ワインボトルの栓としてコルクが優れている理由として「コルクを通じてワインが空気に触れ,熟成が促進されるから」ということを挙げる人がいます。それは大きな間違いであり,お願いだからそういうことを言うのはやめてくれという記事がAppelation Americaに掲載されていました。反響が大きかったためか,さらに詳しいPart2も書かれました。
筆者であるRichard Grant氏はカリフォルニア大学で農化学のPh. Dを取っている人。1958年にE&J Galloで職を得たのを皮切りに,Beaulieu Vineyard,Monterey Vineyard,Atlas Peak Vineyards,Folie a Deuxといったワイナリでワインメーカーを務めました。現在はナパで自身のワイナリを持ち,スパークリングワインとピノノワールを作っています。
筆者は1960年代から「コルクが呼吸するなんてことはない」と主張し続けているそうなのですが,一向にそういった「思い込み」が減らないため,また声を大にして言う気になったようです。仮にコルクが呼吸するとしたら,ワインは酸化によってすぐにだめになってしまうと筆者は言います。また,内部から5気圧もの二酸化炭素による圧力がかかるスパークリングワインで,二酸化炭素の漏れがないことが,それを端的に証明する一つであるといいます。
また,古いワインを開けたときにエアレーションによって味わいが向上するではないか,だから酸素が必要なのだという意見に対しては,次のように説明します。通常の食べ物は最初から空気に触れた状態になっているのに対し,ワインはボトルの外に出るまでは空気に触れていない特殊な環境にあること。それでエアレーションによって還元香がなくなるという効果が生じること。これはより長期的な酸素との接触によって起こる酸化とは違うこと。
しかし,コルクが全く「呼吸」しないとしたら,スクリューキャップのワインとの差はどう説明したらいいのでしょう。明らかにスクリューキャップのワインではワインがより「フレッシュ」な味わいだったり,還元香が多く残っていることが知られています。
筆者であるRichard Grant氏はカリフォルニア大学で農化学のPh. Dを取っている人。1958年にE&J Galloで職を得たのを皮切りに,Beaulieu Vineyard,Monterey Vineyard,Atlas Peak Vineyards,Folie a Deuxといったワイナリでワインメーカーを務めました。現在はナパで自身のワイナリを持ち,スパークリングワインとピノノワールを作っています。
筆者は1960年代から「コルクが呼吸するなんてことはない」と主張し続けているそうなのですが,一向にそういった「思い込み」が減らないため,また声を大にして言う気になったようです。仮にコルクが呼吸するとしたら,ワインは酸化によってすぐにだめになってしまうと筆者は言います。また,内部から5気圧もの二酸化炭素による圧力がかかるスパークリングワインで,二酸化炭素の漏れがないことが,それを端的に証明する一つであるといいます。
また,古いワインを開けたときにエアレーションによって味わいが向上するではないか,だから酸素が必要なのだという意見に対しては,次のように説明します。通常の食べ物は最初から空気に触れた状態になっているのに対し,ワインはボトルの外に出るまでは空気に触れていない特殊な環境にあること。それでエアレーションによって還元香がなくなるという効果が生じること。これはより長期的な酸素との接触によって起こる酸化とは違うこと。
しかし,コルクが全く「呼吸」しないとしたら,スクリューキャップのワインとの差はどう説明したらいいのでしょう。明らかにスクリューキャップのワインではワインがより「フレッシュ」な味わいだったり,還元香が多く残っていることが知られています。
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あまりランキングを表示する場所を増やすのも見苦しいので,同じ場所でいくつかのランキングからランダムに表示するように変えてみました。オレゴンやワシントンは残念ながらランキングの対象外だったので,現在は,カリフォルニアのほか,ニュージーランド,オーストラリア,日本,ワイングッズを指定してあります。
モントレーにあるContellation Brands傘下のGonzales Wineryがワイナリとしては最大の太陽光発電設備を設置する計画を明らかにしました。
三菱電機の太陽光発電パネルを使い,約1.2mWの発電能力を備えます。
これがどれくらい巨大かというと,日本で巨大な太陽光発電設備として知られている三洋電機の「ソーラーアーク(Solar Ark)」(写真)は長さ315m,東京タワーを横にしたくらいのサイズで最大630kWの発電能力。つまりこれの倍くらいの能力を持つわけです。ただし,ソーラーアークが1320mm×895mmのパネルを5046枚使っているのに対し,今回のものは1658mm×834mmが6358枚。 発電効率も大分上回っているようです。
日本国内ではぱっとしない三菱電機の太陽光発電ですが,ワイナリ関係ではJacuzzi Wineryでも以前採用されています。何か理由があるのでしょうか。
ちなみに世界では発電量30mWの太陽光発電所なんていうのもできています。ヨーロッパでは太陽光発電で作った電力を高値で買い上げる制度が整っているので,農地にしておくより太陽電池を敷き詰めて発電した方が得,なんていうこともあるとか。
楽天がランキングのAPIを公開したので,右のバーに楽天のカリフォルニアワイン・ランキングを掲載するようにしてみました。10位まで分かるのですが,10個だすとかなり長いので五つにしています。
オレゴンとか,ニュージーランドなども出そうと思えば出せますが,表示する場所がありません。3段表示にしてみようかな?
