RRV)は、ソノマでも最高のピノ・ノワールやシャルドネを生み出す地域として、その地位を確立しました。最も成功したAVAの1つといっても過言ではないでしょう。

半面、領域が広くなりすぎて、1つのAVAと呼ぶには多様になりすぎているといった批判もでてきました。実際1983年にAVAができたときは9万6400エーカーだったものが、2回の拡張を経て2011年には16万9029エーカーと、1.75倍に広がっています。ナパ・ヴァレー全体が約22万5000エーカーだといいますから、3/4ほどの面積になります。

イベントでは、一番北の、海から遠く暖かいところをMiddle Reach、中間をLaguna Ridge、一番涼しいところをGreen Valleyとする案が話し合われました。このほか、Santa Rosa PlainやSebastopol Hillsといった「neighborhood」も候補に上がったようです。

実際問題としては、既にAVAとして存在しているGreen Valleyとこの「neighborhood」の使い分けをどうするかとか、既にRRVに包含されているChalk HillのAVA、一部が重なっているSonoma CoastのAVAはどうするんだ、といったこともあるでしょう。今回議論したneighborhoodが実際に地域のわけかたとして機能するには、いろいろな壁が生じてきそうな気がします。

もちろん、そんなことは百も承知の上で話し合っているのですから、何か前向きな一歩が出てくるといいだろうな、と思っています。

ついでにいうと、RRVを分けるのもいいが、その前にSonoma Coastを何とかしようよという気もします。True Sonoma CoastとPetaluma Gapに分けてしまうとか、どうでしょう?
Date: 2014/0615 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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常々思っていることですが、ワインボトルって大きすぎます。普通の人にとっては、750mlというサイズを一回で飲み切ることってありえないでしょう。もちろん飲み切らないで何日かかけて飲んでもいいのです。実際僕も3日か4日かけて1本開けるのが普通ですから。

でも、その間も保管状態に気を配らないといけません。冬ならば部屋の隅に置いておくだけでも大丈夫ですが、夏場なら冷蔵庫は必須です。そのときも場所ふさぎなことたまりません。

米国では、若い世代も結構ワインを飲んでいるようですが、日本では若い世代はワイン飲まない比率が上がっているような気がします。統計的データを見ているわけではありませんが、カリフォルニアワインを好きな人、というくくりで見ても、20代30代の人はすごく少なそうに感じています(このサイトを見ている人で20代30代の方はぜひご連絡ください)。

僕の意見としては、若い世代がワインに向かわないのは、その面倒くささのためです。だって、ビールや酎ハイなら近所のコンビニで冷えたものが売っていて、缶を開けたらすぐ飲めるのに、ワインは大きくて思いし、飲むのに適温になっているわけでもない。さらにグラスを用意しないといけない。スクリューキャップのワインでなければコルク抜きも必要になる。おしゃれ感を演出したいといった欲望でもないと、なかなか飲む理由がないと思うのです。

もっと気軽にワインを飲めるようにするには、1/3か1/4のサイズで、缶かペットボトル(色が見えるという点ではペットボトルがベター)のものが必要というのが持論です。

サントリーとかメルシャンなど、日本のメーカーにぜひその辺りは取り組んでもらいたいと思っていたのですが、なんとカリフォルニアワインでありました。トリンケロ・ファミリーが作るロング・ロックスというワインです。

終売特価の半額で24本入りが税込み4795円。1本約200円です。この価格ならビールと遜色ありません。24本入りはやや多いので、半分の12本入りくらいにしてくれるとさらに嬉しいところですが。

白(シャルドネ》は売り切れてしまったようですが、赤(カベルネ・ソーヴィニヨン)はまだあります。


日本のメーカーも、こういうのもっと出してください
Date: 2014/0613 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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アイコニック ワイン・ジャパンは創設して約2年という、まだ新しいインポーターです。現在のところカリフォルニアワインだけを輸入しています。扱っているワイナリは、さほど有名でないところが多く、私も今回のインタビューまで知らなかったワイナリの方が多いくらいです。

