Lail Vineyards: Inglenookの伝統を引き継ぐ

20世紀半ばにおいてナパでトップ品質のワインを作っていたのがInglenook。その名跡は現在はCoppolaが引き継いでいますが、InglenookのオーナーだったJohn Daniel Jr.の娘であるRobin Lailが作ったのがLail Vineyards(レイル・ヴィンヤーズ)です。

1964年にInglenookが売却された後、Robin LailはYountvilleにあったNapanookという畑を相続しました。しばらくワイン作りからは離れていたものの、夫のJohnが1970年代初頭にワインビジネスに携わるようになりました。Robinも1977年からRobert Mondaviで学び、1982年にフランスのMoueix家とDominusを設立。翌年にはBill HarlanとMerryvaleを作りました。1995年にこれらのワイナリから手を引いて作ったのがLail Vineayardsです。ワインメーカーは有名なPhilippe Melkaです。設立からずっとワインメーカーを務めています。「有名な」といってもMelkaが有名になったのは、Helen Turleyを引き継いでBryant Familyのワインメーカーになった2002年のことですから、Lailのワインメーカーになったのは無名時代。Robin Lailに見る目があったのでしょう。

フラグシップのワインは、その名もJohn Daniel Cuvee。カベルネ・ソヴィニョンベースのブレンドです(100%カベルネ・ソヴィニョンの年も多くあります)。Wine Advocate誌で最高96点を取ったことがある、優れたワインです。パワーで押しまくるタイプではなく、ナパのワインとしては比較的エレガントな作り。

カベルネ・ソヴィニョンと変わらないほど高く評価されているのがソヴィニョン・ブランのGeorgia。ロバート・パーカーは「ブルゴーニュのテクスチャとボルドーの白ワインのアロマを持つ」と評しています。

Blueprintという、比較的低価格(といっても30~50ドルしますが)のカベルネ・ソヴィニョンとソヴィニョン・ブランもあります。こちらは主に購入したブドウで作られています。

テイスティングはYountvilleにあるMa(i)sonryという共同テイスティング・ルームあるいはHowell Mountainにあるエステートで可能です(住所はMa(i)sonryのものを使っています)。Ma(i)sonryは、他のワイナリのテイスティングも提供しているので、試飲したいワイナリを指定して予約するのがいいでしょう。より深いテイスティングを希望する人はHowell Mountainを予約しましょう。

URL
http://www.lailvineyards.com/
メール
info@lailvineyards.com
住所
Ma(i)sonry 6711 Washington Street, Yountville, CA 94599
電話
707-968-9900
Fax
707-968-9911
オープン
毎日
ツアー
なし
テイスティング
要予約