Rhysのピノ・ノワール2本めです(1本目は最近飲んだワイン~リース・ピノ・ノワール・ファミリー・ファーム・ヴィンヤード2012)
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畑はAnderson Valleyにあります。Anderson Valleyの中でも奥まったところ。標高は300フィート~600フィートというから、一番低いところと高いところで100mほども違っています。それだけ急斜面の畑のようです。
ソノマよりも大分北ですから涼しいのかと思いきや、7月から9月の最高気温は80°F台後半ですから30℃近くまで上がるようです。先日のファミリー・ファーム・ヴィンヤードは80°Fそこそこまでしかいかないので、それよりも気温は少し高くなります。
そのせいか、ファミリー・ファームと比べると果実味の豊かさが何よりも特徴的です。ファミリー・ファームはブルゴーニュかと思うくらいの作りでしたが、こちらは誰が飲んでもカリフォルニアだと思うでしょう。
ただ、酸が豊かで締めるべきところは締まっているので、下品な感じはまったくなく、とても美味しいピノ・ノワールです。
いや、これはいいですね、とてもいい。ここ1年くらいに飲んだピノの中でもトップクラスでしょう。
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畑はAnderson Valleyにあります。Anderson Valleyの中でも奥まったところ。標高は300フィート~600フィートというから、一番低いところと高いところで100mほども違っています。それだけ急斜面の畑のようです。
ソノマよりも大分北ですから涼しいのかと思いきや、7月から9月の最高気温は80°F台後半ですから30℃近くまで上がるようです。先日のファミリー・ファーム・ヴィンヤードは80°Fそこそこまでしかいかないので、それよりも気温は少し高くなります。
そのせいか、ファミリー・ファームと比べると果実味の豊かさが何よりも特徴的です。ファミリー・ファームはブルゴーニュかと思うくらいの作りでしたが、こちらは誰が飲んでもカリフォルニアだと思うでしょう。
ただ、酸が豊かで締めるべきところは締まっているので、下品な感じはまったくなく、とても美味しいピノ・ノワールです。
いや、これはいいですね、とてもいい。ここ1年くらいに飲んだピノの中でもトップクラスでしょう。
先日、「Rhysのワインを飲んだことがないんですよ」という話をある人としたら、「飲んでみてください」ということでハーフボトルのピノ・ノワールを2本いただいてしまいました。その1本を飲んだ報告です。
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第一印象は驚くほどエレガント。ブルゴーニュのような「薄旨」系のピノ・ノワールです。
最初はそれだけかな、とちょっと肩透かしのような感じもしたのですが、時間が経つにつれて、骨格がはっきりしてきて、骨太とまではいきませんが、意外なほどパワーを秘めている感じがしてきました。
二日目になると、さらに香りも旨味も増した印象です。これは美味しいです。
特にピノ・ノワール・マニアがこのワインのファンになるというのがなるほどと思いました。
きっとブラインドで飲んだらカリフォルニアだとはわからないだろうな、とも。
おそらく熟成させていくと、さらに新しい表情が出てくるのではないでしょうか。
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第一印象は驚くほどエレガント。ブルゴーニュのような「薄旨」系のピノ・ノワールです。
最初はそれだけかな、とちょっと肩透かしのような感じもしたのですが、時間が経つにつれて、骨格がはっきりしてきて、骨太とまではいきませんが、意外なほどパワーを秘めている感じがしてきました。
二日目になると、さらに香りも旨味も増した印象です。これは美味しいです。
特にピノ・ノワール・マニアがこのワインのファンになるというのがなるほどと思いました。
きっとブラインドで飲んだらカリフォルニアだとはわからないだろうな、とも。
おそらく熟成させていくと、さらに新しい表情が出てくるのではないでしょうか。
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セミナーの後半はテイスティングです。多くの場合、セミナーでのテイスティングというと、そのワイナリーのワインを水平(同じヴィンテージで複数の種類)で試飲したり、垂直(同じワインの複数ヴィンテージ)で試飲したりするものですが、今回は趣向が違っており、グラマシー・セラーズのワインを同じ品種の他の地域のワインと試飲します。
品種はヴィオニエとシラーとカベルネ・ソーヴィニヨン。それぞれ3つずつのワインをブラインドでテイスティングし、どれがどのワインかを探ります。
まず、ヴィオニエはグラマシー・セラーズのコロンビア・ヴァレー2014と、コンドリューのドメーヌ・ピエール・ガイヤール2014、カリフォルニアからカレラのマウント・ハーラン2013です。
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グラマシー・セラーズのグレッグ・ハリントン氏は、実はヴィオニエがあまり好きではないとのこと。多くのヴィオニエはちょっととろっとした甘さを感じますが、それが苦手とのことで、そうでないヴィオニエを作ろうとしているとのことです。