・アデレーダ・セラーズ(Adelaida Cellars)
・アルタ・マリア・ヴィンヤード/ネイティブ9(Alta Maria Vineyards/Native9)
・バレル27・ワインカンパニー/ミクプライス・マイヤーズ(Barrel 27 Wine Co./McPrice Myers)
・エバレー・ワイナリー(Eberle Winery)
・ロンゴリア・ワイン(Longoria Wine)
・モーガン・ワイナリー(Morgan Winery)
・パリ・ワインカンパニー(Pali Wine Co.)
・ピーチーキャニオン・ワイナリー(Peachy Canyon Winery)
・プレスキール・ワイナリー(Presqu'ile Winery)
・サムサラ・ワインカンパニー(Samsara Wine Co.)
・スプリング・マウンテン・ヴィンヤード(Spring Mountain Vineyard)
・ゾトヴィッチ・セラーズ(Zotovich Cellars)

その代わり、扱っているワインはどれもコスト・パフォーマンスの高いもの。定価で2000~5000円というレンジのワインが中心になっています。

社長は日本に来て20年以上になるというアンドリュー・ダンバーさん。誰もが名前を知っているような一流企業でも働いていたダンバーさんがどうしてワインの輸入を始めたのか。インタビューをお読みください。
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――日本に来たきっかけは何ですか。
ダンバー:大学で空手を始め、日本に興味を持ったのが最初の理由です。国際ビジネスを勉強したいという目的もあり、大学の交換留学プログラムに応募し、専修大学に4か月間ほど留学しました。その後アメリカにもどり地元の大学を卒業後、再度来日し、語学を学びながら仕事を始めました。1990年のことです。


――日本で就職したのですね。
ダンバー:国際ビジネスをやりたいと思い、日本で就職しました。最初はイタリアから建材を輸入する会社でした。父が建築家だったので、建築の図面を読むことができ、それが役立ちました。
 建材はイタリアのトスカーナなどから輸入していました。大きな案件のコンテナが入ってきたとき、お祝いに現地イタリアの会社がワインを建材と一緒に送ってくれました。ところが、ワインの輸入は建材とは異なり、細かい届けが必要で、ワインの通関が済まないと建材も受け取れなかったため、急いでワインの輸入に必要な手順を調べました。今考えると、これが今の仕事に役に立ちました。なお、その後はワインを送るときは別送にしてもらうようお願いしました。
 生まれ育った米国のネブラスカではワインはほとんど飲まなかったのですが、これをきっかけでワインが好きになりました。イタリア人との交流も多く、イタリア料理を食べに行ったり、イタリアワインを勉強するようになりました。
 その会社には4、5年いましたが、営業の仕事がやりたくて転職しました。インターネットの検索の会社で検索キーワードを売ったり、旅行業の会社で働いたり、ワーナーミュージックで事業開発として着うたや着うたフル、iTunesなどデジタル音楽のビジネスをやったりしました。ワーナーでの仕事は少人数で新しいことに取り組む、やりがいがあるものでした。
 アイコニックを始める直近はシマンテックでコンシューマ製品の統括本部長でした。初めてのAndroid向けセキュリティ製品などを手がけました。

――いろいろなことをされていたのですね。
ダンバー:将来は自分の会社をやりたいと思っていました。そのために幅広い仕事ができる会社を選んでいたのです。また、先ほど挙げたもの以外に旅行の仕事をしているときもありました。そのときに、妻と知り合いました。2人で旅行に行くときはワインの産地に行くことが多かったです。

――そしてワインの輸入を始めた。
ダンバー:ワインに関係する仕事をするのは1つの夢でした。ワインと旅行を組み合わせたり、ワインカントリーでB&B(民宿)をやることなども考えました。2012年ころは円高のピークであり、輸入を始めるチャンスだと思いました。円高がいつまでも続かないことは分かっていましたが、始めるときの条件としては有利だと思いました。

