パリスの審判」の著者である,ジョージ・テイバー氏が新しい本を書きました。今度の題材はコルクに代表されるワインのストッパー(クロージャー)。こちらの記事によると,小説のように綴られているそうです。例えば所謂「ブショネ」の原因物質であるTCAを発見したスイスのHans Tannerという学者にその成り行きを聞いているのですが,コルク業界からの反発など,様々な妨害がそこにはあったそうです。スクリューキャップなど,他の方式についても歴史を紐解いているそうです。


この本を受け,ナパでは「The Great Cork Debate」と題されたパネルディスカッションも開かれました。コルク業界からは世界のコルクの25%を作っているというAmarim CorkのCarlos de Jesus氏が,コルクが環境に一番優しいと主張。一方,スクリューキャップの代名詞的存在であるStelvinを作るAlcan Packaging CapsulesからはBruno de Saiziu氏がニュージーランドでは既に95%がスクリューキャップになっていることや,北米での伸びが著しいことなどを説明しました。

特にここでの結論はなく,それぞれ言いたいことを言うような感じだったようですが,コルクも以前よりは品質が上がってきており,消費者にとっては以前よりもよい状況になってきているようです。