Joseph Phelps Vineyards: ワインに詳しい人には一押し

コロラドで建築会社を経営していたJoseph Phelps(ジョセフ・フェルプス)氏が1973年に設立したワイナリ。ボルドータイプのCabernetブレンド「Insignia」(インシグニア)で知られています。

Insigniaはカベルネ・ソヴィニョンと名乗らない(名乗れない)proprietary(プロプライエタリ)ワインの走りです。最初のヴィンテージが1974年ですからOpus Oneよりも5年前です。評論家の評価は非常に高く、1990年~2007年のWine Advocate誌のレイティングを見ると平均94.5、最低91点。安定感も抜群です。また2002年のInsigniaは2005年12月にWine Spectator誌のWine of the Yearに輝いています。日本では、誰が言い出したのか「玄人のOpus One」と呼ばれることもあります。

Insignia以外のカベルネ・ソヴィニョンも極めて高評価。現在単一畑ではOakvilleの東斜面のBackus Vineyard(バッカス・ヴィンヤード)があります。例えば2007年のものはWine Advocateで97(Insigniaは98)、Wine Spectatorで96(Insigniaは96)という高得点を得ています。かつては、このほかEisele(アイズリー) Vineyardという畑のカベルネ・ソヴィニョンを作っていました。この畑は、持ち主がAraujo Estates(アラウホ・エステイツ)に売却してしまったことにより、1991年が最後になっています(1991年だけはAraujoとPhelps両方のワインが存在します)。

シラーなど南仏系のブドウを使ったワインにも早い段階から積極的に取り組んでいました。Le Mistrel(ル・ミストラル)というブランドで人気がありましたが、2008年に売却してしまいました。

このあたりは、自社畑100%への移行や、バイオダイナミクスを使った農法への移行といった方針と関係あると思われます。

2005年にはSonomaにFreestone(フリーストーン)というワイナリを作り、ピノ・ノワールとシャルドネはそちらに移行しています。

以下は以前訪問したときの記録です。

場所がHighway29沿いでもなければSilverado Trail沿いでもないことや予約のみであることから,観光客の数も多くなく静かさを保っています。やや上がったところにあるため景色も抜群です。場所はSilverado Trailのジンファンデル Laneよりやや北側,Taplin Rd.を東(山のほう)に入ってすぐのところです。

予約をしている旨を受付でいうと,その向かいの部屋に通され,そこでワインの解説兼テイスティングが行われます。ワイナリの中をガイドしてもらえる場合もあるようですが,筆者が行ったときはこの部屋でのテイスティングのみでした。テイスティングのワインは6種類出てきました。ここのテイスティングは中身が濃く,ワインが好きで詳しいほど面白いはずです。逆にいうとあまり素人向けではないでしょう。筆者が訪れたときは、幻のワインに近いEisele VineyardのCabernetもテイスティングで出てきました。

ワイナリの裏側,ナパ・バレーを見下ろすところにいくつかピクニック・テーブルがあります。景色がいいため,デリでサンドイッチなどを買っておいて,ここで食べるのもいいでしょう。

URL
http://www.josephphelps.com/
メール
lrusyn@jpvwines.com
Facebook
http://www.facebook.com/josephphelpsvineyards
住所
209 Taplin Road, St. Helena, CA 94574
電話
707-963-2745
Fax
707-963-4831
オープン
毎日
時間
9:00~17:00(月~土),10:00~16:00(日)
ツアー
要予約
テイスティング
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