ブドウの幹の病気が広がっています。下手をするとフィロキセラと同じくらいの影響を与えそうです(A Dire Threat to Grapevines and Wine | News | News & Features | Wine Spectator)。

代表的なのがエスカ(Esca)という病気。 ChlamydosporaとTogninia minimaという真菌によって引き起こされます。夏ごろに葉っぱに濃い赤や黄色の斑点が出るのが特徴だそうです。

試算によるとフランスでは畑の12%もがエスカなどの幹の病気に感染しており、毎年5〜6%が植え替える必要があるとか。年間10億ユーロに相当する影響を与えているというから、事態は深刻です。

カリフォルニアも例外ではなく、多かれ少なかれどの畑でも幹の病気は見つかるとのこと。

これらの病気が流行りだした原因はまだ明らかではないのですが、フランスの栽培者では、亜ヒ酸ナトリウムを使った農薬が2001年に禁止されたのが理由ではないかと考えている人が結構いるようです。

また、接ぎ木に使う「オメガ方式」(継いだ部分の形がΩ形になる)がよくないという説もあります。コストは安いのですが、幹の導管を壊してしまいがちだからだとのこと。

このほか、剪定の影響を示唆する人もいます。

ともかく、手をこまぬいていたら、フィロキセラの二の舞になりかねないとのことで、対策は待った無しの状況です。