カリフォルニアワイン・バイザグラスのキャンペーンが5月末まで行われています。昨年は途中で中止となってしまいましたが、今年も再び緊急事態宣言が出る中、続いてはおります。都内のお店は酒類提供ができなくなってしまいましたが、ほかの地域はまだ大丈夫です。
カリフォルニアワイン・バイザグラス・プロモーション2021|カリフォルニアワイン
なかなか外出も難しい昨今ですが、せっかくなので2軒行ってきました。バイザグラスなので一人でも行きやすいのはありがたいことです。
最初は銀座のワインバー「ジム・ルーム」。以前の「エド・パーラー」時代に伺ったことがありましたが、移転後は初めてです。
相変わらず入りにくい店構えですが、入れば笑顔で迎えられます。
まずいただいたのはあまり見かけないアレキサンダー・ヴァレーのカリニャン。
ZO Winesというワイナリーです。アレキサンダー・ヴァレーということでふくよか系かと思ったら意外とスリムな味わいでした。
もう一杯、今度はシャルドネをいただきました。中井ヴィンヤードの「すっぴん」シャルドネ2017です。樽を使っていないすっきり系。
ワインはこちらからサーブされます。
もう1軒伺ったのは(別の日です)、たまプラーザにあるアメリカ料理の店です。
ハンバーガーなどの定番メニューもありますが、Cal-Mexも割と充実しています。ということでケサディーヤからいただきました。サルサが美味しい。
もう一品は、バイザグラス用のスペシャルメニューの一つ「ビーフロール」。ハーブ類のペーストを牛肉で巻いて焼いた料理です。
ワインは689セラーズの「Lucky Draw」カベルネ・ソーヴィニヨン。ハーブのニュアンスがカベルネ・ソーヴィニヨンにとっても合っています。美味しかった。
都内の飲食店は、今の状況本当に大変だと思います。なんとか応援したいですね。
カリフォルニアワイン・バイザグラス・プロモーション2021|カリフォルニアワイン
なかなか外出も難しい昨今ですが、せっかくなので2軒行ってきました。バイザグラスなので一人でも行きやすいのはありがたいことです。
最初は銀座のワインバー「ジム・ルーム」。以前の「エド・パーラー」時代に伺ったことがありましたが、移転後は初めてです。
相変わらず入りにくい店構えですが、入れば笑顔で迎えられます。
まずいただいたのはあまり見かけないアレキサンダー・ヴァレーのカリニャン。
ZO Winesというワイナリーです。アレキサンダー・ヴァレーということでふくよか系かと思ったら意外とスリムな味わいでした。
もう一杯、今度はシャルドネをいただきました。中井ヴィンヤードの「すっぴん」シャルドネ2017です。樽を使っていないすっきり系。
ワインはこちらからサーブされます。
もう1軒伺ったのは(別の日です)、たまプラーザにあるアメリカ料理の店です。
ハンバーガーなどの定番メニューもありますが、Cal-Mexも割と充実しています。ということでケサディーヤからいただきました。サルサが美味しい。
もう一品は、バイザグラス用のスペシャルメニューの一つ「ビーフロール」。ハーブ類のペーストを牛肉で巻いて焼いた料理です。
ワインは689セラーズの「Lucky Draw」カベルネ・ソーヴィニヨン。ハーブのニュアンスがカベルネ・ソーヴィニヨンにとっても合っています。美味しかった。
都内の飲食店は、今の状況本当に大変だと思います。なんとか応援したいですね。
娘の誕生祝い(本当は2月ですが、息子の受験などでのびのびになっていました)で恵比寿ガーデンプレイスのロウリーズ・プライムリブに行ってきました。恵比寿の店での食事は2回めですが、前回は一人だったので家族で来るのは初めてです。米国駐在中にもシカゴとラスベガスで行ったことのある思い出のあるレストランです。シカゴ店が今回のコロナの影響で閉店してしまったと聞いて残念でした。
恵比寿の料理長の高知尾さんとは以前ナパのツアーでご一緒したことがあり、今回も大変よくしていただきました。感謝感激です。
まずは肉の写真を載せちゃいましょう。300gのロウリーズ・カットですが、骨付きのところなので骨を入れたら500gくらいありそうな大きなカットです。骨のところは最後、手で持ってむしゃぶりついてしまいました。
