1904年にイタリアからの移民Samuele Sebastiani(サミュエレ・セバスティアーニ)が設立したワイナリです。ソノマのダウンタウンから至近距離にあり、観光客にも大変人気が高いところです。筆者にとっては、初めて訪問したのがここ。選んで行ったわけではなく、ツアーバスによるものでしたが、思い出深い場所です。
ソノマでは1919年から1933年にかけての禁酒法の時代にも唯一ワインを作り続けていたワイナリでした。当時は宗教的あるいは医療でワインを使っていました。
1980年台にはサミュエレの孫世代であるSam、Don、Mary Annがワイナリの実権を握り、セントラル・ヴァレーでTurner Road Vintnersというブランドを作り始めるなど、拡大路線に進みました。2001年にはより高品質なワインに注力するためこのブランドは大手のConstellation Brandsに売却。同時期にDonはSebastianiを辞めて自身のブランドを作り、現在ではDon Sebastiani and Sonsとして人気ワインを作るようになっています。
CEOになったMary Annはテイスティング・ルームの改築などに取り組み、ワインもコスト・パフォーマンスの高さで人気を博すようになりました。2008年にはBill Foleyにワイナリを売却しましたが、運営はSebastiani家が依然として行なっています。
ワインの中では評価が高いのがカベルネ・ソヴィニョン。ソノマ郡やAlexander Valleyのものなどがコスト・パフォーマンスの高さで評価されています。また、ちょっと珍しいものでは、やや甘口のSymphony(シンフォニー)というブドウ品種を使ったワインを作っています。