故ロバート・モンダヴィが最後に手掛けたワイナリーであるコンティニュアム(Continuum)が2016年ヴィンテージでアントニオ・ガッローニのヴィナスと、ジェームズ・サックリングの2媒体で100点を獲得しました。サックリングでは2015年も100点を取っていますが、トップ2メディアと言っていいヴィナスでの100点は初めて。ワイン・アドヴォケイトでも過去最高の99点となっています。既に輸入元は完売で、後は市中在庫のみとのこと。

コンティニュアムのセパージュの変遷を見ると、実はこの評価の特に高い2ヴィンテージではカベルネ・ソーヴィニヨンは半分を切っていて、カベルネ・フランが30%以上も使われています。
コンティニュアムセパージュ

下の図はヴィナスとワイン・アドヴォケイトの評価の遷移。
コンティニュアム評価

プリチャード・ヒルの一番西寄りの地域にあるコンティニュアムやコルギン(Colgin)、オーヴィッド(Ovid)はいずれもナパの中ではかなり多くカベルネ・フランを使っています。例えばコルギンのIXエステートでは20%近くのフランが入ることが多く、オーヴィッドのヘキサメーター(Hexameter)はカベルネ・フランを中心とするブレンドとなっています。

この地域と土壌的に連続性があるオークヴィルの東の斜面でもダラ・ヴァレ(Dalla Valle)のマヤ(Maya)が、カベルネ・フランを多く使っていることで知られており、個人的にはこのあたりが世界でも最高レベルのフランが取れるところではないかと思っています。

コンティニュアムの2015、2016でフランの比率が上がっているのがヴィンテージの特性によるものなのか、それ以外の意図もあるのかは不明ですが(2017ではまた下がっているのでヴィンテージの特性の可能性が高いのかもしれません)、カベルネ・フラン好きとしてはとても気になるワインです。