最近Twitterでワイン関係の人が増えてきた感じがしますが,先日の質問にもあったようにテロワールってやっぱり話題になりやすいようです。
そもそもテロワールって何かという定義がはっきりしないという問題とか,結論がでなかったり噛みあわなかったりする部分が多いのですが,そもそも科学的アプローチを取りづらいこともあるような気がします。具体的には,ワイン造りに様々なパラメーターがある中で,畑の場所だけを変えて後は同じ条件でワインを作るというのがテロワールの違いを見るための唯一信頼できる方法だと思うのですが,現実にはそれは無理なわけです。醸造レベルで差をつけないというBrewer-Cliftonのようなアプローチはありますが,それにしてもクローンの違いといったものはどうしようもないわけです。
こういった手段が限定された状態で,テロワールをどう捉えたらいいのか。
個人的に一番嫌なのは,テロワールを他との壁を作る道具として使うことです。うえはらさんが言うところの「アンシャンレジーム維持装置」も同じような意味合いではないかと思います。
そうではなく,ここの土地だからこういうワインができたんだね,という個性を伸ばす方向に議論を持っていくのであれば,テロワールの意味があるような気がします。
「差別のためのテロワール」でなく「個性のためのテロワール」。子供の教育ではありませんが,その方がワインも楽しく飲めると思うのですが。
そもそもテロワールって何かという定義がはっきりしないという問題とか,結論がでなかったり噛みあわなかったりする部分が多いのですが,そもそも科学的アプローチを取りづらいこともあるような気がします。具体的には,ワイン造りに様々なパラメーターがある中で,畑の場所だけを変えて後は同じ条件でワインを作るというのがテロワールの違いを見るための唯一信頼できる方法だと思うのですが,現実にはそれは無理なわけです。醸造レベルで差をつけないというBrewer-Cliftonのようなアプローチはありますが,それにしてもクローンの違いといったものはどうしようもないわけです。
こういった手段が限定された状態で,テロワールをどう捉えたらいいのか。
個人的に一番嫌なのは,テロワールを他との壁を作る道具として使うことです。うえはらさんが言うところの「アンシャンレジーム維持装置」も同じような意味合いではないかと思います。
そうではなく,ここの土地だからこういうワインができたんだね,という個性を伸ばす方向に議論を持っていくのであれば,テロワールの意味があるような気がします。
「差別のためのテロワール」でなく「個性のためのテロワール」。子供の教育ではありませんが,その方がワインも楽しく飲めると思うのですが。
15日16日と,ネット上の誹謗中傷についていくつかの「事件」が起きました。これらに関連して思うところを書いておきたいと思います。長いし,鬱陶しい記述もあるかもしれないので,ご注意ください。
まずは2回ほどiPhoneアプリの記事を寄稿したAppBankでAppleStoreのレビュー欄でのポケットベガスに対する事実無根の書き込み行為をおやめください。という記事が15日に掲載されました。AppBankのポケットベガスというゲームのレビュー欄の内容に抗議するものです。
まずは2回ほどiPhoneアプリの記事を寄稿したAppBankでAppleStoreのレビュー欄でのポケットベガスに対する事実無根の書き込み行為をおやめください。という記事が15日に掲載されました。AppBankのポケットベガスというゲームのレビュー欄の内容に抗議するものです。
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Crushpadの日本法人クラッシュパッドが2010年のぶどう畑一覧を公表しました(PDF)。
パッと見やっぱりピノが充実しているような気がします。Alma RosaのLa Encantadaなんかも入っていてちょっとびっくり。
パッと見やっぱりピノが充実しているような気がします。Alma RosaのLa Encantadaなんかも入っていてちょっとびっくり。
Twitterで受けた質問と,それへの回答を紹介します。
のっけから難しい質問でした。僕の書いた回答は
ところがうえはらさんから「ちょっとネガティブな印象を受ける。確かに方便で「テロワール」という単語を使う人もいるが(そっちの方が多いかも知れんが)、真摯に追求してる人もいて、その辺の人の存在が読み取りにくいと思いました」とダメ出しが出ます。
確かに,「テロワール」という言葉がともすればマーケティング的に便利に使われすぎているような気がしている(米国でということではなく,日本や欧州を含めて)ので,ややネガティブな物言いになってしまっていたかもしれません。こういうあたり,Twitterでは短い時間に判断して書く力が必要ですね。
そこで改めて
と追記しました。
最初に質問された方からは
と返信いただいたので,まあよかったのかな,と思います。
質問はこれからも随時どうぞ。もっと簡単に答えられるのがいいなあ(笑)。
@Sunrise_Bacchus: カリフォルニア・ワイナリーが「テロワール」を語るのは流行りなんでしょうか?それとも変化なんでしょうか?それとも「そんなことない」んでしょうか?
