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Date: 2008/0527 Category: テイスティング・ノート
Posted by: Andy
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デルタの三日目は二日目よりも少しまとまりがありました。とてもよくなっている,というほどではありませんが,いい感じで果実味が出ていました。やはり2000円のピノとしてはかなりレベルが高いと思います。

リッポン2004はWine Advocate誌でNeal Martin(しつこいようですが,ロバート・パーカーの評点ではありませんので誤解のないようお願いします)が95点を付けており,国内での販売も好調のようです。柳屋には「ニュージー総合/その他/赤部門1位の3冠!2週連続1位!:2007.5.5~5.18」と書いてあります。めずらしく,パーカーの掲示板にもこのワインについてのスレッドが立っています

いいワインだけど95点というのはちょっと上げすぎなんじゃないの,90~91点くらいでしょう,というのが大方の反応です。また,2005,2006についてはあまり好意的なコメントがありません。買っておくなら2004がよさそうです。きれいに熟成するワインのようなので,しばらく置いておくのが吉でしょう。

Date: 2008/0526 Category: テイスティング・ノート
Posted by: Andy
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デルタ二日目は一日目の鮮烈な果実味からするとちょっと落ちた感じ。なんとなく要素がバラバラとした印象です。25度近くまで上がった部屋の中に置きっぱなしだったせいかもしれませんが,ここで報告しているほかのワインの場合も二日目以降の保管状況はさほど変わらないので,ちょっと落ちが早いような気もします。温度自体カリフォルニアのピノよりも少し低めの方があっているような気もします。

「デルタ買うんだったらカリー(Culley)も飲んでみたら」というお勧めもいただいたので,早速購入。これは税込みでも1000円台です。多分今度の週末に飲んでみます。ちなみにWine Advocateではレビューなしで87点が付いています。

Date: 2008/0525 Category: テイスティング・ノート
Posted by: Andy
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先日購入報告をしたNZのDeltaのピノ2007を飲みました。

明るい色調。色は薄め。香りはストロベリー系。味わいも赤系のベリーの味が中心。果実味を楽しむワインでしょう。カリフォルニアのピノで言えば,Carnerosあたりのきれいに作ったレギュラータイプのピノに雰囲気が似ています。例えばAcaciaとかCarneros CreekとかShugとかのレギュラーのもの。SaitsburyもレギュラーかGarnetは似た傾向です。

熟成を楽しむようなワインではありませんが2000円というのは十分安い価格だと思います。



奇しくもshuzさんが同じ日に2006を飲まれています
Date: 2008/0518 Category: テイスティング・ノート
Posted by: Andy
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モンダヴィ翁を悼んでモンダヴィのワインを飲もうかと思ったのですが,手持ちがOpus Oneしかなかったのでちょっと出し惜しみしてしまいました。そもそもナパのカベルネも在庫が減っていますが,その中でうちにあるものでは一番古いHess Collection Cabernet Sauvignon 1989 Mount Veederを開けました。

これはワイナリで購入したもの。ライブラリワインの中で,「どれがお勧めか」と聞いて買ったのですが,それから既に9年。また1989年というのは1988年と並んでコンディションがよくない年として知られています。また,我が家でずっとセラーに入っていたとはいえ,前のセールの不調時も経験しているので状態はちょっと不安があります。

コルクは順調に抜けるかと思ったのですが,残り1cmくらいのところで折れてしまいました。ちょっと噴いた後もあり(セラー不調時のものでしょう),濡れた新聞紙のような香り。不安はさらに増します。残りのコルクになんとかスクリューを刺そうとしたものの,ずるずる奥に入っていく危険な状態。フォークで止めようとしたら,こんどはそこだけ崩れます。

なんとかコルクが落ちるのは避けようと,ビンの口を下に向けてコルクが奥に入らないようにしながらフォークで刺してなんとか引き抜きました。10mlくらいワインがこぼれましたが,これくらいはいたしかたないでしょう。