――最初に飲んだのはイタリアワインだったとおっしゃっていましたが、カリフォルニアワインを選んだのはなぜですか。
ダンバー:兄弟がカリフォルニアのサンフランシスコやロスアンゼルスにいたこともあり、カリフォルニアには何回も行き、その度にワイナリにも通っていました。
 兄がロサンゼルスに、妹がサンフランシスコに在住しており、二人とも熱心にワイナリーの情報を送ってくれたり、試飲会へ足を運び、レポートをしてくれます。二人とも心強い存在です。

――奥様の反対はなかったですか。
ダンバー:なかったです。それまでの仕事で、私が事業を立案する力があることを妻は知っていたので、事業の予定をちゃんと説明して、と言われました。そこで綿密な事業計画書を作って説明しました。今は注文・出荷や宣伝物の作成などを妻が担当しています。

――設立はいつでしたか。
ダンバー:半年くらい準備に時間をかけ、2012年7月に設立しました。ワインの輸入許可が下りたのが2012年9月、10月に最初のワインが入荷しました。

――最初に輸入を始めたワイナリはどこですか。
ダンバー:10社同時に始めました。非常に大変でした(笑)。

――どのように10社を決めたのですか。
ダンバー:2012年7月に、カリフォルニアに行って、多くのワイナリの人に会いに行きました。現地に行ってからも情報収集をして、合計30ほどのワイナリで輸出の意向を聞き、サンプルを送ってもらう手はずを整えました。
 こうして集まった80本ほどのワインを8月にまとめて試飲しました。近所のイタリア料理屋のシェフや、友人にも手伝ってもらい、2日かけて1日めの味わいと2日めの味わいをそれぞれランク付けしました。
 最初の試飲会に間に合わなかったワインを含めると、全部で100本以上のワインを試飲しました。その中から10ワイナリ15本を選んだのです。

――ワイナリを選ぶときの基準は何かありましたか。
ダンバー:少量生産で丁寧な作りをしているワイナリを選んでいます。サステイナブルな作りももちろんですが、その土地やテロワールを象徴する、または生産者の思いやこだわりが表現されている、そんなワインを日本に紹介したいと思っています。社名の「アイコニック」はその意味で付けました。

――セントラル・コーストのワインが多いですね。
ダンバー:他社と差別化するときに考えたとき、セントラル・コーストのワインはまだあまり日本に紹介されていないし、価格的にもいいものがたくさんあると思いました。もちろん、ナパやソノマ、メンドシーノのワインも好きですが、セントラル・コーストには新しいワイナリを紹介するチャンスがたくさんあります。せっかくカリフォルニアのワインを輸入するのですから、カリフォルニアワインの世界が広がるようなものを選びたいという気持ちもありました。
 このほか、1つの地域に集中すると、輸送コストを抑えられるというビジネス上のメリットもあります。
 これからもセントラル・コーストが中心になるとは思いますが、ナパやソノマからもゆっくりと吟味して選びたいと考えています。

