Small Vines Wines(スモール・ヴァインズ)というのは文字通り小さなブドウの木。通常のカリフォルニアのぶどう畑において、木の列間は2~3mあるのに対し、1m×1mの密植をすることによってブドウの木を小さく育てることを意味しています。
このワイナリを作ったのはPaul Sloanという人。ソノマ生まれのソノマ育ちであり、Santa Rosa Junior Collegeでワイン作りを学びました。有名なDutton Ranchで働き、1998年にSmall Vines Viticultureという畑の管理をする会社を作りました。
カリフォルニアでは密植を試みるワイナリは少なかったものの、Paul HobbsやRed Car、さらにはDuMolといった有名ワイナリの畑を扱うようになっていきました。
さらに転機が訪れたのは2005年。彼自身が植えたMK Vineyardを借りる機会を得たのでした。そこで、当初からの夢の1つだった自身のワイナリも始めることになりました。
作っているのはピノ・ノワールのみ。MK Vineyardの単一畑ものとRussian River Valley。2009年からはRussian River ValleyのBaranoff Vineyardも単一畑のラインナップに加わっています。
Small Vinesのワインは、Pinot ReportやPinotFileといったピノ・ノワールの専門媒体で注目を浴びるようになりました。まだ、知る人ぞ知るといった存在ではありますが、日本にも輸入されています。
筆者は2007年のRussian River Valleyピノ・ノワールを飲んだことがあります。とてもピュアな果実味があり、エレガントながらもフレーバーはしっかりとしている、とてもいいピノ・ノワールでした。