「ゴッドファーザー」などで知られる映画監督のFrancis Ford Coppolaのワイナリ。19世紀からの名門「Inglenook」(イングルヌック)の名を引き継いでいます。
Coppolaが旧InglenookのオーナーだったJohn Daniel Jr.の邸宅を買収したことから、Coppolaのワイン作りは始まりました。当初は、Inglenookのブランド名を大手メーカーが引き継いで安ワインに使っていたため、Inglenookの創設者であるGustave Niebaumの名を借りて、Niebaum-Coppolaという名称でした。
その後、一般向けのワインはそのまのCh. Souverain(シャトー・スーヴェラン)を買収したワイナリに移行し、ナパではプレミアムワインだけを作るようになりました。それに伴って名称をフラグシップのCabernetブレンド「Rubicon」から取ったRubicon Estateとしました。2011年にようやくInglenookのブランドを買い取り、晴れてInglenookの名前が使えるようになりました。
場所はHighway29沿いでRobert Mondaviの少し北側にあります。
現在のワイナリは1995年にCoppola氏がInglenookの残りの資産を買い取った建物で,2階にCoppola氏の映画で使った小物などが陳列されています。1階には大きなショップとその隣にテイスティング・ルームがあります。テイスティング・ルームの方は,静かにテイスティングをするという雰囲気ではなく,ワインを楽しみながら買い物するというカジュアルな感じです。
また,テイスティング・ルームと反対側,入って左端の部屋はカウンター・バーのようになっており,グラス売りでワインを飲ませてくれる。飲みたいワインが決まっていて,少しでも静かなところで飲みたいなら,こちらがお勧め。ただ結構なみなみ注いでくれるのでドライバは止めたほうがよい。
Coppola
筆者が行ったときには,たまたまCoppola氏がふらっとやってきました。アロハシャツを着込んで,見た目はただの酒好きのおじさんです。椅子に座るとたちまちサインと写真を求める人の列ができましたが,うるさがる様子もなく気さくに応じていました。筆者もあわてて2本ワインを買い,サインをしてもらったが,空けられないワインになってしまったのでした。
Coppolaの、旧Inglenookを大事にし、いいワインを作ろうとする努力は本物です。ワインもいいし、観光目的で行くのには一番のワイナリかもしれません。