――それほど名前が知られていないワイナリが多いですが、売るのは難しくないですか。
ダンバー:味で売るしかないです。そのためには実際に試飲をして納得して買ってもらうようにしています。よく「シラーは売れないよ」と言われるのですが、店頭試飲に出すといつも売り切れます。コスト・パフォーマンスがいいのでよく売れます。
 また、ワインの価格帯では2000~4000円で、美味しいものを探しだしています。2000円より安いと、ブドウの品種の特徴があまり出なかったりします。2000~4000円だといいものが見つかります。また、これはレストランでグラスワインとして出せる価格帯です。これより高くなってしまうとグラスワインで出すのが難しくなります。レストランでグラスワインを気軽に楽しんでほしいと思っているので、この価格帯のものを重視しています。
 毎年4月~5月に行われるカリフォルニアワイン・バイザグラス・キャンペーンがあります(レストランでグラスワインとしてカリフォルニアワインを出してもらうキャンペーン、優秀店は表彰される)。今年は、このキャンペーンのためにロゼでいいものが欲しくてプレスキールを新たに増やしました。ここはサンタ・バーバラのサンタ・マリア・ヴァレーにある比較的新しいワイナリですが、2月に瓶詰めが終わったものを急いで輸入してキャンペーンに間に合わせました。ピノ・ノワールのロゼで、とてもいいものです。
 今回、もう1つロゼを輸入しました。アデレーダというワイナリで、パソ・ロブレスでローヌ系ブレンドのロゼです。これもとても美味しくて、試飲してすぐに予約して、バイザグラスに間に合うように輸入しました。予約した後、Wine Advocate誌で90点を取りました。
 どちらもとても売れ行きがよく、もう売り切れるところです。

関連サイト:
アイコニック ワイン・ジャパン 
Facebookページ 
オンライン・ショップ(6月14日オープン予定) 

関連情報:
2014年6月21日にイベントがあります。アイコニックのワインを試すチャンスなので、ぜひ参加してください
日時:6月21日(土)17:00~
会場:レストラン&バー トルバドール 横浜市青葉区新石川3-16-25 TEL:045-911-3763
会費:6000円(税抜)前日までの予約の場合。当日は6500円
デザートを含む4コースのお食事と10種類のワインからお好きなものを5グラス。いろいろ試飲をしてから決めていただけます。極少量生産のスパークリングや、通常グラスでお出ししていないワインもお試しいただけます。
予約:TEL:045-911-3763 まで

インタビューを終えて:
アイコニックが輸入しているワインは2000円台、3000円台といった従来、日本に輸入されるカリフォルニアワインでは手薄なところが中心。高くても5000円台、6000円台といったところです。すぐにでも飲んでみたいと思うワインがいろいろとありました。 実際、インタビューしながらパリ(Pali)のピノ・ノワールを飲んだのですが、定価3200円とは思えない味わいでした。
ダンパーさんは、さまざまな仕事を経験しています。コスト・パフォーマンスの高いワインを日本で飲めるようにしたいという情熱とともに、それをきちんとビジネスとして続けていくための冷静さも併せ持っていることを感じました。
なお、6月21日にイベントをやるレストランは今回インタビューで使ったところです。ハンバーガーやケイジャン料理、テックスメックスなど気のおけないアメリカ料理が楽しめるいいところです。
Date: 2014/0610 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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ナパの夏の始まりを告げる風物詩、オークション・ナパ・ヴァレーが開催され、オークションの落札総額が1840万ドルと、前年の1690万ドルを超え、最高値を更新しました(Auction Napa Valley Breaks Record Second Year in a Row Raising $18.4 MillionNapa Valley Vintners Bring It Home at Auction Napa Valley 2014、昨年についてはAuction Napa Valley、1690万ドルを集め、記録を大幅に更新を参照)。

一昨年までの最高は1050万ドルでしたから、昨年の1690万ドルも大幅な記録更新として業界を驚かせたものでした。昨年は最後にホスト役だったスタッグリン・ファミリーが子供の精神病研究のための寄付を呼びかけ350万ドルを集める(同家の長男が統合失調症を患っています)といったものがあったことも寄与しており、今年は記録更新はないだろうと思われていました。なお、オークション・ナパ・ヴァレーの収益はすべて寄付されます。

落札の内訳はメインのライブ・オークションが1265万ドル、前日のバレル・オークションが170万ドル、ネットで参加できるEオークションが40万ドル、そしてFund-A-Needという見返りなしのものが365万ドル。

