JimとBarbaraのRichards夫妻はテキサス州の育ち。1983年にDuckhorn(ダックホーン)の創設者であるDan Duckhornに紹介されてSpring Mountainにある畑を購入しました。当初は近隣のPride(プライド)にブドウを売り、その後Paloma(パロマ) Vineyardを設立しました。Jimは2009年に亡くなり、息子のSheldonが後を継いでいます。
ここの主役はメルロー。当初は紹介を受けたDuckhornに影響されて選んだ品種でしたが、痩せた土地であるその畑と相性がいい品種だったようです。2001年のメルローはWine Spectator誌で95点を取り2003年のWine of the Yearに選ばれました。このほか、カベルネ・ソヴィニョンも少量ながら作っています。ソノマのブドウを使ったSyrahもあります。
畑の標高は2060フィートから2240フィートとかなり高いところにあり、20エーカーのうち15エーカーにメルローと一部カベルネ・ソヴィニョンが植えられています。メルローには10%程度カベルネ・ソヴィニョンが混ぜられるのが通例です。
家族経営の小さなワイナリであり、Wine of the Yearを取った後、ワインが買えないかどうか尋ねたときも、オーナー自ら丁寧に手紙で返事をくれました。価格も当時からそれほど変わっていない、良心的なワイナリです。