スター・ワインメーカーは数あれど、ヴィンヤード・マネージャーのスターといえばDavid Abreu(デイビッド・エイブリュー)が唯一孤高の存在です。ナパの高評価カベルネ・ソヴィニョンの陰にはほとんどAbeuが絡んでいると言っても過言ではないかもしれません。
そのAbreuが自身のワイナリとしてワインを作るのがAbreu Vineyardです。現在、Madrona Ranch(マドローナ・ランチ)、Thorevilos(トレヴィロス)、Cappella(カッペーラ)、Lucia Abreu(ルチア・エイブリュー)の4つの畑があり、それぞれ単一畑のカベルネ・ソヴィニョンを作っています。
Madrona RanchはSt. Helenaの西側、Spring Mountainの麓にある畑。Abreuを有名にした畑であり、1997年、2001年のものがWine Advocate誌で100点を得ています。
2番目の畑がThorevilos。これもSt. Helenaの畑ですが、Madrona Ranchとは反対側でSt. Helenaの東側、Howell Mountainの下にあります。Wine Advocate誌での満点はMadrona Ranchより上で2001年、2002年、2007年にWine Advocate誌の満点を得ています。ちなみにColginのCariadはMadrona RanchにThorevilosを加えたもの。こちらでもWine Advocateで2回満点を取っています。Abreuの畑から計7回の満点ワインが出ている計算です。
CappellaはMadrona Ranchのすぐ南、Lucia AbreuはHowell Mountainの畑です。この2つは2000年代半ばに追加されました。
ワインメーカーと違ってなかなか目立つことが少ない畑の管理者ですが、実績は圧倒的。現代の名匠といっていいでしょう。