Rodney Strong(ロドニー・ストロング)の創設者であるRodney Strong氏は元ダンサー。21歳でパリに渡り「Lido」でリード・ダンサーを務めるほどの名ダンサーでした。パリでワインやフランス料理に馴染んだ彼は1959年、32歳のときに引退し、パートナーと結婚してソノマにワイナリを作りました。
当時、ソノマ全体でもまだ13番目と新しいワイナリだったRodney Strongは、次々とソノマ北部を開拓していきました。現在、シャルドネで知られるChalk Hillに初めてシャルドネを植え、Alexander Valleyにはカベルネ・ソヴィニョンを、Russian River Valleyにはピノ・ノワールの畑を作りました。ソノマ初の単一畑ワインAlexander's Crownを出したのは1974年のことでした。1983年から84年にかけてChalk Hill、Alexander Valley、Russian River Valleyは次々とAVAとして認定され、Rodney Strongの先見性が証明された形になりました。
Rodney Strong氏は1989年にKlein家にワイナリを売却し、取締役としては在籍していたものの、ワイン作りからは引退しました。2006年になくなっています。
ヘッド・ワインメーカーのRick SayreはRodney Strong氏がオーナーだった1979年にワインメーカーとして就任。それまでは、ナパのBeaulieuの名伯楽André Tchelistcheffに薫陶を受けていたといいます。以来40年以上にわたって、Rodney Strongでワインを作って来ました。
ワインはカベルネ・ソヴィニョン、シャルドネ、ピノ・ノワールが中心。中でもカベルネ・ソヴィニョンはAlexander Valleyの3つの畑の単一畑のワインを出していたり、フラグシップのSymmetryというボルドー・ブレンドのワインを出すなど力が入っています。カベルネ・ソヴィニョンとシャルドネはWine Spectator誌で最高94点、ピノ・ノワールは最高93点を取っていますから、いずれもかなりの実力です。
ワイナリでは、珍しく無料の試飲やツアーのメニューを提供しています。説明を受けず、自分で見て回るセルフガイドのツアーがあるのも珍しいところです。それ以外にも予約のみの試飲メニューなどがあり、メニューが充実しています。また、ピクニック・エリアもあり、テイスティング・ルームで軽食も販売しています。