Robert Sinskey(ロバート・シンスキー)はナパ・バレーの中でも良質のカベルネ・ソヴィニョンを生み出すことで定評があるStags Leap Districtにあります。ですが,カベルネ・ソヴィニョンよりもピノ・ノワールに力を入れているという一風変わったワイナリです。ワイナリこそ歴史的な理由で,Stags Leapにありますが畑はCarnerosを中心にしており,どちらかというとCarnerosのワイナリとして見た方がいいのかもしれません。
Stags LeapとCarnerosにある畑はすべて有機栽培でビオディナミの農法で作られています。
このワイナリは,いろいろな面で他のワイナリとちょっと違ったスマートさを感じさせます。このワイナリのWebサイトを見るとなんとなくイメージはつかめるのではないかと思いますが,洗練されたすっきりした感じが強いのです。
場所はSilverado Trail沿い。Yountville Cross Rd.との交差点のちょっと南側です。ワイナリの建物自体も重厚と言うよりスマートだし,テイスティング・ルームに入ってもその印象は変わりません。
ワインをテイスティングすると,その印象はさらに深まります。どれも比較的すっきりあっさりした作りです。例えばピノ・ノワールもカリフォルニアにありがちな甘さを協調したものではなく,軽く酸味を効かせた飲みやすいもの。またジンファンデルの「Zinskey」もジンファンデルにしては重すぎず飲みやすいワインです(このワインのラベルにはジンファンデルを守るために立ち上がった『Commander Zinskey』の話が書いてあり,これは結構笑えます)。
有名シェフを招いたクッキング・スクールなども随時開催しており,筆者が行ったときは前日作ったというオードブルをつまみに出してくれました(すごくおいしかったので売っているのかと聞いたらレシピをもらえました)。テイスティング・ルームの人たちは非常に気さくであり,アットホームで気持ちよく過ごせるワイナリです。