Beaulieu Vineyard: 古参のワイナリ。デイリー・ワインから高級ワインまで安心して飲める

Beaulieu(ボーリュー)はBVの略称で知られるナパでも古参のワイナリの一つ。Robert MondaviやBeringerと比べると地味な印象がありますが,ここの「Napa/Carneros」ラインはコスト・パフォーマンスが高く、好きなワインでした。「カベルネ・ソヴィニョン,Rutherford」は在米時に筆者が一番よく飲んだワインだと思います。シャルドネやピノ・ノワールも、悪くはありません。日本ではあまり馴染みがないワイナリですが、歴史もあり、ワインもいいものを作っているので、もっとメジャーになっていいワイナリだと思います。

設立は1900年でGeorges de Latour(ジョルジュ・ドゥ・ラトゥール)という人によるものでした。禁酒法が開けて5年後の1938年にロシア人のAndre Tchelistcheff(アンドレ・チェリチェフ)をワインメーカーに迎えました。同年、設立者の名前を取ったカベルネ・ソヴィニョン Georges de Latour Private Reserveを作っています。これがナパで最初のプレミアムワインと言っていいでしょう。これからチェリチェフが引退する1973年まで35年の間、BVは品質面におけるリーダーであると同時に、他のワイナリのメンター役でもありました。InglenookのJohn Daniel Jr.やRobert Mondaviなどの重要人物が、チェリチェフに習っています。

ワインは大きく分けて4つのシリーズを作っています。一番上が、前述のPrivate Reserve カベルネ・ソヴィニョンに代表される「Reserve」(リザーブ)シリーズ。次がナパ・ヴァレーやRutherford(ラザフォード)のAVAのもの。3つ目の「Maestro」シリーズはGewurtztraminer(ゲヴェルツトラミネール)など、ややメジャーでない品種のもの。生産量もかなり限定されています。4つ目の「Coastal」は普及ライン。

ワイナリの場所はHighway29沿い。Napaから北に上がっていくと,左にMondaviやInglenookがあり,そのちょっと先の右側に赤い字で「Beaulieu Vineyards」とあるのが見えるはずです。

テイスティング・ルームでは、Maestroシリーズのテイスティングや様々なカベルネのテイスティングなどのメニューを用意しています。リザーブのワインは駐車場の反対側の別室でテイスティングできます。

テイスティング・ルームは広く,ワイン・カントリーのさまざまな風景を撮った写真なども飾っておりなかなか楽しめます。階段を下りていくと,おみやげやワインの販売所があります。

Napa ValleyやCoastalといった一般的なワインは大抵のスーパーで売っているのでここで買うメリットはあまりないでしょう。買うのならリザーブなど手に入りにくいものがお勧め。おみやげ類の品揃えもいいと思います。

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毎日
時間
10:00~17:00
ツアー
あり
テイスティング
有料(15ドル~)