X(Twitter)で知り合ったワイカン(@wine_cam)さん / Xにお誘いいただき、カリフォルニアとオレゴンの古酒を飲む会に参加してきました。ワインは米国在住のワイカンさんが、ハンドキャリーされてきたものです。お店は上野駅の「ブラッセリー・レカン」。料理はおいしいし持ち込み料無料という素晴らしいレストランです。



最初はオレゴンのソーター(Soter)のロゼ泡です。ヴィンテージは2005年。コルクは結構もろくなっていましたが、泡はまだちゃんとしていました。

このスパークリング・ロゼ、すばらしかったです。特に残っていたのを会の終わりごろに飲んでみたらイチゴミルクのような味わい。個人的には以前に飲んだウルトラマリンのロゼと並ぶくらい美味しい。

この日は白はなく、この後ピノ・ノワールが5本続きます。

最初のピノ・ノワールはナパのエチュード(Etude)の2000年。これは私的にはムネアツな展開で、最初のソーターと、このエチュードはどちらも同じワインメーカー、トニー・ソーターのワインなのです。このエチュードの2000年、予想以上に若々しく、まだチャーミングさが残るワインでした。

この後はカレラ(Calera)のReed 1997。やっぱりカレラは熟成していいですね。腐葉土とかマッシュルームのニュアンスも出ており、ストラクチャーも結構しっかりありました。

この後は3本オレゴンが続きます。
1999 Ken Wright Cellars Canary Hill Vineyard Pinot Noir
1998 Cameron Pinot Noir Willamette Valley
1996 Domaine Drouhin Oregon Pinot Noir
ケン・ライトは残念ながら、ちょっとブショネがありました。飲めないレベルではなかったですが、本領を発揮するには至らず。キャメロンはオーガニック栽培でしかも二酸化硫黄を加えていないというワイン。それで26年たっていることを考えると驚くほど健全なワインでした。味わいはこれだけ時間がたっていてもやはりナチュール感があります。好き嫌いは分かれるところがありそうですが、とても面白いワインでした。ドルーアンはなんというか、安定してます。オレゴンのスタンダードといった味わい。

つぎはレーヴェンズウッド(Ravenswood)のピックベリー(Pickberry)ヴィンヤード・レッド・ブレンド1986年です。ピックベリーはソノマヴァレーのサブAVAであるソノマ・マウンテンAVAにある畑。1982年に植樹され、1986年はなんと最初のヴィンテージとなっています。


品種はカベルネ・ソーヴィニヨン50%にカベルネ・フランが40%、メルロー10%。アルコール度数は今では考えられない12.5%です。これはむちゃくちゃ良かったです。「No Wimpy Wines」のスローガンで知られるRavenswoodのワインとしては驚くほどのエレガントさがありました。


最後は1979年のナパのZDのカベルネ・ソーヴィニョン。これが驚きなのですが、ブドウはナパとサンタ・バーバラのものを使っています。なぜカベルネ・ソーヴィニヨンでわざわざ冷涼なサンタ・バーバラのブドウを使ったのかかなり不思議ではありますが、これもまだちゃんと飲めるワインでした。コルクはグズグズで抜栓はとても大変そうでしたが。

この日のメンバーはカリフォルニア好きと古酒好き(若い人が多い)という異業種交流会のような形で楽しかったです。貴重なワインをありがとうございました。