コグレマサトさんといしたにまさきさんの「マキコミの技術」を読みました。マキコミといっても,なんだろう?と思う人が大半だと思いますがサブタイトルにあるように「最前線から見たソーシャルメディア・マーケティング」について語った本です。

ソーシャルメディア・マーケティングというと,Twitterを使いましょう,Facebookのファンページを作りましょう,といったテクニック論に陥りがちですが,本書ではそこを「マキコミ」という柔らかい言葉を使って単なるテクニックではなく「人と人とのつながりをつくっていくことなんだよ」と言っているように思いました。

個人的には,コグレさんには以前仕事で本を書いたときに,お会いしたことがあり,今回載っている事例の中でも冒頭のリヤカーブックス,豚組のところで出てくる「3cmとんかつ」には私自身も巻き込まれています(ブログには明記していませんでしたが,3cmとんかつはコグレさんと同席していました)。そういった経緯もあり,馴染みのある話が多く,あっさりすんなり読めてしまったのですが,この本の場合,読み終わったところが新たな出発点なのだと思います。

具体的に言うと,本書にはWork1~4として「自分のリヤカーブックスを開くとしたら?」「『継続』できなかったブログの改善案を考える」「『つながり』を作るオフ会を企画する」「あなたは誰と『マキコミ』したい?」というお題が与えられています。これらのお題,あるいはそれ以外の,自身の考えた課題で,どうやって「マキコミ」をしていくのか,その実践が問われるのです。

実は,私もちょうど「オフ会」を開こうと考えていたところでした。これについては別の記事で改めて詳しく書きますが,いつもワインを買っている「August West」で今年もワインを買ったところ,6本届くはずのワインが12本来てしまいました。あわててクレジットカードのチャージを見ても6本分しか引かれていません。ワインメーカーのEd Kurtzmanさんに「残りの6本分チャージしてください」とお願いしたところ「私のミスなので,それは差し上げます。August Westを知らない人に飲ませるなどしてください」という返事が来ました。そこで,このワインを使ったオフ会を来年早々にもしようかな,と思っていたのです。

というわけで,本書を読んで自分の「マキコミ」を考え始めているところです(このワイン会について巻き込まれてみたい人は@andymaにメンションあるいはDMを送ってくださいませ)。そう思いながら読むとまた,いろいろなところにちょっとずつヒントが見つかり,なかなか味わいの深い本でもあります。