グラスのシャンパーニュはローラン・ペリエです。グラス自体もおしゃれですね。
前菜のスモークサーモンが、普通の切り身かと思うほど分厚くむちゃくちゃ美味しい。子どもたちは実は生牡蠣デビューでした。
サラダも懐かしい味。ブラックペッパーベースの専用調味料をふりかけるとさらに美味しいです。
クラムチャウダーもしっかりハマグリの出汁が効いています。息子の食べたロブスタービスクも濃厚でおいしかったですが、年寄はこっちのほうがいいです(笑)。
ワインはViaderの1997年。ワインスペクテーターで年間2位になったワインそのものです。カベルネ・ソーヴィニヨン62%にカベルネ・フラン38%。プライムリブはステーキほど味が濃くないので、意外とワインとのマッチングは苦労すると料理長もおっしゃっていましたが、僕もそう考えてカベルネ・フランが多めのワインにしてみました。
果実味はだいぶおちていましたが、それでもまだ少し残っています。酸はやや多め。マッシュルームや腐葉土のような熟成系の香りが強くします。きれいに熟成しています。ピークはちょっと越えているかもしれませんが、まだ5年くらいは美味しく飲めそうな気がします(同じワインがまだ2本くらいあります)。
最後はデザートプレートです。
ロウリーズ、変わらない味で美味しかったです。妻の職場や娘の家から近くなので、またこういう機会を作りたいと思いました。
恵比寿の料理長の高知尾さんとは以前ナパのツアーでご一緒したことがあり、今回も大変よくしていただきました。感謝感激です。
まずは肉の写真を載せちゃいましょう。300gのロウリーズ・カットですが、骨付きのところなので骨を入れたら500gくらいありそうな大きなカットです。骨のところは最後、手で持ってむしゃぶりついてしまいました。
グラスのシャンパーニュはローラン・ペリエです。グラス自体もおしゃれですね。
前菜のスモークサーモンが、普通の切り身かと思うほど分厚くむちゃくちゃ美味しい。子どもたちは実は生牡蠣デビューでした。
サラダも懐かしい味。ブラックペッパーベースの専用調味料をふりかけるとさらに美味しいです。
クラムチャウダーもしっかりハマグリの出汁が効いています。息子の食べたロブスタービスクも濃厚でおいしかったですが、年寄はこっちのほうがいいです(笑)。
ワインはViaderの1997年。ワインスペクテーターで年間2位になったワインそのものです。カベルネ・ソーヴィニヨン62%にカベルネ・フラン38%。プライムリブはステーキほど味が濃くないので、意外とワインとのマッチングは苦労すると料理長もおっしゃっていましたが、僕もそう考えてカベルネ・フランが多めのワインにしてみました。
果実味はだいぶおちていましたが、それでもまだ少し残っています。酸はやや多め。マッシュルームや腐葉土のような熟成系の香りが強くします。きれいに熟成しています。ピークはちょっと越えているかもしれませんが、まだ5年くらいは美味しく飲めそうな気がします(同じワインがまだ2本くらいあります)。
最後はデザートプレートです。
ロウリーズ、変わらない味で美味しかったです。妻の職場や娘の家から近くなので、またこういう機会を作りたいと思いました。
「Cabernet Pfeffer」という品種をご存知でしょうか。そもそもどう発音するのかもわからないという人がほとんどだと思います。マスター・オブ・ワインでもあるモーガン・トウェイン・ピーターソンによると「ファイファー」に近い発音だそうです。ただ、調べてみるとPfefferというのはドイツ語のピーマン(英語だとPepper=ペッパー)のこと。この発音は「フェッファー」に近いようです(How To Pronounce Pfeffer)。
この品種、Pfeffer博士なる人がカベルネ・ソーヴィニヨンとトゥルソーをかけ合わせて作ったという説があったそうですが、現在はDNA鑑定によりそれは否定されており、フランス・ボルドー原産のMourtaou(ムルタウ)という品種と同じだということが分かっています(Pfefferの名前はペッパーのようなスパイスの風味があることから来ているようです)。といったもムルタウも極めて無名な品種であり、それを聞いても分かった感じはあまりしませんね。