さて,肝心のワインですが,19年経っているにもかかわらず,色は案外濃い目。逆さにしたりしたせいかちょっと濁りがあります。飲むと第一印象ではやはりちょっと不快な香りを伴いました。ですが,それは一時的なもので,後は問題なし。

ちょっとミンティーな香りにカシスの風味。若干オーク香がありますが嫌味ではなく上品なレベル。ミディアムボディ。おいしいです。

モンダヴィが目指した世界レベルのワインをナパで実現するというのは,確かに達成されていると思います。

ありがとう,ロバート・モンダヴィ。
Date: 2008/0512 Category: テイスティング・ノート
Posted by: Andy
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家で普段飲むワインは概ね2000円以下のものが多い昨今ですが,意外と赤ワインよりも白ワインの方が,選択に苦慮することが多く,ちょこちょこといろんなものを試しています。その中から最近飲んだ2本の感想ですが,1本はNZワイン。このサイトでNZワインの感想を書くのは初めてかな(先日のワイン会のフェルトン・ロードを除く)。

一つは「ジョリエス シャルドネ "リザーヴ" カリフォルニア 2003」。

どうも状態があまりよくなかったのか,少しブショネだったのか,第一印象で,やや苦味を感じます。飲み進めるうちに落ち着いてきておいしくなってきました。軽いのですいすいなくなってしまいます。二日目は熟成が進んで紹興酒のような味わいに。こういった味わいが好きな人もいるでしょうが,あまり得意ではありません。とはいえ軽いせいか珍しく二日で空いてしまいました。

もう一つは「キム クロフォード ソーヴィニヨンブラン マールボロ 2007」。

このワインはWine Advocate誌にも載っています(レビュワーはNeal Martin)。88点。「The 2007 Marlborough Sauvignon Blanc was batch fermented at low temperatures and delivers a subtle, herbaceous nose with a lime-tinged entry, good acidity and citrus mid-palate with hints of passion fruit towards the spicy finish.」とのことです。

最初の印象は,ちょっと甘いかなあ,といったところ。青リンゴのようなやや緩めの酸と甘みを感じます。飲むうちに味が引き締まっておいしさも増してきました。これは4日間,まったく味わいが落ちずにむしろ最後の方がおいしく感じる1本でした。温度は多少低めの方がよさそうです。

ここは樽を使わない「すっぴん」タイプのシャルドネも作っています。日本で今売っているのは2004年ですが2007年はSB同様WAで88点です。Pinotの2006は87点。どれも値段が手ごろなのでまた試してみたいワインです。
Date: 2008/0502 Category: テイスティング・ノート
Posted by: Andy
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先日紹介したChateau SouverainのCabernet 1998を飲みました(ショップは既に売り切れです)。カベルネを1本飲んだのは久しぶりのような気がします。「最近,カベルネの味が分からなくなった」と書きましたが,これ飲んだらやっぱりおいしかったです。濃い紫色で強烈そうなのですが,味わいのバランスがよく,1998年にありがちな青臭いところもありません。4日目まで全くへたらずに飲めました。やっぱりここのカベルネは僕に合っているようです。

最近のヴィンテージは飲んでいませんが今は2004年ものが3000円弱で出ています。ワイナリ価格が22ドルなので高くないです。パシフィックワインンセラーズは送料無料なので頼みやすいと思います。

多分この価格帯のライバルになるのはフランシスカンでしょうね。米国の実売価格はどちらも20ドル弱で同じくらいです。フランシスカンは「オーパスワンの隣」という売り文句があるのに対し,スーヴェランは「知る人ぞ知る」といったところがちょっと弱いでしょうか。

ちなみにWAではスーヴェラン2004は87点。パーカーは「The richly fruity, straightforward 2004 Cabernet Sauvignon Alexander Valley possesses spicy oak, elegant black currant fruit, tapenade, and underbrush characteristics. This tasty, fruit-forward, reasonably good value can be drunk over the next 7-8 years.」と書いています。フランシスカンは2002年までしかレビューがありません。2002年,2001年どちらも「reliable, but unexciting」と書かれてしまっているのがどうなのでしょうか。

というわけで個人的にはスーヴェランを応援させていただきます。