高額落札ロットはライブ・オークションが
• Raymond Vineyards $840,000
• Mayacamas Vineyards $660,000
• Promontory $600,000
• Napa Valley Vintners and Lexus $580,000
• Opus One $550,000
• Araujo Estate Wines $520,000
• Darioush and Robb Report Magazine $440,000
• Casa Piena $420,000
• Chappellet Vineyard $410,000
• Lokoya $400,000
• Gargiulo Vineyards, Silver Oak and Twomey Cellars $400,000

バレル・オークションが
• BRAND Napa Valley $83,050
• Shafer Vineyards $55,200
• Continuum Estate $52,750
• Gargiulo Vineyards $51,400
• Spottswoode Estate Vineyard & Winery $46,400
• TOR Kenward Family Wines $39,850
• Joseph Phelps Vineyards $34,300
• Cardinale $33,800
• Stone The Crows $31,650
• Kongsgaard $30,750

Eオークションが
• Continuum Estate, Freemark Abbey, Mayacamas Vineyards & Staglin Family Vineyard $21,000
• Sherwin Family Vineyards $15,650
• Grgich Hills Estate $12,050
• Napa Valley Vintners $10,150
• Domaine Chandon $9,100
• Levy & McClellan $8,750
• Benessere $8,150
• Heitz Wine Cellars $8,050
• Larkmead Vineyards $7,850
• Pine Ridge Vineyards $7,200
• B Cellars $7,050

なお、ライブ・オークションの大半はワインだけでなくワイナリ・オーナーとの旅行や食事などを伴った「人生に一度きりの経験」を偉っるようなものです。

Date: 2014/0608 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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故ロバート・モンダヴィの長男であるマイケル・モンダヴィがカーネロスにあるワイナリを売却しました(Michael Mondavi sells Carneros Winery - Wines & Vines - Wine Industry News Headlines)。

ワイナリを売却したといってもワイン作りをやめるわけではなく、あくまでもワイナリの建物を売ったということだけです。実際には、今後数ヶ月でナパの別の場所に新しいワイナリを作る計画になっています。

ただし、今年の醸造に関しては新ワイナリではなくカスタム・クラッシュで行うことになるようです。

売却の理由としては、カーネロスの設備がマイケル・モンダヴィが必要としている2万ケース程度に対して大きすぎたということを挙げています。
Date: 2014/0606 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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2週間くらい前のニュースですが、Sine Qua Nonのロゼが歴史的高額で落札されました(Bottle of California Rosé Sells for $42,000 )。

オンライン・オークションのWineBidで1995年のQueen of Heartsというロゼが3万7200ドルで入札され、手数料を入れると4万2780ドルに達したそうです。

このワイン、300本だけ作られたもので、基本的には市販されていません。大部分は友人や知り合いにギフトとして譲渡されたものだといいます。

Sine Qua NonのオーナーであるManfred Krankleも、残り1本しか持っていないワインとのこと。希少性という意味では高額の落札も理解できると言っています。

それにしてもすごいですね。
Date: 2014/0604 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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コルクを抜かずにワインを注げるようにし、中身をフレッシュに保つというCoravinが登場して1年弱。安全性の懸念が生じています(
Safety Warning Over Coravin)。

Coravinについては以下の過去記事もご覧ください。
一度開けたワインを何年間もフレッシュに保つ革命的な新製品「Coravin」が登場
グラスワインに革命を起こす「Coravin」、Vinographyにレビュー掲載
グラスワインに革命起こすCoravin、米国以外でも購入可能に、ただし日本は含まれず
Coravinの輸出対象国に日本が入っていない理由が判明しました

今回生じた安全性の懸念とはCoravinを使ったときに、ボトルが爆発する可能性があるというもの。これまで7件の事故が報告されているそうです。メーカーでは、750mlの普通のボトル以外では使わないよう呼びかけています。7月には問題が解決する見込みだといいます。

Coravinは今年エジソン賞の金メダルを受けています。日本への輸入が待ち望まれます。