Dunn Vineyards(ダン・ヴィンヤーズ)のRandy Dunnはナパヴァレーの中でも我が道を行くことで知られています。2002年にはWine Spectator誌の「ナパの一匹狼」(Napa Mavericks)特集のトップで紹介されています。西部劇にでもでてきそうな風貌であり、無骨といった言葉が似合います。
そのワインも、人におもねるところのないもの。20年経ってもガチガチに硬いようなカベルネ・ソヴィニョンだけを作っています。例えば1986年のHowell Mountain カベルネ・ソヴィニョンの飲み頃はWine Advocate誌によると2033年まで。実に50年を超えています。
作っているワインはHowell MountainとNapa Valleyのカベルネ・ソヴィニョン。Napa Valleyの方は15%ほど“ヴァレー・フロア”(谷の下部。土地が肥沃で柔らかいワインができる)のブドウを混ぜることで、やや若いときから飲みやすいワインになっています。評価が高いのはHowell Mountainの方。Wine Advocate誌では最高98+、Wine Spectator誌でも最高97点を得ています。Howell Mountainというと、長熟型のカベルネ・ソヴィニョンというイメージがありますが、その確立において、Dunnの果たした役割はかなりのものでしょう。
Randy Dunnは1975年にCaymusのワインメーカーになり、1979年にDunn Vineyardsを立ち上げました。2000年には息子のMichaelもアシスタント・ワインメーカーとして加わっています。娘のKristinaも大学でワイン作りを学んでおり、父親と兄を手助けすることになりそうです。