ラベルに描かれたカエルのマークで知られるワイナリです。コルクにはカエルの鳴き声を表す「Ribbit」の語が書かれています。2009年に公開された映画「サイドウェイズ」(Sidewaysの日本版)でヒロインが働くワイナリとして登場しています。
設立は1981年。UC Davis(カリフォルニア大学デーヴィス校)で学んだJohn Williams(同名のミュージシャンとは無関係です)が、いくつかのワイナリを経た後に作りました。カエルの養殖池の跡地だったのがFrog's Leapの名前の由来です。
知名度の高さやラベルの雰囲気から、軽い感じでウケ狙いのワインでも作っているように感じるかもしれませんが、実は真逆。ナパにおける有機栽培のパイオニアであり、灌漑も全くしていません(これはカリフォルニアでは珍しいこと)。生産量も6万ケースと決して多くなく、価格もリーズナブルです。堅実に家族経営を続けているワイナリなのです。
ワインは、白はソヴィニョン・ブランとシャルドネ。赤はジンファンデル、メルロー、Petite Sirah、カベルネ・ソヴィニョン、そしてフラグシップのカベルネであるRutherford。さらにロゼと「フロッゲンベーレンアウスレーゼ」というドイツの甘口ワインの名前をもじったデザートワインもあります。
オーガニックなぶどう作りをしているせいか、ここのワインは比較的穏やかな味わいのものが多く感じます。個人的にはこのワイナリではシャルドネやカベルネ・ソヴィニョンといった王道のワインよりも、ソヴィニョン・ブランやジンファンデル、メルローが飲みたくなります。
訪問は予約だけなので、要注意。あまり観光っぽくないところがかえって良い感じです。