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大部分のブドウはレイク・シュラン(Lake Chelan)といって、三角形をしたコロンビア・ヴァレーのかなり北の方で西の端、カスケード山脈に近いため標高が高く気温が低い土地の畑から得ているそうです。
ブラインドしたワインは1番がオレンジや青草のような風味があり、2番めは飴やピーチ、3番めは花の香りとピーチの風味。上記の特徴から1番がグラマシー・セラーズだろうと思いました(正解)。2番と3番では3番の方が色が濃くてカレラかと思いましたが、実はそちらがコンドリュー、カレラは2番でした。
個人的には、グレッグ・ハリントン氏と同じでヴィオニエは自分で選ぶことはあまりないワイン。美味しいヴィオニエに当たる比率が低いという気もしています。今回のヴィオニエはどれも美味しかったですが、中でもグラマシー・セラーズのものは、おいしく感じられました。
次はシラー。グラマシー・セラーズからはザ・デュース2012年。あとはローヌのドメーヌ・ジャン・ルイ・シャーブのサン・ジョゼフ2012、オーストラリアのウィラ・ウィラ・ヴィンヤーズのRSW2012。
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ザ・デュースというのはワラワラヴァレーのワインで「Walla Walla」と同じ単語が2つつながることから名付けたとのこと。2012年のものは80%除梗なしで作られています。除梗しないブドウを使うことにはかなりこだわりを持っているようで、「多くのワイナリーは除梗しないときに、枝の色が茶色になったら収穫する、などとしているが、枝の色は関係ない。ブドウの味を見て決めている」そうです。茎が緑色のまま入れることもあるので、他のワイナリーのワインメーカーが見るとビックリするのだとか。
ブラインドでは1番は色が一番濃く、アルコールをちょっと感じる作り。2番は色が薄めで明るい味わい。オレンジやペッパーの風味。3番はスパイシーでタニック。やや重めの味わい。
最初は1番がオーストラリアっぽい気がしたのですが、ヒントがあり、1番はローヌにしました(正解)。一番エレガント系の2番がグラマシーかと思ったら、これがオーストラリア。3番がグラマシーでした。全房発酵の比率が高いのがタニックに感じた理由でしょうか。ちなみにWine Advocate誌では93点です。
最後はカベルネ・ソーヴィニヨン主体のワインです。グラマシー・セラーズはコロンビア・ヴァレー2012、ボルドーのサン・ジュリアンからはクロ・デュ・マルキ2012、カリフォルニアからはダックホーンのナパ・ヴァレー2012年です。グラマシー・セラーズとダックホーンはカベルネ・ソーヴィニヨンが90%以上、クロ・デュ・マルキはメルローが30%入っています。
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1番はブルーベリーやオレンジの風味にまろやかなタンニン、ヴァニラの風味。2番はややタニックでカシスやペッパーの風味。3番は酸がやや強く感じました。
1番は迷わずダックホーン。ナパらしいおいしいカベルネ・ソーヴィニヨンです。個人的には非常に安心して飲める味わい。2番と3番はかなり迷って2番をクロ・デュ・マルキ、3番をグラマシー・セラーズとしましたが、逆でした。なお、グラマシー・セラーズのカベルネ・ソーヴィニヨンはWine Advocate誌で94点。
今振り返ってみると、グラマシー・セラーズのものはシラーもカベルネ・ソーヴィニヨンもタンニンが結構しっかりしている印象があります。カリフォルニアのようなまろやかな感じではないのは全房発酵の比率のせいでしょうか(カベルネ・ソーヴィニヨンについては比率は不明です)。カリフォルニアワインとは大分イメージが違う感じがしました。
それにしてもブラインドは、どれも1つしか当たらず、グラマシー・セラーズのワインも1つしか当てられませんでした。初めて飲むのだから仕方ないですが、もうちょっとしっかり当てられるようになりたいものです。
というわけで、少しはワシントン州のワインの勉強になったでしょうか。個人的にはもうちょっといろいろ勉強・経験して、ちゃんと選べるようになりたいと思いました。
ポール・ラトーの2013年をシラー/グルナッシュを中心に試飲しました。全般に言えることは、とにかく口当たりがよく飲みやすいこと。アルコール度数は15度を超えているのですが、アルコール度数の高いワインにときどき見られる熱っぽさを感じません。また、レストラン出身だからかワイン単体で飲むより、食事と合わせた美味しさを意識しているようにも感じました。
バランスのいいワインというと、IPOBの活動に代表されるように、アルコール度数の低さが条件とされることがありますが、改めて、アルコール度数が高くてもバランスのいいワインはあるのだなと思いました(同じサンタ・バーバラのワインであるBrewer Cliftonなどにも似た印象を受けることがあります)。

・Paul Lato Chardonnay le Souvenir Sierra Madre Vineyard 2013
