ソノマ・コーストのフォートロス・シーヴューAVAにはマーカッシンを初め、ウェイフェアラーやピーター・マイケル、ボアズビュー、ハーシュ、フラワーズなど、ソノマというよりもカリフォルニア全体の中でもトップクラスのワイナリーや畑があります。ワインのラベルに書かれることが少ないので、AVAとしては比較的無名ですが、実質的な注目度ではトップといってもいいかもしれません。

その中でも老舗の一つであり秀逸なワインを作り続けているのがペイ(Peay)です。ワインメーカーのヴァネッサ・ウォンはシャトー・ラフィットやブルゴーニュのジャン・グロで修行し、ヘレン・ターリー、マーク・オーベールの後を継いでピーター・マイケルのワインメーカーを務めた才人。夫のアンディ・ペイとその兄弟のニック・ペイの3人でペイを営んでいます。

自社畑のピノ・ノワールからはスタイルの違いによってポマリウム、スキャロップ・シェルフ、アマの3つのエステートのワインを作ります。畑やブロックが分かれているわけではなく、あくまでヴァネッサ・ウォンのブレンド技術によって違いを出しています。ポマリウムは一番濃厚、スキャロップ・シェルフはエレガント、アマはその中間となっています。

フォートロス・シービューのピノ・ノワールはほとんどが1万円を超える価格になってしまいますが、ペイはその中ではかなり格安。現在のワイナリー価格は65ドルしますから、ほぼ現地価格といっても過言ではありません。

ポマリウム2014はヴィナスで93点


スキャロップ・シェルフ2014はヴィナス94点。