Scarecrow Wine: Inglenookの遺産を継ぐもう1つのプレミアム・ワイナリ

J. J. Cohnといってもほとんど知っている人はいないだろうと思いますが、「オズの魔法使」の映画はご存知の方も多いでしょう。この映画のプロデューサであり、MGMの制作のトップだったのがJ. J. Cohn。Scarecrow(スケアクロウ)というワイナリ名は「オズの魔法使い」へのトリビュートで付けられたものです。

彼がInglenookのJohn Daniel Jr.に勧められてナパに畑を作ったのは1945年のことでした。ブドウはInglenookを初め、Insignia、Mondaviのリザーブなど様々なナパの超高級カベルネに使われましたが、1996年にJ. J. Cohnが亡くなり、畑や屋敷などの遺産相続の問題が起こりました。CoppolaのRubicon(当時)の隣でもあり、結局Coppolaがこの土地を購入し、畑の大部分はJ. J. Cohnの孫であるBret Lopezに譲りました。そしてできたのがScarecrowです。

畑は大部分が1945年に植えた樹のまま。1960年代に、収量の大きなルートストックへの接ぎ替えが盛んに行われましたが、そのときに替えなかったことがかえってフィロキセラの害からも逃れる理由になったといいます。

ワインはカベルネ・ソヴィニョンを2種だけ作っています。フラグシップのScarecrowとセカンドのM. Etain。最初のヴィンテージである2003年のScarecrowがロバート・パーカーから98点という評価を得たことで、一夜にして有名ワイナリの1つになりました。2007年は100点を得て、新世代カルトとしての位置付けを固めています。

ワインメーカーはCelia Welchという女性。Staglinのワインメーカーとして活躍した後、Scarecrowなど様々なワイナリのワインを作っています。

URL
http://www.scarecrowwine.com/
メール
info@scarecrowwine.com
住所
5055 Solano Avenue, Napa, CA 94558
電話
707-963-3361