Jayson Pahlmeyer(ジェイソン・パルメイヤー)が友人のJohn Caldwellとワイン作りの探求に乗り出したのはロー・スクールを出た1972年のこと。1980年にCaldwell家がナパのクームズヴィルに持っていた土地を使ってブドウ作りを始めました。
最初のヴィンテージは1986年。近隣にいたDunn VineyardsのRandy Dunnがワイン作りで協力。このワインにロバート・パーカーが94点をつけたことで一躍プレミアムなワイナリになっていきました。Randy Dunnは1993年までワインメーカーを務めました。
1989年から作り始めたシャルドネのワインメーカーだったのがBob Levy。現在のHarlan Estateのワインメーカーです。彼が作った1991年のシャルドネがマイケル・ダグラスとデミ・ムーアが主演の映画「ディスクロージャー」で思い出のワインとして重要な役割を演じ、さらにプレミアム感が増していきました。
Randy Dunnの後を引き継いだのは、これも後に「ワインの女神」とまで言われるようになった超有名ワインメーカーのHelen Turley。それにしても、これだけすごいワインメーカーを有名になる前から使っていたということは、よほど見る目があるのでしょう。彼女の時代にはさらに高品質なブドウを求めて様々な試みがされたそうです。
最終的にはナパのアトラス・ピークとソノマのソノマ・コーストに畑を購入。現在は自社畑を中心としたワイン作りをするようになっています。ちなみにソノマの畑はナパで一番有名なヴィンヤード・マネジャであるDavid Abreuが担当しています。
1999年からはHelen Turleyの元で働いていたErin Greenをワインメーカーに昇格。彼女が現在もワインメーカーを続けています。
ワインはボルドー系のブレンドであるProprietary Redとシャルドネが中心。どちらもWine Advocate誌でコンスタントに95点以上を得ています。メルローでも高評価が多いです。以前は高価格なイメージが強かったですが、ここ10数年値段はあまり変わっていないので、相対的には以前よりもお買い得感が増していると思います。
醸造した樽のうち、Pahlmeyerに使わなかった分をセカンド・ラベルのJaysonとして売っています。ソースは同じですから、かなりお買い得なセカンド・ラベルです。