Lynmar Estate(リンマー)は世界的な運送会社であるFritz社のオーナーだったLynn Fritzが始めたワイナリ。1980年に畑を購入し、1990年代からワインを作り始めました。2001年にFritz社をUPSに売却し、Fritz Instituteという災害時の補給などを目的とした会社を立ち上げています。2008年には、ビジター・センターを一新するとともに、サンフランシスコからソノマに引っ越してきています。
2003年にFlowersのワインメーカーだったHugh Chappelleをワインメーカーに迎え、品質が向上しました。その後、Bibiana González Raveという人を経て2012年からのワインメーカーはShane Finley。Copain、Paul Hobbs、Kosta Browneと、錚々たるワイナリを渡り歩いて来た実績があります。このほか、コンサルタントとしてPaul Hobbsが参画するという豪華な布陣です。
自社畑はQuail Hillという1971年に作られた畑。1996年から2005年にかけて71%の樹を植え替えて、品質と熟成のバランスを良くしたといいます。70%がピノ・ノワールで30%がシャルドネ。わずかにシラーも植わっているとのこと。Wine Spectator誌は2011年、ソノマでベストの畑の1つと評しています。
ワインはピノ・ノワール、シャルドネ、シラー、ロゼを作っています。一番力を入れているのはピノ・ノワール。Quail Hillのさまざまなブロックのワインなど自社畑から6種程度、このほか購入したブドウのワインを含めて10種あまりのピノ・ノワールを作っています。Wine Spectator誌では最高94点を得ており、90点以上の評価をコンスタントに得ています。シャルドネは5種程度、シラーとロゼは1種ずつ作っています。
新しいビジター・センターは美しく、外にはピクニックエリアもあります。映画「サイドウェイズ」(日本語版)で4人がピクニックに行ったワイナリであり、景色も良さそうです。金曜日にはピクニックエリアでのランチとワインのペアリングも提供されています(要予約)。また、テイスティング・ルームでもポップコーンやチーズなどのおつまみを注文できます。