ハチミツやトロピカルフルーツの控えめなフレーバー。かすかに樽の印象。酸が強い感じはしないのですが、後味の爽やかさは酸によるものなのでしよう。余韻の長いワイン。
・Paul Lato Syrah Cinematique Larner Vineyard 2013
ブルーベリーなどの青系の果実、すみれのような華やかな香りが特徴的。ケモノっぽさなどは感じません。とても美味しいのだけど、この日のラインナップの中ではちょっと埋もれがちだったかも。
・Paul Lato Syrah il Padrino Bien Nacido Vineyard 2013
これは旨い。Larnerと比べると、よりスパイシーで深みがある味わい。それでいてエレガントなのが凄いワイン。個人的にはこの日のトップかも。
・Paul Lato Grenache Bien Nacido Vineyard 2013
第一印象は同じビエン・ナシードのシラーに似ていましたが、飲み比べてみると、こちらの方がより明るい印象のワイン。シラーは焼き鳥のタレや蒲焼きに合わせたい感じがしましたが、こちらはもう少し軽いものに合わせたい感じでした。
・Paul Lato Syrah/Grenache Kokoro 2013
ポール・ラトーがワインライフ株式会社の杉本さんの依頼で作るブレンドものが『心』。当初のシャルドネ、ピノ・ノワールに加えてシラー/グルナッシュがラインナップに加わっています。
この日のワインの中では一番スパイシーな感じ。微かな苦味も感じます。悪い印象ではなく、食事に合わせるにはむしろ好印象。先日みたマスターオブワインになった大橋健一さんの番組で、和食には苦味があり、ちょっと苦味があるワインが合うと言っていたのを思い出しました。
オマケ Says Farm Merlot 2014
富山の氷見で作られているメルローです。きれいに作ってあり、おしろいのようなフレーバーが印象的。凝縮感に欠けるのは天候のせいなのか、樹齢によるものなのか。今後に期待したいワインでした。
さて、タイトルで「危険なほどスルスル飲める」と書きましたが、実際この日は途中で寝落ちしてしまいました。シラーとグルナッシュの違いや、グルナッシュ間の比較、シラー間の比較など、いろいろ試しているうちに飲み過ぎてしまったようです。危ない危ない。いやほんと、口当たりのいいワインなのです。
バランスのいいワインというと、IPOBの活動に代表されるように、アルコール度数の低さが条件とされることがありますが、改めて、アルコール度数が高くてもバランスのいいワインはあるのだなと思いました(同じサンタ・バーバラのワインであるBrewer Cliftonなどにも似た印象を受けることがあります)。
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・Paul Lato Chardonnay le Souvenir Sierra Madre Vineyard 2013
ハチミツやトロピカルフルーツの控えめなフレーバー。かすかに樽の印象。酸が強い感じはしないのですが、後味の爽やかさは酸によるものなのでしよう。余韻の長いワイン。
・Paul Lato Syrah Cinematique Larner Vineyard 2013
ブルーベリーなどの青系の果実、すみれのような華やかな香りが特徴的。ケモノっぽさなどは感じません。とても美味しいのだけど、この日のラインナップの中ではちょっと埋もれがちだったかも。
・Paul Lato Syrah il Padrino Bien Nacido Vineyard 2013
これは旨い。Larnerと比べると、よりスパイシーで深みがある味わい。それでいてエレガントなのが凄いワイン。個人的にはこの日のトップかも。
・Paul Lato Grenache Bien Nacido Vineyard 2013
第一印象は同じビエン・ナシードのシラーに似ていましたが、飲み比べてみると、こちらの方がより明るい印象のワイン。シラーは焼き鳥のタレや蒲焼きに合わせたい感じがしましたが、こちらはもう少し軽いものに合わせたい感じでした。
・Paul Lato Syrah/Grenache Kokoro 2013
ポール・ラトーがワインライフ株式会社の杉本さんの依頼で作るブレンドものが『心』。当初のシャルドネ、ピノ・ノワールに加えてシラー/グルナッシュがラインナップに加わっています。
この日のワインの中では一番スパイシーな感じ。微かな苦味も感じます。悪い印象ではなく、食事に合わせるにはむしろ好印象。先日みたマスターオブワインになった大橋健一さんの番組で、和食には苦味があり、ちょっと苦味があるワインが合うと言っていたのを思い出しました。
オマケ Says Farm Merlot 2014
富山の氷見で作られているメルローです。きれいに作ってあり、おしろいのようなフレーバーが印象的。凝縮感に欠けるのは天候のせいなのか、樹齢によるものなのか。今後に期待したいワインでした。
さて、タイトルで「危険なほどスルスル飲める」と書きましたが、実際この日は途中で寝落ちしてしまいました。シラーとグルナッシュの違いや、グルナッシュ間の比較、シラー間の比較など、いろいろ試しているうちに飲み過ぎてしまったようです。危ない危ない。いやほんと、口当たりのいいワインなのです。