Cabernet Pfefferはカリフォルニアで約12エーカー栽培されています。そのほとんどがCienega Valley(シエネガ・ヴァレー)にあります。カレラ(Calera)の少し南側にあるAVAです。仮に1エーカーあたり4トンの収穫があったとして年間400ケースほどにしかなりません。
こんなレアな品種のワインを2種類飲み比べるというので参加してきました。
左はブロック・セラーズ(Broc Cellars)のSOGIというワイン。名称は「South of Gilman」の略で、ワイナリーがあるバークレーのGilman地区と、今回のブドウ畑がニンニクで有名なギルロイのGilmanという道から南方向にあることに掛けているとか。また、ラベルに描かれているのは日本の酒蔵によくある「杉玉」です。畑はEnzという名前で1920年代に植樹されています。
ブロック・セラーズは「ニュー・カリフォルニア系」のワイナリーです。以前「「ニューカリフォルニア」の注目株、ブロック・セラーズの魅力」という記事で少し詳しく取り上げていますが、非常に急勾配だったり高樹齢だったりするところで、有機栽培やビオディナミなどで育てられている無名な畑のブドウを使い、天然酵母とニュートラルな樽で発酵・熟成させています。上記のようにサンフランシスコ対岸のバークレーにある都市型のワイナリーです。
Cabernet Pfefferは、カベルネと名前が付いたようにカベルネ・ソーヴィニヨンと似ていると思われていて、かなりタンニンが強くなりがちなブドウだそうです。そこでBroc Cellarsではボージョレ・ヌーボーで使われているカルボニック・マセレーション(炭酸ガス浸漬法)を使って柔らかな味わいにしています。実際に飲んでみるとレッド・チェリーやストロベリーなど赤系のチャーミングな果実味があり、タンニンはやや控えめ。それでもボディは意外としっかりしており、スパイス感もあります。個人的には赤系果実味とボディの雰囲気が「バローロ」に似ている感じがしました。
もうひとつのSer Wineryはニコル・ウォルシュという女性がオーナー・ワインメーカーをしています。彼女はサーファーで、サーフィンで人気のサンタ・クルーズに住んでおり、ワイナリーもそこにあります。ミシガン州の出身で、サンタ・クルーズ近くのボニー・ドゥーンで働きながら自分のワイナリーを立ち上げました。Serというのはスペイン語で「起源を表現すること」だそうで、いわゆるテロワールの表現に力を入れています。ラベルには波が描かれており、海の影響を受ける畑のブドウを中心にナチュラルなワイン造りをしています。
Cabernet PfefferはSer Wineryを代表するワインで、シエネガのWirzという畑のブドウを使っています。冒頭に挙げたモーガン・ピーターソンは同じ畑のリースリングを作っていて、それでCabernet Pfefferのことも知っているそうです。Histric Vineyard Society(Wirz Vineyard | Historic Vineyard Society)によると1960年代に植えられた畑となっていますが、このCabernet Pfefferは1920年代に植えられたようです。
このワインは5日間低温浸漬した後、天然酵母で10日間発酵。さらに10日間浸漬してプレス。最初の3カ月は新樽50%、中古の樽50%で熟成し、その後13カ月は中古の樽だけで熟成しています。
Broc CellarsのCabernet Pfefferと比べると、ボディもタンニンもかなりしっかりしています。赤系果実でもザクロのようにやや濃い目の味わいです。ホワイト・ペッパーなどのスパイス感も強くあります。Brocとはだいぶ違う味わいですが、こちらの方がCabernet Pfefferらしいのかもしれません。好みで言うとBrocかなあというところではあるのですが、こちらもよく出来ているワインです。
