Eisele Vineyard(アイズリー・ヴィンヤード)はナパでも古くから銘醸畑として知られていたところです。1964年に植えられた畑で1970年代冒頭はRidge、その後Conn Creek、1970年代後半からは名門Joseph Phelpsがそのワインで一世を風靡しました。BartとDaphneのAraujo(アラウホ)夫妻が、畑を購入したのは1990年。翌1991年がAraujoの最初のヴィンテージになりました。また、この年はJoseph PhelpsのEiseleの最後の年。1年だけは2つのワインが作られたことになります。
2013年にはAraujo夫妻はボルドーのシャトー・ラトゥールなどを持つアルテミス・グループ(オーナーはフランソワ・ピノー)に畑やワイナリを売却しています。
ワインメーカーは、当初は有名なTony Soter(および、Mia Kliein)でした。1993年にFrancoise Peschonを雇い、1996年からは彼女がワインメーカーに。Soterは1998年までコンサルタントを続けていました。2010年からはオーストラリア生まれのNigel Kinsmanがワインメーカーになっています(Francoiseはワイン作りのディレクター)。また、2000年から有名なコンサルタントのMichel Rollandが協力しています。
Araujoのカベルネ・ソヴィニョンは安定した高品質を誇り、1990年代末のカルト・ブーム時には「カルト・ワイン」の一角と見做されていました。ただ、ここのカベルネ・ソヴィニョンは濃くて甘いといったいわゆる「パーカー高得点」のイメージとは外れており、クラシックなカベルネらしいカベルネです。20~30年持つ長熟型でもあります。カベルネ・ソヴィニョンのセカンドワインにAltagraciaがあります。
カベルネ・ソヴィニョン以外ではソヴィニョン・ブランとシラーがあります。どちらもナパの両品種を代表するものの一つ。また、どれもEisele Vineyard 100%です。
近年は環境に気を使ったワイン作りにも熱心で、畑は「バイオダイナミクス」(ビオディナミ)の認証を受けています。