オレゴンとか,ニュージーランドなども出そうと思えば出せますが,表示する場所がありません。3段表示にしてみようかな?
「安物のワインを30分でヴィンテージワインに変える機械」という記事がGIGAZINEに載っていました。
「Ultrasonic Wine Ager」(仮称)というこの機械,超音波を使ってアルコールのモレキュールを分解し30分で熟成した味わいに変身させるそうです。1000円以下の安ワインでも数万円の味になるというのが売り文句。ちなみにGIGAZINEで「塗装剥離剤でさえ8年間寝かせたシングル・モルト・ウイスキーのような味にもなるらしい」というのは原文の読み間違いで,塗装剥離剤というのはまずいウイスキーの形容詞として使われる言葉のようです。この機械,350ポンド(約6万2000円)で販売される予定です。
これを発明したCasey Jonesという人。日本で「マネーの虎」というテレビ番組がありましたが,これの英国版である「Dragons Den」(竜の巣)という番組に出演経験があります。下がそのときのビデオ。
ここで紹介しているKlenzという靴の清浄機,この番組で1万ポンド(約177万円)の投資を得て,製品化にこぎつけています。あんまり売れそうには見えませんが。
こういうのって数年おきに出てきますね。「デキャンティングポアラー」なんかもその一つ。「おでんの輪」なんていうのもありました。超音波を使うというのは比較的真っ当な方ですね。
ただ,安ワインは熟成しても安ワイン。とげとげしさがまろやかになっても,それで高級ワインの味わいになるわけでではありません。また,デキャンティングポアラーの場合は,高級ワインではかえって味がばらばらになってしまうような感じがしました。期待しないで使う分にはいいかもしれませんが,それには値段がちょっと高すぎる感じがします。
「Ultrasonic Wine Ager」(仮称)というこの機械,超音波を使ってアルコールのモレキュールを分解し30分で熟成した味わいに変身させるそうです。1000円以下の安ワインでも数万円の味になるというのが売り文句。ちなみにGIGAZINEで「塗装剥離剤でさえ8年間寝かせたシングル・モルト・ウイスキーのような味にもなるらしい」というのは原文の読み間違いで,塗装剥離剤というのはまずいウイスキーの形容詞として使われる言葉のようです。この機械,350ポンド(約6万2000円)で販売される予定です。
これを発明したCasey Jonesという人。日本で「マネーの虎」というテレビ番組がありましたが,これの英国版である「Dragons Den」(竜の巣)という番組に出演経験があります。下がそのときのビデオ。
ここで紹介しているKlenzという靴の清浄機,この番組で1万ポンド(約177万円)の投資を得て,製品化にこぎつけています。あんまり売れそうには見えませんが。
こういうのって数年おきに出てきますね。「デキャンティングポアラー」なんかもその一つ。「おでんの輪」なんていうのもありました。超音波を使うというのは比較的真っ当な方ですね。
ただ,安ワインは熟成しても安ワイン。とげとげしさがまろやかになっても,それで高級ワインの味わいになるわけでではありません。また,デキャンティングポアラーの場合は,高級ワインではかえって味がばらばらになってしまうような感じがしました。期待しないで使う分にはいいかもしれませんが,それには値段がちょっと高すぎる感じがします。
早速ですが先月の個別記事で読まれたものトップ10を挙げます。
