サイドバイサイドで比べて飲んだわけではないのですが、最近飲んだ優秀な2000円台のシャルドネを2つ紹介します。

Foxglove(フォックスグローブ)はWine Advocate誌で「安旨ワインのトップの1つ」と評されているワイン。兄貴分のNeelyとは異なり、樽を使わないステンレス発酵であり、マロラクティック発酵もしないという作り。リッチなシャルドネの方程式を敢えて避けているわけですが、結果としては、とてもデリケートで、でも芯の通ったシャルドネになっています。酸のきれいさが際立っています。樽を使わない「すっぴん系」を探している人にはお薦めです。

一方、La Follette(ラフォレ)はFlowers、TandemやLa Cremaなどで名を馳せたGreg La Follette氏のワイナリ。単一畑ものもありますが、飲んだのは「North Coast」のもの。このシャルドネは樽を使用していますが、樽のニュアンスはほとんど感じられない、これも酸がきれいなワイン。Foxgloveより、ややリッチな感じがあるのが樽の効果かもしれません。どちらも2000円台としては優れたシャルドネですが、どちらかというとこっちの方が好きかもしれません。

2つとも、甘くてリッチなカリフォルニアタイプのシャルドネとは大きく違うスタイルです。近年のカリフォルニアのシャルドネを象徴する2本と言ってもいいのかもしれません。