Archives

You are currently viewing archive for September 2014
Date: 2014/0926 Category: 読書感想
Posted by: Andy
Comments
カリフォルニアのカベルネ・ソーヴィニヨンの最高峰の1つであるシェーファーのヒルサイド・セレクト。カリフォルニアワインのファンであれば、だれもが憧れるワインでしょう。

シェーファーのすごいところは、ヒルサイド・セレクトだけでなく、スタンダードなカベルネ・ソーヴィニヨンや、シラー、メルロー、シャルドネといった品種でも一級品のワインを作り続けていることです。

このワイナリーの足跡を、創設者ジョン・シェーファーの息子であり、現社長(以前はワインメーカーも務めました)のダグ・シェーファーが綴った本が『ナパ奇跡のぶどう畑 第二の人生で世界最高のワイナリーを造りあげた<シェーファー>の軌跡』です。

本書の読みどころは大きく分けて2つあります。1つは1970年代から90年代前半の、ナパが成長しながらも模索を続けていた時代の雰囲気がよくわかること。もう1つは、シェーファー・ヴィンヤーズというビジネスを発展させていくビジネス書としても興味深く面白いものであることです。

シェーファーが移住してきたころはまだスタッグス・リープという地域は確立しておらず、ナパでも「はずれ」の方でした。それがパリ・テイスティングなどを経て、注目されるようになり、AVAとしても認定されました。このAVAの線引きのかけひきややり取りなどは、現在でもさまざまなAVAで繰り広げられているものと共通しており、興味深いものでした。

また、1980年代にはナパのカベルネが「フードワイン」の時代となり、軽くアルコール度数が低いものを目指していました。これも現在のIPOBと共通するところがあり、時代は繰り返すのだなあと思いました。

ビジネス面では、ワインメーカーのイライアスへの権限譲渡や、2000年に立てた10年計画、などが興味深いところでした。

シェーファーについては、シカゴの出版社からの転身ということは知っており、何となく実業界で成功した金持ちの道楽で、ダグも2世のボンボンなのか、といった勝手なイメージを持っていましたが、本書を読むと想像していた以上に真摯にワイン作りに取り組んできたことがよくわかります。ダグにしても、当初はシェーファーで働く気は全くなく、他のワイナリで仕事をしていましたし、ワインメーカーに就任した直後には、衛生上の問題が生じて、すべてのワインをバルクで売り払わなければいけないような状況にも陥りました。苦労知らずでもなく、ワインメーカーというハードな仕事を背負う責任感をしっかり持った人であることがわかりました。

シェーファーのファンはもちろんのこと、ナパやカリフォルニアワイン好きであれば、きっと興味深く読める本だと思います。400ページ近い本ですが、面白くてあっという間に読み終わってしまいました。なお、電子書籍もあり、大分安くなっています(気付かずに紙の本を買ってしまって後悔してます)。

最後に、訳者の野澤玲子さん、本書の上梓後に亡くなられたとのこと。お悔やみ申し上げます。


Amazon


Kindle版


楽天ブックス
ナパ奇跡のぶどう畑

ナパ奇跡のぶどう畑
著者:ダグ・シェーファー
価格:2,160円(税込、送料込)
楽天ブックスで詳細を見る

同じページからKobo版も購入できます

Date: 2014/0921 Category: 読書感想
Posted by: Andy
Comments
楽天Koboの電子書籍もお買い物マラソンの対象になっています。全商品ポイント5倍のほか、全商品20%引きのクーポンもあります。1000円以上買えば「買いまわり」のポイントも増えます。Koboの電子書籍はKobo端末だけでなく、パソコンやスマートフォン、タブレットでも読めますので、安く本を読みたい人にはお薦めです。

前記事で紹介した21日限定の3倍ポイント
楽天イーグルス&ヴィッセル神戸がW勝利、エントリーはこちら

お買い物マラソン自体へのエントリーも忘れずに
お買い物マラソンのエントリーはこちら

で、今回の目玉は限定2700品が50%引きというクーポン
エントリーはこちら
対象書籍のうち文芸書は、有川浩さんの「阪急電車」があるくらいで、あまり面白くなかったのですが、意外と充実していたのがビジネス書。しかも、よくあるような自己啓発ものだったり、つまらないハウツーものだったりではなく、すごくきちんとした人が書いた、その道のバイブル的な本があります。(僕がいきなりビジネス書のことを書くと、違和感があるでしょうが、実は仕事ではこのあたりのことを見ているので、決していきあたりばったりで書いているわけではありません)

ロジカル・シンキングのバイブルと言われている本です。論理的思考力やコミュニケーション力を高めたい人に。


著者は競争戦略やイノベーションの研究では日本でトップクラスの人です。戦略立案を考える人に。


著者は日本におけるファシリテーション教育の第一人者です。ファシリテーションは簡単に言うと会議の進行をスムーズにすることですが、それにとどまらない問題解決に役立ちます。



バフェットからの手紙 [第3版]

バフェットからの手紙 [第3版]
著者:ローレンス・A・カニンガム
価格:1,700円
楽天ブックスで詳細を見る

これは有名な本です


Rubyの開発者として名高いまつもとさんの本です。雑誌連載をまとめたもの。


スティーブ・ジョブズのイノベーションを解説した本です


最後はおまけ。大江麻理子アナと結婚した松本大さんの本です。