レビュアがロバート・パーカーからアントニオ・ガローニに代わって最初のナパ特集が載ったWine Advocate誌198号。前に書いたように一番のサプライズはDunnの躍進、あるいは再評価でした。

俗に、谷キャブ・山キャブなどと言ったりしますが、ナパでValley Floorと言われる谷底の平地で作られるカベルネ「谷キャブ」は芳醇でタンニンが柔らかく、早飲みできる傾向があります。一方で山キャブはタンニンが硬く、なかなかのみごろがやってきません。

DunnのオーナーであるRandy DunnはWine Spectatorでナパの一匹狼(Maverick)と評されたこともある堅物であり、そのワインはとてつもない長熟型。山キャブの中の山キャブといっても誰からも文句が出ないでしょう。それが評価されたというのは面白いなあと思います。

2007年は2008年よりはまだ飲みやすいようで飲み頃は2017年ころから。まあ最低10年、できたら20年くらいは置いた方がおいしいだろうと思います。以前15年くらいのDunnを飲んだときはかなりガチガチでした。

2007年のレイティングはNapaが95点、Howell Mountainが97点。国内ではHowell Mountainが購入できます。米国でも200ドル近くのところもありますから、値段は現地並みと言ってもいいでしょう。