Girard(ジラード)が最初に設立されたのは1980年のこと。その後、オリジナルのGirardは1996年に有名なグロッサリー・ストアDean & DelucaのオーナーであるLeslie Ruddに買収されて、2000年以降は名前も完全にRudd(ラッド)に変わりました。元のGirardは別の場所でワイナリを始めたのですが、それをさらにPat Rooneyという人が2001年に買収してできたのが現在のGirardです。
Pat RooneyはシカゴのPump Roomというレストランでソムリエをした後、ソノマのCh. St. Jean(シャトー・セント・ジーン)およびKunde(カンデ)の社長を務めた人。その後はDean & Delucaで社長になり、ニューヨーク、ワシントンから全国展開を果たしたとか。Rudd、RooneyとどちらもDean & Delucaで、話がややこしい限りです。
ワインメーカーはLokoya(ロコヤ)でワインメーカーをしていたMarco DiGiulioから、現在はGlenn Hugoという人に代わっています。
作っているワインはカベルネ・ソヴィニョン、シャルドネのほか、ソヴィニョン・ブラン、ジンファンデル、プチ・シラーなど。日本でも比較的入手しやすいワインです。
カベルネ・ソヴィニョンはDiamond Mountain、Atlas Peak、Mt. Veederと山のブドウばかりを使っています。また、プリチャード・ヒルに自社畑を持っています。ジンファンデルは2810フィート(約856m)という高い標高(ナパで一番高いとか)にあるBlue Ridgeという畑、およびCalistogaにあるGodward Hilltop Vineyard(ここはFrog's Leapなどにも売っています)のブレンド。ジンファンデルにはOld Vines(古木の意味)と銘打たれていますが、樹齢は古いもので35年と、それほど高いわけではありません。
こう書くと突出したところがあまりないワイナリのようですが、ワインはナパのものとしては非常にリーズナブルな価格。味わいも安定していいところです。特にジンファンデルはお薦めです。