1位は3カ月連続で「ブショネのワインを救う方法」。ついに検索語で「カリフォルニアワイン」を抜いて1位になってしまいました。2位の「カレラ・ジェンセン」も先月と同じ。新ヴィンテージ登場の影響でしょう。3位の機内持ち込みの話も先月から連続。定番記事として定着したのでしょうか。検索語を見ると,上位にはありませんが「ワイン 飛行機」や「ワイン 機内持ち込み」などさまざまな検索語で調べられているようです。
4位のWine Advocate誌の記事はようやく今月のもの。バリューワインということで,若干地味だったのと,国内で売っているワインが非常に少なかったのであまり話題性はなかった感じがしますが意外と上位でした。5位の「神の雫」の記事も今月のもの。珍しく複数の方からコメントがついたくらいなので,一般的な興味をちょっと引いたのでしょうか。
6位はモンダヴィのワイナリ紹介。先月の8位より上でした。7位のLytton Springsは例によってカレーの記事を見に来たものと思われます。順位は先月から三つ下がりました。
8位はサイト上の別ブログの記事。「rest 認証」や「rest 問題点」といった検索語で来た人が多かったようです。あまり期待に応えていない記事のような気もしますが,全体のランキングに入ったのはちょっとびっくりです。
9位は今月の記事。このドイツ・ピノ,飲んでみたいですね。
10位はCaleraのワイナリの紹介。先月の6位からは落ちました。
全体としては8月と同じ記事が上位に固まりました。当月の記事は3本と少な目。いろいろ忙しくて,あまりちゃんと書けていないのでしょうがないでしょう。
1. 【保存版】ブショネのワインを救う方法
2. カレラ ジェンセンあります
3. まとめ:飛行機内のワイン持込と箱について
4. WA178のカリフォルニアワインは「バリュー」特集
5. 英Times紙に「神の雫」の記事
6. Robert Mondavi Winery
7. Ridge/Lytton Springs
8. Foodyn CMS開発日誌 - REST化についての考察(まとめ)
9. Decanter誌選出のピノ・ノワール世界一に驚く(追記あり)
10. Calera Wine
1位は3カ月連続で「ブショネのワインを救う方法」。ついに検索語で「カリフォルニアワイン」を抜いて1位になってしまいました。2位の「カレラ・ジェンセン」も先月と同じ。新ヴィンテージ登場の影響でしょう。3位の機内持ち込みの話も先月から連続。定番記事として定着したのでしょうか。検索語を見ると,上位にはありませんが「ワイン 飛行機」や「ワイン 機内持ち込み」などさまざまな検索語で調べられているようです。
4位のWine Advocate誌の記事はようやく今月のもの。バリューワインということで,若干地味だったのと,国内で売っているワインが非常に少なかったのであまり話題性はなかった感じがしますが意外と上位でした。5位の「神の雫」の記事も今月のもの。珍しく複数の方からコメントがついたくらいなので,一般的な興味をちょっと引いたのでしょうか。
6位はモンダヴィのワイナリ紹介。先月の8位より上でした。7位のLytton Springsは例によってカレーの記事を見に来たものと思われます。順位は先月から三つ下がりました。
8位はサイト上の別ブログの記事。「rest 認証」や「rest 問題点」といった検索語で来た人が多かったようです。あまり期待に応えていない記事のような気もしますが,全体のランキングに入ったのはちょっとびっくりです。
9位は今月の記事。このドイツ・ピノ,飲んでみたいですね。
10位はCaleraのワイナリの紹介。先月の6位からは落ちました。
全体としては8月と同じ記事が上位に固まりました。当月の記事は3本と少な目。いろいろ忙しくて,あまりちゃんと書けていないのでしょうがないでしょう。