この品種、Pfeffer博士なる人がカベルネ・ソーヴィニヨンとトゥルソーをかけ合わせて作ったという説があったそうですが、現在はDNA鑑定によりそれは否定されており、フランス・ボルドー原産のMourtaou(ムルタウ)という品種と同じだということが分かっています(Pfefferの名前はペッパーのようなスパイスの風味があることから来ているようです)。といったもムルタウも極めて無名な品種であり、それを聞いても分かった感じはあまりしませんね。
Cabernet Pfefferはカリフォルニアで約12エーカー栽培されています。そのほとんどがCienega Valley(シエネガ・ヴァレー)にあります。カレラ(Calera)の少し南側にあるAVAです。仮に1エーカーあたり4トンの収穫があったとして年間400ケースほどにしかなりません。
こんなレアな品種のワインを2種類飲み比べるというので参加してきました。
左はブロック・セラーズ(Broc Cellars)のSOGIというワイン。名称は「South of Gilman」の略で、ワイナリーがあるバークレーのGilman地区と、今回のブドウ畑がニンニクで有名なギルロイのGilmanという道から南方向にあることに掛けているとか。また、ラベルに描かれているのは日本の酒蔵によくある「杉玉」です。畑はEnzという名前で1920年代に植樹されています。
ブロック・セラーズは「ニュー・カリフォルニア系」のワイナリーです。以前「「ニューカリフォルニア」の注目株、ブロック・セラーズの魅力」という記事で少し詳しく取り上げていますが、非常に急勾配だったり高樹齢だったりするところで、有機栽培やビオディナミなどで育てられている無名な畑のブドウを使い、天然酵母とニュートラルな樽で発酵・熟成させています。上記のようにサンフランシスコ対岸のバークレーにある都市型のワイナリーです。
Cabernet Pfefferは、カベルネと名前が付いたようにカベルネ・ソーヴィニヨンと似ていると思われていて、かなりタンニンが強くなりがちなブドウだそうです。そこでBroc Cellarsではボージョレ・ヌーボーで使われているカルボニック・マセレーション(炭酸ガス浸漬法)を使って柔らかな味わいにしています。実際に飲んでみるとレッド・チェリーやストロベリーなど赤系のチャーミングな果実味があり、タンニンはやや控えめ。それでもボディは意外としっかりしており、スパイス感もあります。個人的には赤系果実味とボディの雰囲気が「バローロ」に似ている感じがしました。
もうひとつのSer Wineryはニコル・ウォルシュという女性がオーナー・ワインメーカーをしています。彼女はサーファーで、サーフィンで人気のサンタ・クルーズに住んでおり、ワイナリーもそこにあります。ミシガン州の出身で、サンタ・クルーズ近くのボニー・ドゥーンで働きながら自分のワイナリーを立ち上げました。Serというのはスペイン語で「起源を表現すること」だそうで、いわゆるテロワールの表現に力を入れています。ラベルには波が描かれており、海の影響を受ける畑のブドウを中心にナチュラルなワイン造りをしています。
Cabernet PfefferはSer Wineryを代表するワインで、シエネガのWirzという畑のブドウを使っています。冒頭に挙げたモーガン・ピーターソンは同じ畑のリースリングを作っていて、それでCabernet Pfefferのことも知っているそうです。Histric Vineyard Society(Wirz Vineyard | Historic Vineyard Society)によると1960年代に植えられた畑となっていますが、このCabernet Pfefferは1920年代に植えられたようです。
このワインは5日間低温浸漬した後、天然酵母で10日間発酵。さらに10日間浸漬してプレス。最初の3カ月は新樽50%、中古の樽50%で熟成し、その後13カ月は中古の樽だけで熟成しています。
Broc CellarsのCabernet Pfefferと比べると、ボディもタンニンもかなりしっかりしています。赤系果実でもザクロのようにやや濃い目の味わいです。ホワイト・ペッパーなどのスパイス感も強くあります。Brocとはだいぶ違う味わいですが、こちらの方がCabernet Pfefferらしいのかもしれません。好みで言うとBrocかなあというところではあるのですが、こちらもよく出来ているワインです。