のっけから難しい質問でした。僕の書いた回答は
はやりでしょうね。2000年ころから単一畑ワインが増えた動きと呼応していると思います。
おそらく90年代末のカルトワイン・ブームとも関連していると思うのですが,AVA名を付けるワインを作るよりも,多数の単一畑ワインを作る方向に多くの(特に上位の)ワイナリが動きました。
小ロットでも高品質なものを作ることで名を上げることや,優良顧客に多くのワインを買ってもらうのが目的だったと思います。そのときに単一畑のワインを語るためにテロワールを言い出すところが増えた,というのが僕の理解です。
ところがうえはらさんから「ちょっとネガティブな印象を受ける。確かに方便で「テロワール」という単語を使う人もいるが(そっちの方が多いかも知れんが)、真摯に追求してる人もいて、その辺の人の存在が読み取りにくいと思いました」とダメ出しが出ます。
確かに,「テロワール」という言葉がともすればマーケティング的に便利に使われすぎているような気がしている(米国でということではなく,日本や欧州を含めて)ので,ややネガティブな物言いになってしまっていたかもしれません。こういうあたり,Twitterでは短い時間に判断して書く力が必要ですね。
そこで改めて
あと,ピノやシャルドネをメインとするワイナリの場合,土地の差がワインに現れやすいため,趣味的なほどにさまざまな畑の個性を引き出すことに専念しているケースもあると思います。
で,実はそれを実践した先駆者はRidgeで品種はジンファンデルだったりします。
と追記しました。
最初に質問された方からは
ふむふむ。。面白いですね。カリフォルニア行きたくなってきました!見たい!話したい!
と返信いただいたので,まあよかったのかな,と思います。
質問はこれからも随時どうぞ。もっと簡単に答えられるのがいいなあ(笑)。
カリフォルニアワインの自称エバンジェリストとして,Twitter上で質問を受けることにしました。「@andyma」あてにつぶやいてください。すぐに返信できない場合もありますが,そのあたりはご容赦を。
気持ち的には,先日の記事に書いたような,よく知らないけどネガティブなイメージを持っている人などがもっとよく理解してくれたらなあというところがあります。なので,「えーこんなの聞いて恥ずかしいかも」と思うような質問も大歓迎です。
土曜日の晩に「質問受付ます」とつぶやいたところ早速来たのは「テロワール」というこれまたかなり難物な質問。答える方も力が入ってかえってネガティブになってしまったのではとおしかりを受けました。
質問や回答はここでも紹介させてもらうことがあります。よろしく。
気持ち的には,先日の記事に書いたような,よく知らないけどネガティブなイメージを持っている人などがもっとよく理解してくれたらなあというところがあります。なので,「えーこんなの聞いて恥ずかしいかも」と思うような質問も大歓迎です。
土曜日の晩に「質問受付ます」とつぶやいたところ早速来たのは「テロワール」というこれまたかなり難物な質問。答える方も力が入ってかえってネガティブになってしまったのではとおしかりを受けました。
質問や回答はここでも紹介させてもらうことがあります。よろしく。