これはちょっと驚きました。

カリフォルニアワインあとりえに入荷した「リチャード・G. ピーターソン」によるスパークリング・ロゼです。

リチャード・G. ピーターソンとは、ハイジ・ピーターソン・バレットの父。ハイジ・ピーターソン・バレットはロバート・パーカーが「ワインのファーストレディー」と異名を付けたワインメーカー。マーカッシンのヘレン・ターリーと並んで女性ワインメーカーの双璧と言っても過言ではないでしょう。リチャード自身もワインメーカーのパイオニアとして、数々のテクニックを生み出して、今でもその多くが使われているというとんでもない才人です。

参考:
ワインメーカーの系譜(2)――ハイジ・バレット「ワインのファーストレディー」

ハイジが手がける超高級メルローを作るワイナリー「アミューズ・ブーシュ」(Amuse Bouche)から出ているこのスパークリング・ロゼ。リチャード・G・ピーターソンが作っているという以外にもいろいろ驚くところがあるのですが、まずヴィンテージが2005年であること。2006年に瓶詰めして、それから瓶内二次発酵と熟成に最低7年かけて作られています。実は、最新のヴィンテージとしては2012年のものが出ているのですが、その前のヴィンテージがこの2005年。7年間も作られていなかったのもまたびっくり。

畑も驚きで、ナパのヨントヴィルの南方にあるピノ・ノワールの畑3エーカー。この畑もリチャードのものだそうです。

ヴィナスのアントニオ・ガッローニはこのスパークリングに94点をつけています。単なるレア物ではなく、ワインとしても素晴らしいものです。わずか480ケースの生産量。ほとんどがメーリング・リスト向けに売られる中で、ごくわずかだけ日本向けに出荷されたようです。

ちなみに、近年、「The Winemaker」という本も書いたそうで、これも読んでみたいです。